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「仮想儀礼」エセ宗教のリアル

すでに完結し終えている「ドラマ宗教」のはなし

面白かったので見た人も多かったし、話題性も視聴率もあったようです。私としては個人的に「テレビ」は報道しか見ておらず、「テレビはなにをしているのか」殆ど知らないので、門外漢といってもいいしょう。

それがどうして長尺ドラマの寸評か、といったらネット配信番組をみていたからです。

前回の「テレ東」番組も、「U-next」で観たし、その他のアメリカドキュメンタリー番組とか、最近一連の「小津監督」シリーズ全編など、結構多くみています。比較的安価設定で負担もかからないし、画像の安定感も一因です。
そうしたテレビの見方もありますので現テレビの存在感は益々稀薄、になるのは当然のように思いました。(広告なし、これが最大魅力の要因民放も)

ま~あ、季節外れ感、もありましたが、それなりに所見を吟味すれば何とかなります。

で、今回はNHK「仮想儀礼」ドラマの話題です。賞味期限過多とはいっても実におもしろかったです。
今どき「宗教」論ですから、歴史本質抜きの世間的表層上の加害者被害者、バックに控える社会の闇(エセ宗教と政治家と、それを好奇心のみで追いかける浅はかなメディアの追求、それを傍観する社会)が、実によく書けている、今どき宗教論だと思いました。

もっともエッセンスの原作は、仮想儀礼(著者 篠田節子 発行日 2023/07/07 — 去年7月8日1日発行元 新潮社 訂正2008年12月1日発行日)で、ホラー小説だと、どっかの触れ込みにありましたので、それを念頭に読んでいれば、内部抗争の「殺し合い」も、スリリングで楽しめたと思います。ただ、それにあやかり過ぎて類型表現が、多かったのは残念でしたが、小説内で誰かが云ってました「都庁職員として反社勢力と向き合ってきたんだ」という件は、作者としては、そこを力説したかったのでしよう。

原作発行日が(2023/07/07)ですから、安倍氏発砲殺害2022年(令和4年)7月8日11時31分の事件は充分予見して、プロットは組みたてられるわけです。(訂正 発行日とは14年差があり、それとはまったくリンクしないと思われる)全体を俯瞰してみ、それらしい表現もなかったので、それはないと感じました。
原作者「篠田節子」氏は、もと公務員と公言していたので、間違いないでしょう。それで宗教小説なので、プロ作家としては「宗教」に関する資料吟味は、充分すんでいると思います。

と申しましても有史以来(アバウトで約百万年)人間歴史に宗教は、常にあった思想ですから、それを全部網羅することは出来ません。また限定日本にしても、それを神道か仏教か、という区分も難しく、誰が神か仏か、その固有名詞を明かしたら、いくらデジタル文字で表記しても、余白がなくなってしまうでしょう。

私の場合ですが、その鎌倉時代にいた「白拍子」というキャラクターが、もしかすると宗教的存在で、鎌倉政権と、その前の平家一門に深く関わっていた「〇〇御前」というキャラは、その「仮想儀礼」のカテゴリーに入るかもしれません。

というのは、そもそも「白拍子」(御前)というキャラクターが、その時代になぜ存在しまた「吾妻鏡」記述にあったのかが、よくわからないのです。それを明かすように「白拍子」は、その古文書以降、時代趨勢から自然消滅していて、その存在は、亡霊のように消えてしまうからです。
かりにそれが与えられた運命というのであれば、その令和「仮想儀礼」に組み込まれても違和感がないと、推理したいのです。

そして時代が1000年経過して日本は明治維新を経て「昭和」を迎えます。世界の戦争混沌をくぐって、西洋文明の圧倒的な物量文化に飲み込まれ、自省しながら西洋化を追随します。
まさにすべてをコピーするために国家を挙げて西洋化に奔走する。文明国にするには近代国家樹立が必須で、その原動力が発電でした。

そこに琵琶湖の水源をもとに水力発電するという構想が国是で立ち上がった。今でもその痕跡は「琵琶湖疎水」という水路に栄華を留めている。幾多の変遷をかさねて、それは廃止され、そのレンガ構造物が時代の遺跡としてのこった。
そこにあった広大な私有地「南禅寺」は、以下の理由で廃絶されたのです。

■南禅寺の西側の約9万坪の広大な土地は元々は南禅寺の境内で塔頭もあった処ですが、明治の上地令によって政府に接収され、近くの琵琶湖疎水を使った工業地帯として開発される予定でしたが、元々水車を使った動力で作業をするつもりでしたが水力発電に変更され、南禅寺の土地も宅地として民間に払い下げられました。風光明媚な土地柄当時の政財界の人々の別荘地として造成されました。
琵琶湖疎水を引き込んだ壮大な庭園のある邸宅が造られ、殆どの、造園を庭師七代目小川治兵衛が手掛けました。本来工業団地として接収された土地は
時の政財界の権力者の別荘に変貌してしまいました。
琵琶湖の水を個人的に使う事は問題があったのですが防火用水の名目を付けて無断使用されました。その筆頭が、時の長州出身の総理大臣山県有朋で
広大な庭園を持つ『無燐庵』を植治に造らせました。五山の別格の南禅寺は徳川幕府の庇護の許に明治維新まで広大な敷地を持っていましたが大半は
没収され、蹴上げのインクラインや水路閣が造られ破壊されたのです。現在は此の景観が南禅寺の名物になっていますが本来の南禅寺からすれば、甚だしい境内の破壊でした、京都の巨大寺院は明治の京都復興の名目で境内や山林を接収され丸裸になりました。
現在の寺院は築地塀で囲われた部分だけが境内ですがその周囲は接収された宅地や商店が取り囲んでいます。江戸時代までは寺院の境内はゆったりとしたスペースがあり、憩いの場所でもありました、奈良に比べて京都の寺院の周辺が込み入っているのはこれが原因です。

明治の神仏分離令で廃仏毀釈が起こり、寺院が破壊され京都の復興と言う名の下に地上げさながらの宅地や商店街の開発がされました、新京極は寺町の寺院の境内に無理矢理商店街を造ったものだし、高台寺の石塀小路も元々は高台寺の境内が民間に払い下げられた賃貸住宅の跡です。祇園の花見小路も建仁寺の境内を茶屋に改造したものです。今や京都一の観光スポットは無理矢理造られた開発事業だった、嵯峨野も嵐山も元々は天竜寺の境内敷地でしたが、寺院は幕末の禁門の変で焼失し、広大な嵐山の景観もバラバラに払い下げられました、こうして見ると京都の観光地は明治以降に観光開発事業として造られたテーマパークの様なもんです。(アベマブログ)


この、敗戦によるアメリカ統治が、この日本の生命線を形成したのです。

「時の長州出身の総理大臣山県有朋で広大な庭園を持つ『無燐庵』を植治に造らせました。五山の別格の南禅寺は徳川幕府の庇護の許に明治維新まで広大な敷地を持っていましたが大半は没収され、蹴上げのインクラインや水路閣が造られ破壊されたのです。」部分抜粋

という記述内容については昔、随分と調べてブログにも記録してあります。その政府要人「山県有朋」と「ふんけいの友」であった「鮎川 義介」とは、その南禅寺別荘で「お隣さん」の仲で、ついでに「お妾」姉妹仲でもあったのです。

■鮎川 義介(あゆかわ よしすけ/あいかわ よしすけ、 1880年(明治13年)11月6日 – 1967年(昭和42年)2月13日)は、日本の実業家、政治家。 日産コンツェルン創始者である。 満洲重工業開発株式会社総裁、貴族院議員、帝国石油株式会社社長、石油資源開発株式会社社長、参議院議員などを歴任。

それが鎌倉の時空を超えた「白拍子」が一気に結びついた、という私の穿った推論だったのです。


NHK


■■■ 続編は後で~ (まことに残念ながら、この記事は、宗教を盾にアルゴリズム制限されたようです。よって続編は在りません。
安倍氏殺害動機の「統一教会」問題には一切言及しておりませんし、この国の「宗教問題」真相を探ったわけでもなく、ただ一般的な宗教を扱ったNHK番組の視点が、どのような観点で物語を表現したのか分析してみたのです。それによって制限されるいわれもなければ、理由もありませんが、いま世界は宗教に敏感になっていることも事実のようです。「仮想儀礼」書籍発行日に誤りがあり訂正しました。) 筆者racoco


鮎川義介 日産自動車をつくった男 ダイヤモンド


仮想儀礼 著者 篠田節子 発行日 2008年12月1日 発行元 新潮社
『仮想儀礼』(かそうぎれい)は、篠田節子の小説。金儲け目当てで新興宗教法人を創設したどん底の失業者の男二人が、その勢力を拡大する一方、営利や売名目的の人間たちの介入により、続発するトラブルに巻き込まれて翻弄されていく模様を描く。

NHK



NHK


個性派 キャスト~

美波(みなみ、1986年9月22日 - )は、日本の女優、ファッションモデル。
本名の姓はバージュで、当初はバージュ美波として活動[4]。海外メディアではMinami Bages(バージュ)、Minami Hinaseとも。既婚。東京都出身。元ホリプロ所属。現在はロサンゼルス 、パリと日本を行き来しながら役者として活動中[8]。日本でのマネジメントはスールキートス。
『仮想儀礼』(かそうぎれい)は、篠田節子の小説。金儲け目当てで新興宗教法人を創設したどん底の失業者の男二人が、その勢力を拡大する一方、営利や売名目的の人間たちの介入により、続発するトラブルに巻き込まれて翻弄されていく模様を描く。

NHK 新BS「プレミアムドラマ」第一弾!

元・エリート公務員の正彦(青柳翔)と元・ゲーム会社社員・誠(大東駿介)は、ある日突然職を失った。やけっぱちで始めたのは、「宗教」という名の「ビジネス」だった。
適当につけた教団名「聖泉真法会」のホームページを立ち上げ、正彦は「教祖」となった。
チベットの密教など様々な宗教を継ぎはぎにした教えを基に、身の上相談から始めると、思いのほか人々が訪ねてくる。儀式の作法や本尊の用意など、その場しのぎでなんとか切り抜けていた。

しかし、ある企業の社長がパトロンとなった事から、「聖泉真法会」は飛躍的に成長する。
教団施設の提供、多額の献金……信者の数は気付けば5000人を超えていた。正彦は、当初の目的である「金儲け」に成功する。しかし、素人である自分を心の底から信じる信者達の存在や、教団が大きくなっていくことに戸惑いを感じていた。

そんな中、信者達が独自の解釈で「教義」を発展させ、教団は思いもよらない災難に巻き込まれていく……

青柳翔×大東駿介が新興宗教を立ち上げる主人公に 『仮想儀礼』NHKで連続ドラマ化決定 2023/10/30(月) 16:18配信

コメント
●篠田節子(原作)
2008年発表の長編小説『仮想儀礼』から、脚本家さん始め多くのスタッフの方々の手で、2023年の日本の現実を切り取った新しいドラマが誕生しました。
金儲けのために宗教を起こそうと目論んだどん底の男二人を、青柳翔さんと大東駿介さんが、深刻かつ軽妙に演じてくれます。
自分たちが作り出したカミサマ、ホトケサマが、悩み多き人の心を引き寄せたとき、どんな風にコントロールを失い、どんな風に暴走していくのか。その先に何が見えて、どんな境地が待っているのか。
活字では表現し得ない世界を、魅力的なキャストの皆様が、ときに熱くときに冷徹な演技で見せてくれるはずです。
小説とはまったく異なる魅力を持ったもう一つの『仮想儀礼』。多くの視聴者の方々に楽しんでいただくと同時に、現実のもう一つ向こうにある、人間の真実を見つけていただけたら幸せです。

●港岳彦(脚本)
母方の祖母はある新宗教の敬虔な信者だった。口癖は「すべては神さまのおかげ」。土木作業をしながら単身で六人兄弟を育てた苦労人。とてつもなく優しい祖母がぼくは大好きだった。12歳のとき怪我で片目を失明した。その際のコメントがふるっている。「両目を失明せずに済んだのは神さまのおかげ」。子どもながらに苦笑してしまった。理解できない発想だったけど、そこに生じたユーモアを今も愛している。
インチキな宗教団体の栄枯盛衰を描いた篠田節子さんの黙示録的大作『仮想儀礼』を、全500分のTVドラマシナリオに脚色しました。カテゴリーは、喜劇。彼岸にいる祖母が見たら苦笑するかな。信仰のあるなしに関わらず、ご笑覧下されば幸いです。

●岩代太郎(音楽)
無神論者である私は、人々を良き方向へ導く為のアイコンとして、「神」という存在が創造されたと思っている。だが世界を見渡せば、「神」が戦火の種となり、無数の人々が殺戮されている今、宗教や神の存在意義に疑念を抱いている人々も少なくはないだろう。私も、その一人である。一方で、「信心」が人間に強い心をもたらすことも知っている。以前、小児癌の最前線に立つ医師から、子どもに先立たれる親の多くが、「信心」によって、どれほど救われ、生きる活力を得るのか、を伺ったことがある。これも又、人類にとっての真理だろう。
音楽制作のコンセプトには、少々攻めた音楽性も織り交ぜてみた。ドラマ『仮想儀礼』が、多様性に満ちたメッセージを、私たちに授けてくれる作品だと思ったゆえである。私にとっては、5年振りとなるNHKドラマを、どうかご堪能戴ければと願っている。

●釈徹宗(宗教考証)
はたして、“誠実”な“宗教ビジネス”としての新興教団は成り立つのか。それとも所詮は詐欺まがいのニセモノ宗教の道を歩むのか。
人生に行き詰まった二人の男が立ち上げた虚構の宗教は、やがて二人の思惑を超えて動き始め、誰もコントロールできないものとなっていく。
信仰・宗教・教団・カルトの動的関係について深く考えさせられる強烈な物語。

●青柳翔(鈴木正彦役)
台本にはこう書かれています。愚かな二人が、真理と営利を追求する物語である、と。
真理と営利を両立する事は、バランスの取れたアプローチを取ることが重要だ、と。
この言葉に板挟みになりながら
信心とはなにか?
何者になりたいか?を追求していけたらと思っております。

●大東駿介(矢口誠役)
宗教とはなにか。信仰とはなにか。信じるとはなにか。
改めて考えると、情報が溢れかえり簡単に手に入る昨今、仮想と現実の境界線が曖昧になり、次々新しい情報を信じ、とたんにひっくり返り、また新たな情報を信じる。
情報も恋愛もダイエット法さえも信じるか信じないかで左右され、これはある種の信仰のようなものだと思うのです。
重要なのは真実か、信じられることか。
この撮影中ふと、僕らがしているのは、日々脚本というある種の仮想を現実にすべく向き合う儀礼のようなものだなと思いました。
それを実現させるためには何より信じる力が必要で。
無闇に信じることの危うさを感じる反面、無垢に信じることの尊さを感じます。
この作品が、どんな真実に辿り着くか僕自身楽しみです。

●高城朝子(制作統括)
実はこの企画、「宗教をコメディに?テレビではちょっと…」と何度も振られ、なかなか成立しませんでした。日本のテレビにおいて「宗教」とはアンタッチャブルなテーマなのです。そんな企画に参加してくださった気概ある出演者の方々とスタッフが、日々議論を重ねながら、この壮大で、難解で、答えのないテーマに挑んでいます。
笑いあり、涙あり、価値観がバグる一癖も二癖もあるエンタメに仕上がっております。ぜひ主人公たちと一緒に「宗教団体づくり」を体験してみてください。

●岸善幸(演出)
今という時代、人生という物語をハッピーエンドで終えられるのは、とても難しいような気がしています。人に優しい世界を求めながら、逆行することばかりが続く現実。そんな時代に宗教団体を立ち上げる二人の男。目的は金儲けです。教義も儀式もまがいものなのに、次第に信者が増えていく。言わば「嘘から出た実」を描きだすドラマです。嘘か、現実か、わからないことが多すぎる昨今ですが、その分、登場人物たちの歪みや滑稽さは、丁寧にリアルに描こうと思いました。正しくなくても、野望に足掻く二人が迎えるリアルなハッピーエンド!ご期待ください。

リアルサウンド編集部



川島鈴遥「仮想儀礼」役作りで意識したこと
― ドラマ「仮想儀礼」への出演が決まった時の心境をお聞かせください。また、伊藤真実を演じるにあたり、意識したことを教えてください。

川島:オーディションの時から役や作品への想いが自分の中で溢れていたので出演が決まった時は本当に嬉しくて、興奮して眠れなかったのを覚えています。ですが私にとって久しぶりのお芝居、作品、連続ドラマ出演なので緊張や不安の方が大きかったです。川島鈴遥/「仮想儀礼」より(C)NHK
https://mdpr.jp/interview/detail/4052760
モデルプレス


仮想儀礼 篠田節子「仮想儀礼」(新潮社)

岩代太郎
https://youtu.be/hkRNnsRBNWE?t=103


音楽 岩代太郎

比較したNHKドラマ

『龍馬伝』(りょうまでん、英: RYOMADEN)は、2010年1月3日から同年11月28日まで放送されたNHK大河ドラマ第49作。主演は福山雅治。
明治に入ってから弥太郎が記者・坂崎紫瀾の取材を受ける中で龍馬について語り続ける、という設定で描かれるため、本編のナレーションも、弥太郎役の香川照之が担当した
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

キャスト
俳優:青柳翔 / 桐生慧海 教祖  鈴木正彦 キャラ

大東駿介  大東 駿介、日本の俳優、タレント、ファッションモデル、ベーシスト。旧芸名は、大東 俊介。バンド・HONEY BADGERのメンバー 

親が蒸発というのは「成田悠輔 」となじキャラだ。   

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