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一人の舎人~姓は稗田、名は阿礼

天才偉人とは別の一介の官吏人がした仕事の重さ


吉備 真備
は、奈良時代の公卿・学者。氏姓は下道朝臣のち吉備朝臣。右衛士少尉・下道圀勝の子。官位は正二位・右大臣。勲位は勲二等。
出生地: 岡山県 倉敷市
生年月日: 西暦695年 死亡日: 西暦775年

太安万侶 太安万侶墓 1979年昭和54年)1月23日奈良県立橿原考古学研究所より、奈良県奈良市此瀬町の茶畑から安万侶のが発見される。

火葬された真珠が納められた木櫃と墓誌が出土したと発表された。墓誌の銘文は2行41字。左京の四条四坊に居住したこと、位階勲等は従四位下勲五等だったこと、養老7年7月6日に歿したことなど記載。墓誌銘全文引用は以下の通り。(北緯34度39分55.0秒 東経135度54分25.0秒)

左亰四條四坊従四位下勲五等太朝臣安萬侶以癸亥
年七月六日卒之 養老七年十二月十五日乙巳

ウィキペディア

稗田 阿礼 は、飛鳥時代から奈良時代にかけての官人。『古事記』の編纂者の1人として知られる。
影響を受けたもの: 『帝紀』『旧辞』
生誕: 不祥 著名な実績: 『古事記』編纂
『古事記』の序文によれば、天武天皇に舎人として仕えており、28歳のとき、記憶力の良さを見込まれて『帝紀』『旧辞』等の誦習を命ぜられたと記されている。元明天皇の代、詔により太安万侶が阿礼の誦するところを筆録し、『古事記』を編んだ。

時有舎人。姓稗田、名阿禮、年是廿八。爲人聰明、度目誦口、拂耳勒心。即、勅語阿禮、令誦習帝皇日繼及先代舊辭。(『古事記』序)

訳:そのとき、一人の舎人がいた。姓は稗田、名は阿礼。年は28歳。聡明な人で、目にしたものは即座に言葉にすることができ、耳にしたものは心に留めて忘れることはなかった。すぐさま(天武)天皇は阿礼に「『帝皇日継』(ていおうのひつぎ。帝紀)と『先代旧辞』(せんだいのくじ。旧辞)を誦習せよ」と命じた。『斎部氏家牒』では、宇治土公の庶流であり、天鈿女命の末葉であるとされる。

異説~
通常「舎人」といえば男性だが、江戸時代に「稗田阿礼は女性である」とする説が提起された。平田篤胤は『古史徴開題記』の中で「阿礼は実に天宇受売命之裔にて、女舎人なると所思たり。」と述べている。
民俗学者の柳田國男、神話学者の西郷信綱らも同説を唱えた。その根拠として、稗田氏は天鈿女命を始祖とする猿女君と同族であり、猿女君は巫女や女孺として朝廷に仕える一族で(ただし、『政事要略』には「右少史猿女副雄」という男性の官人が見える)、「アレ」は巫女の呼称である、ということ、がある。例として孝霊天皇の妃の一人に意富夜麻登久邇阿礼比売命がいる。
ただし、『造伊勢二所太神宮宝基本記』には「伊己呂比命男、大貫連大阿礼命」と記されており、「阿礼」はそのまま巫女のみを表す言葉ではない。

『新撰姓氏録』に「阿礼首」という氏族が存在することから、稗田阿礼の名前は、阿礼首、あるいは大伯皇女や高田新家、忍海大国のように、地名を由来とする説も存在する。

また『古事記』には、『日本書紀』と比べ、女神や巫女的存在の神を重要なものとして登場させている箇所があることも、女性説を裏付けるとの意見もある。(例として、伊邪那岐命の禊祓の際、男性である命の身につけているものの中に、婦人がつける「裳」が入れられていること。古事記オリジナルの神に伊豆能売(厳媛)という巫女的役割を持つ神がいて、しかもそのエピソードが神出現の場面(禍津日神)に登場していること、また天照大神と須佐之男命の誓いの際に、『古事記』では『日本書紀』とは反対に、女神の出現によって勝のしるしとすること。)

近年、梅原猛が『古事記』の大胆で無遠慮な書き方や年齢などから、稗田阿礼は藤原不比等の別名ではないかとの説を唱えている。

実在性
稗田阿礼自身その出自や事績に関しては不明な点がほとんどである。
実在性に関して、氏が「稗田」で名が「阿禮」であるのならば、7世紀後半を生きた時代の舎人として、その姓(カバネ)が何であったのかが最初の問題となる。以下の点が指摘される。

670年に施行された庚午年籍や、その20年後の庚寅年籍に記載がある畿内の人々は、極僅かな割合の奴婢を除き、全ての者が「姓付きの氏」を持っていること。しかし稗田阿礼は姓が不記載であり、その非実在性の問題へとつながる。姓の不記載は阿礼が非実在か、姓を序文の作者が知らなかったということになる。また序文から、氏と姓の違いが曖昧になった後世のものであると見ることができる。
「稗田阿礼」と「太朝臣安万侶」とが現実に『古事記』の編纂で接触していたのであれば、安万侶が阿礼の姓を知らないことはまずありえないこと。また自らは序文のおわりに「正五位上勳五等 太朝臣安萬侶」と書いていることからも不自然である。
阿礼に如何なる学問の素養があって、それがどのような環境で鍛えられたのかが不明であること。「姓稗田、名阿礼」と言う書き方は漢文での名前表記のやり方であるから構わないという見解もあるが、姓のある日本においてこうした書き方はそぐわない。
日本の重要文献の編纂関係者で、このような氏名表示をしている例は他にない。
■【宦官】かんがん 昔、東洋諸国、特に中国で、後宮につかえた去勢された男の役人。ウィキペディア

「あわれ あなもし あなたのし あなさや けおき」 『玉前神社神楽祝詞』

「古事記」の解説手引書.1

歴史上の遣唐使「吉備真備」、古事記の太安万侶、稗田阿礼、それら名字を読んだだけで、誰が何をした人物なのかは、われわれは常識的に知っいるとおもいますが、詳細については殆どしりません。また生まれた月日が記録されていたとしても、まったくその時代の想像などできません。ですから、昨今それを「漫画」などで描くと、案外理解が容易、ということがあります。

通説「古事記」については、太安万侶、稗田阿礼の二人のコンビで、それを書きあげた、というのか定説です。それに異論はありません。

でも「稗田阿礼」については資料もなく、生まれも判っていない。生きた時代の舎人として、その姓(カバネ)説とか、
※女神や巫女的存在の神を重要なものとして登場させている箇所があることも、女性説を裏付けるとの意見もある。(例として、伊邪那岐命の禊祓の際、男性である命の身につけているものの中に、婦人がつける「裳」が入れられていること。古事記オリジナルの神に伊豆能売(厳媛)という巫女的役割を持つ神がいて、しかもそのエピソードが神出現の場面(禍津日神)に登場していること、また天照大神と須佐之男命の誓いの際に、『古事記』では『日本書紀』とは反対に、女神の出現によって勝のしるしとすること。)部分引用

など、(宦官)であったことも考えられるが、それ以上は詮索しようにも不明資料と云うことで、判らないままだ。
それとその筋を誦習(しょうしゅう)で勅語の帝紀(ていき)・旧辞(きゅうじ)の記録保存を図ったと云われます。
それをすらすらと口述したのが「稗田阿礼」でしたから、天才に違いないが、現代ピアニスト「辻井伸行」氏は盲目でありながら、難曲ショパン全曲暗譜で弾くという、超人振りを証明しており、「稗田阿礼」も、それが出来た人物だったのでしょう。
としても、依然、謎は消えないと云うのは、ミステリアスな部分は、人の好奇心を余計にかきたてるのです。

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運、不運の運命論など諸説挙げればキリはありませんが、やっぱりないことは無くて、歩いている路傍の石、に躓いて、ハッと運が転がる僥倖など、経験した人は存在するでしょう。

よく云う前世説を唱えますが、そんな複雑ではなくて、もっと単純で、自動販売機の釣銭が誤作動して500玉で却ってきた経験者は多いのではないですか?
(ChatGPTも同じようなもので、運がいいとノーベル賞的リテラシーもかけますが、アップした途端、それが100も200もアップされていた、は運ではないでしよう)

不幸薄幸という負は「永遠に負」だった場合、生きることをやめてしまう

少し前に、ある事件がありました。ホームレス状態でバス停ベンチで寝ていた上で、通りかかりの男に暴殺されるという社会で起きた事件でした。

それがよくある事件、といったら語弊はありますが、そのホームレス女性の「身の上」話が、江戸時代の人情筋のようだったので共感したのでしょう。
ですから、同種類の事件であっても、そこに絡んだ人の性(サガ)は、ある意味では心に訴えたり、同情心を、そそる場合もあるようです。

その記事には後日談があって、併せて併記引用しました。

2023年12月16日記事

ホームレス殺害 被害者「大林三佐子

「人は金と希望がないと死ぬ」「大林三佐子」殺害事件
幡ヶ谷のバス停で寝泊まりする女性を襲った悲劇 周囲が気にかける中で…東京・渋谷の暴行死事件 2020年12月6日 08時14分 東京新聞

渋谷の暴行死事件 死亡大林三佐子さん(64)
東京都心の片隅にたたずむバス停で11月、路上生活者とみられる女性が男に頭を殴られて亡くなる事件があった。女性は春ごろから、終バス後の午前2時ごろにバス停に現れてベンチに腰掛けて眠り、明け方になるとどこかへ立ち去る生活を続けていたという。身なりは整い、キャリーバッグを抱えて1人静かに眠る女性を、近隣住民らが気にかける中、悲劇は起きた。(天田優里)
◆石を入れた袋で頭部を
 警視庁によると、女性は住所不定、職業不詳の大林三佐子さん(64)。11月16日午前4時ごろ、渋谷区幡ケ谷2の甲州街道沿いのバス停「幡ケ谷原町」のベンチに座っていたところ、男に石などが入ったポリ袋で頭を殴られ、外傷性くも膜下出血で死亡した。
 傷害致死容疑で逮捕された同区笹塚2の職業不詳、吉田和人容疑者(46)は容疑を認め、調べに「バス停に居座る路上生活者にどいてもらいたかった」と供述している。事件前日に大林さんに金を渡して移動してもらおうとしたが、断られたことに腹を立てたとみられている。このバス停は平日は午後10時台に最終のバスが出る。
 大林さんはほぼ毎日、午前2時ごろに新宿方面から歩いてバス停を訪れていたという。以下割愛

その後日談 柄本談話

「劇団員はサラリーマン、ではないですから、仕事がなければ収入はまったくありません。だから、ほかに食い扶持を探さなくてはいけない「非正規雇用者」ばかり。この女性のように社会の片隅に追いやられた人を、周囲の人なり行政がフォローできなかったのかと思いますね」

ボロボロとこぼれ落ちていく人がいる…
 今作のオリジナルとして、家を失った女性役を務めるのが板谷由夏さん(47)で役者柄本さんも、ひと癖あるホームレスを演じています。

 この役柄と同じく柄本さんは、実際の社会のあり方や自分自身にも疑問を持っています。「街の開発もそうだけど、何でも右肩上がりに成長しなくてはいけないのかと思いますね。その間にボロボロとこぼれ落ちていく人がいる…。だから、この言葉はすごく嫌いなんだけど、私が芝居で“食えるようになった”ことが、いいことなのか。

結局50年近くやってきたけど、いいのかなと思うんですよ~

いつかは重みや苦しみになるかも

 事件の被害者も劇団員(大林三佐子)を辞めた後は、スーパーの販売員など職を転々としたうえ、ホームレスになったようです。
 柄本さんは、若い人が成功や名声を夢見たり、志したりすることは悪いことではないと言います。
「でもそれは、私が若かったころと同じで、“青春の誤解”です。それをずっと続けていれば、いつかは重荷や苦しみになるかもしれない。だから、芝居は人を幸せにはしないんですよ」
(芝居に限らず音楽、絵画アーティストも同じ極貧とき引き換え 筆者注)

欲望とは無縁でいられない
 とつとつと語る柄本さんですが、熱がこもってきました。「では、なぜそれを続けているかと言えば、何か楽しいことがあるからでしょうね。人は生きていれば、欲望とは無縁ではいられない。“やったぜ!”ということを、もう一度したくなる。そういう欲と、どう帳尻を合わせていくかが重要だと思います」
矛盾を感じながらの柄本さんの演技は、これからも続きそうです。

PROFILE 柄本明 1948年東京都生まれ。俳優。’76 年「劇団東京乾電池」を結成。’98年、映画『カンゾー先生』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞受賞。2019年には旭日小綬章を受章。テレビ、舞台、映画など出演多数。取材・文・撮影/CHANTO WEB NEWS 画像 読売オンライン

抜粋記事~
劇団員やバンドマンが集まるアングラな街だったシモキタの空気感が、なくなっていくことに寂しさを感じているようです。
なぜ、そんな話になったかと言えば、柄本さんも出演している映画『夜明けまでバス停で』(高橋伴明監督)のモチーフとなった事件は、下北沢から遠くない場所で起きて、被害にあったホームレスの女性は、元劇団員だったからです。

劇団員がたくさんいるので他人事では…
2年前の11月、下北沢から2キロほどの渋谷区幡ヶ谷のバス停のベンチに座っていた住所不定の女性(当時64)が、近所の男(当時46)に石の入ったポリ袋で殴られ死亡。
逮捕された男は、「路上生活者にどいてもらいたかった」「金を渡して移動してもらおうとしたが断られた」と供述。柄本明「芝居は人を幸せにしない」ある事件を題材にした映画で感じた「役者」の不条理
2022/10/5(水) 13:01配信 CHANTO WEB 


そんな話しを出すと、事件は一気に「ノンフェクション」化して、ある意味ではエンターテイメントに消化される。

まあ人の不幸、人情話は、時代劇読物以来、人の琴線に触れてきた話しのカテゴリーですから、この「劇団員」不幸物語は、社会的にもテーゼを訴えたストーリーでした。

昨今、一攫千金の世相で株ファンド投資、スタートアップで「巨万の富」が獲られる、とネット広告で煽りますが、その自販機から500円球が転がり出る、それとは次元が全く違う話しです。

じゃ、その暴殺された被害者「大林三佐子」さんは、毎日、その500円球を明日の希望、として描いていたのかと云ったら違ったのです。

自分は、明日じゃなくても、その次の日にはきっと「シンデレラ姫」になってステージで歌い踊っていると。(それがないと人は生きていけない)

真夜中に帰るバス停ベンチでは、同じような負を追った邪推者の男に殺意を抱かせ怨念の罪の具現化を促し、また、その思いも潰えて消えてしまう命は、われわれに何も「考えさせない」というパラドックスを与えた。
(■夜明けまでバス停で)

 ヒロイン的素質

ある動画を観ていて、そのAV女優の演技に魅せられた。そこでやることは同じで1~9まで、全編男と女の交雑シーンだ。演技は隠しようもなくモロに出るので観る方も見せる方も、迫真の演技、はいらない。

アラサ―女性の代表的婚活小説(ジェラシー)と評された谷崎潤一郎「細雪」とまったく似てもいないその筋だったが、それを観ていて、そんなことを思った。
それでそのシナリオを書くとしたたら、主演ヒロインはその「藤森 里穂」しかいないとおもった。(個人的勝手な恣意的思い込みによる)

藤森 里穂 (ふじもり りほ、1996年12月3日 -)2021年11月30日、AV王の推薦を受け、スカパー!アダルト放送大賞・Valuable Actress of AV Kingを受賞。2022年5月2日、SODクリエイト・SOD麗専属女優となる。
2023年5月9日、自身の直筆サイン入りグッズの転売について、「売る人は馬鹿です」「買う人は馬鹿です」などと苦言を呈したことが話題となった。ウイキペディア)


ウイキペディア


その後の 事件追跡 記事

《渋谷ホームレス殺人、被告死亡》文春 2022/04/10

2020年11月、路上生活をしていた大林三佐子さん(当時64)が渋谷区幡ヶ谷のバス停前で死亡した事件。
傷害致死の疑いで逮捕・起訴され、現在保釈中だった吉田和人被告(48)が2022年4月8日、都内で死亡しているのが見つかった。飛び降り自殺と見られ、警視庁が詳しい状況を調べているという。
石を詰めたペットボトルで女性を殴打した理由について「彼女が邪魔だった」と語っていた吉田被告。来月17日に予定されていた初公判を迎えないまま、その生を終えた。いったいどのような人物だったのか。当時の記事を再公開する(初出:2020年11月26日 年齢、肩書等は当時のまま)

一部引用掲載



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