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明治神宮外苑の再開発伐採問題

なんにもしらないくせに、の内憂外患

そもそも、代々木公園の歴史~
明治42年(1909年)7月1日、陸軍省は現在の代々木公園一帯に代々木練兵場を設置した。日本の近代歴史すべてはここから始まって「学徒出兵」式1943年(昭和18年)もここで行われた。
隣接する「明治神宫」は大正9年(1920年)11月1日に鎮座祭をして造営し現在に至る。
それから時は114年経過し、その時植樹した樹は114歳、ということになる。

掲載引用記事によれば、
■伊勢神宮は20年ごとに式年遷宮を行い建物を作り替えてきた。伊勢神宮は木でできているので樹を伐採してその建築材にしているのである。伊勢神宮は式年遷宮をやるなということになってしまう。引用

だが、式年遷宮祭は日本全国の神社必須(八百万やおよろず 数)の祭りで、たまたま伊勢神宮が有名なだけである。だからその規模から云ったら伊勢神宮の比ではない。

そのように、誰もが「知らないくせに」ロジックで云ってしまうと本論から外れて、あらぬ方に向かうと云うのはご承知の話だ。

またこれについては「坂本龍一」氏が、熱心に傾注し運動に参加し発言していた。その矢面としての都知事は、政治カテゴリー内の組織論で対立した側面もあり、政治力に対する軋轢論争とも考えられた。

そんな比喩的話をすれば現話題の中東紛争について、どちらが筋か、といったら、どちらも正論主張し、「十戒」説話は及ばないことになる。

同様に古代日本でも執権側より疎まれた「斎部広成」(ひろなり)は、その
後悔を忸怩たる思いで書いたのが古語拾遺だった。

古語拾遺 古代の氏族である斎部(いんべ)氏の由緒を記した歴史書。 斎部広成(ひろなり)の撰述(せんじゅつ)で、807年(大同2)に成立。 祭祀(さいし)を担当した斎部氏が、同様の職掌に携わっていて勢いを強めた中臣(なかとみ)氏に対抗して、正史に漏れている同氏の伝承を書き記したもの。

平安時代前期の歴史書。斎部広成 (いんべのひろなり) 著。1巻。
大同2 (807) 年成立。神代以降,奈良時代の天平年間 (729~749) にいたるまでの歴史を略述し,斎部氏が神事に奉仕してきた由来を述べ,さらに当時の朝廷の祭祀の不備な事項 11条をあげ,斎部氏に対する不当な処遇を訴えている。
平城天皇に献上された。大同1年8月に勅命をもって決着した幣帛 (へいはく) 使になる権利をめぐる中臣氏との争いに関連して書かれたもの。みずからの氏族に関する部分には誇張,付会,歪曲が少なからずあるとみられるが,『日本書紀』などに漏れた伝承や事績などを知るうえに貴重となっている。
引用ブリタニカ

明治神宮外苑、浜町公園…樹木愛をこじらせた「伐採反対派」活動家の難クセ
2023/11/6(月) 5:02配信 ダイヤモンド・オンライン
 明治神宮外苑の再開発について反対運動が巻き起こっている。しかし、事実誤認をベースにした反対論も多く、まともな議論が成立していない場面が散見される。そこで、この議論に参加するならば最低限知っておきたい重要な論点について整理した。(イトモス研究所所長 小倉健一)

● 明治神宮外苑の再開発を巡る 反対運動の中核の一人とは?

 いわゆる「アクティビスト」と呼ばれる、特定の社会的、政治的、経済的、環境的な課題や問題に対して変革を求めて活動する人たちが今、最も注目しているテーマの一つが、都市空間における「樹木の伐採」である。その反対運動の中核にいる一人が、グローバル企業を相手に経営コンサルタントの仕事をしているというロッシェル・カップ氏だ。大学で日本語を学び、米国と日本を行き来しながら過ごしてきたという。

 カップ氏は自らのアクティビストとしての運動履歴をこうつづっている。

 《シカゴに住んでいた30代の頃には、家の近所に巨大な映画館を建てる計画が持ち上がり、住民たちと力を合わせて反対した。駐車場不足から、映画館に行く人たちが車で押し寄せるだろうという問題があり、しかもそこは小学校に隣接する不適切な場所でもあった。しばらくの反対運動の後、建設計画を推進していた市議会議員が私に電話をかけてきて、「あなたたちの勝ちです」と負けを認めた》(2023年4月21日・朝日新聞GLOBE+)
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 そんなカップ氏は、明治神宮外苑の再開発に反対し、また、東京都中央区にある浜町公園の木の伐採にも懸念を表明している。
 《神宮外苑は、最近国内で増加している、商業利益を優先して木を犠牲にする再開発に脅かされている多くの公園の一つである》《2022年2月突然、多くの東京都民と同様に神宮外苑再開発計画のことを知り、1000本もの木が失われると聞いて驚いた》(同記事》としている。

 アクティビスト、つまり日本語で「活動家」と直訳するのが適切と思われるが、彼らは自分が思い描く世界の実現のため、敵を設定し、敵失を待ち、敵の弱い部分を攻撃しようとするのが一般的だ。

彼らに対して適切な説明をし、情報提供をしたところで、問題を見つけ出し、騒ぎ立てて世論に訴えることから、説明をする側は無力感を覚えてしまうことも多い。「何を言ったところで、どう対策をしたところで、あなたたちは反対するのでしょう」
ということだ。

 カップ氏が、そんな活動家ではないことを祈って、一つ一つ、問題を見ていこう。

● 「商業利益優先」というレッテル 大きな神社も財政難にあえいでいる
 まず、「商業利益を優先している」というレッテルだ。これはX(旧ツイッター)上でもよく見受けられる批判で、東京都議会議員の上田令子氏(自由を守る会代表)もXへのポスト(投稿)で、以下のように述べている。
 
「素朴な疑問なのですが 伊勢神宮、出雲大社などが、経済的に苦しいからと、神の森を伐採してビルやホテルを建てるのでしょうか。絶対なさらないと思います #神宮外苑の樹木伐採に反対します

 上田氏について、筆者があまりよく知らなかったことを告白しなくてはいけないが、調べてみると「月刊Hanada」にもよく登場する保守系の論者だった。
であれば、何故にこのような投稿へと至ったのかは分からないが、地域の神社や寺が財政難に頭を悩ませている事実、そして、境内の一部を駐車場などの商業スペースとして活用していることは、よく知られている事項に入ると感じる。
 上田氏の地元ではそういった悩みを聞いたことがないのだろうか。「週刊ダイヤモンド」16年4月16日号の特集「神社の迷宮」には次のような記述がある。
 《神社といえば、正月の初詣が最も稼ぎ時であることは間違いないのだが、意外なことに、「さい銭では経営が成り立たない」(ある神職)のだという》

 《かなり古い調査ではあるが、日本一の参拝者数を誇る明治神宮ですら、「1人当たりのさい銭が100円に遠く及ばなかった」(明治神宮関係者)」とのこと》
 1人当たり平均100円にも満たないおさい銭の収入では宗教法人の財政がどうにもならないことぐらい分かりそうなものだ。

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 上田氏の投稿の趣旨が「大きな神社なら財政に余裕があるはず」ということであっても、やはり論点がずれている。
 例えば、世界文化遺産に選定され、『枕草子』や『源氏物語』にも登場する「下鴨神社」においては、その敷地内に高級レジデンス「J.GRAN THE HONOR 下鴨糺の杜」が建設されている。詳細は、『京都・下鴨神社の敷地内に高級レジデンスが建てられた理由』に詳しい。

 この記事の中で、同プロジェクトが始まった理由について、次のように記述されている。
 《近年の日本では、存続が危ぶまれる寺社の数が増加中だ。氏子や企業からの寄付が減少しており、参拝者からの賽銭やお守りなどの授与品を頼りにやりくりを考えなければならないからである。世界遺産に認定された下鴨神社も例外ではなく、21年に1度の『式年遷宮』に向け、多額の費用が必要となる事情を抱えていた》

 また、下鴨神社は、明治神宮と同じような境遇を持っている。「縄文時代から続く原生林『糺の森(ただすのもり)』に囲まれ、広大な敷地(約3万6000坪/東京ドームの約3倍)を維持し続けている」(同記事)のだ。

● 明治神宮外苑の再開発で 樹木や緑地は「増える」
 改めて説明しなくても徐々に認識が広まりつつあるが、ここで明治神宮外苑の再開発について簡単に解説をしておく。「知っている」という人は読み飛ばしてもらって構わない。

 明治神宮は、大きく内苑(原宿駅前に入り口があって緑が豊かなエリア)と外苑(イチョウ並木があり、野球場をはじめとした鉄筋コンクリートの建物が中心のエリア)に分かれている。内苑を維持するのに莫大なお金がかかり、商業エリアの外苑からの収入が内苑を支えている。

 外苑にはプロ野球球団・東京ヤクルトスワローズの本拠地である明治神宮野球場(神宮球場)がある。神宮球場は昔の基準で造られているため、現在の日本におけるプロ野球の標準から見るとかなり小さい。それは、得点の入りやすさやホームラン(本塁打)の出やすさが球場によってどう変わるかを示すパークファクター(PF)を見れば分かる。

 読売新聞『神宮球場は1.44、ナゴヤは0.58…パークファクターご存知ですか』(22年7月12日)によると、《セ(筆者注:セントラル・リーグ)でPFが最も大きいのはヤクルトの本拠地・神宮の1.44で、最も本塁打が出にくいのは0.58だった中日のバンテリンドームナゴヤだ》という。つまり神宮球場は、標準の1.4倍以上ホームランが出やすい球場ということだ。

 神宮外苑を再開発することで、この神宮球場の改修だけではなし得ない、バリアフリー化や試合終了後に起きる危険な混雑の緩和などが成し遂げられる。

 また、外苑全体で見ると、再開発で緑は増えるという。3m以上の樹木は再開発前の時点で1904本あり、そのうち743本を伐採する予定だが、837本の樹木を新たに植えることで、再開発後は1998本に樹木を増やす計画だ。
 さらに、緑地などを含むオープンスペースの面積は、現在の約21%から約44%へと約2倍に広がるという。
 何より、明治神宮外苑が「本来の姿」を取り戻すことができる計画となっている。

 明治神宮外苑は、明治天皇と昭憲皇太后のご遺徳を永く後世に伝えるために造成され、開かれた「外苑」として聖徳記念絵画館や西洋庭園、スポーツ施設などが整備されたものであった。
 
 それが戦後、米国の連合国軍総司令部(GHQ)によって接収され、もともとあった西洋庭園がスポーツ・レジャー施設へと改修され、現在の軟式野球場の姿となっている。
 今回の工事によって、GHQ接収以前の姿が少し取り戻されることになる。つまり、イチョウ並木の奥にある現在「軟式野球場」となっているスペースが、「絵画館前広場」となるのである。

 この「昔の姿に戻そう」という計画については、明治神宮が特にこだわっていたと聞く。

● カップ氏が同じく関心を向ける 東京・中央区の浜町公園

 以上、神宮外苑について述べたが、いまカップ氏の関心は、東京都中央区にある浜町公園にも同様に向いている。近くの小学校を建て直すので4年間、浜町公園にプレハブの仮校舎を建てる。

 カップ氏は、「朝日新聞GLOBE+」(23年10月12日)において、浜町公園の小学校のプレハブ建設についてこう述べている。

 《公園の該当エリアを、現在ある樹木(イチョウ、ケヤキ、モミジ、ヤマモモなどの大木)30本を撤去して園内2000平方メートルを更地にし、プレハブ3階建ての仮校舎を作る計画だ。樹木の新たな根を出させる根回しなどの準備が2023年6月から夏にかけて行われたため、枝が切られたり、幹巻きされたりしている樹木が目立つ》

 《中央区には苗圃(びょうほ)がないので、30本の樹木は千葉にある苗圃までトラックで運ばれ、そこに移植され、4年後に浜町に戻すという計画になっている》

 《周辺に樹木がなくなり、道路のぎりぎりの場所に仮設校舎が設置されると、周りの住宅に教室の音、特に音楽の練習などが聞こえてくるのではないかと言う心配もある》

 カップ氏は、まったく日本の文化に理解がないのかもしれないが、日本人はこれまで、木を切りながら自然と共生してきた。例えば、伊勢神宮は、20年ごとに式年遷宮を行い、建物を作り替えてきた。当然、伊勢神宮は木でできているので、木を伐採してその建築材にしているのである。カップ氏の言い分がまかり通れば、伊勢神宮は式年遷宮をやるなということになってしまう。

 小学生の音楽の練習音に関する言及に至っては、樹木とは関係ない。これでは「何にでも難くせをつける活動家のいつものアレ」と批判を受けても仕方がないのではないか。

 まず、カップ氏には日本の文化を尊重してほしい。諸外国と比べて、経済規模と比較した二酸化炭素(CO2)排出量は少ない。例えば、排出の総量では中国が断トツで多く、1人当たりの排出量では米国よりも少ないのだ。批判の矛先とすべき国家がそもそも違うのではないか。明治神宮外苑も、工事期間を経て緑が増える計画なのである。小倉健一

https://news.yahoo.co.jp/articles/74ed4a630611bada602562c7d4da9c19133a6c6d



「坂本龍一」亡くなる直前まで反対していた「明治神宮外苑の再開発」とは?
坂本さんは音楽制作すら厳しい健康状態にもかかわらず、3月上旬に東京都の小池百合子知事らに、明治神宮外苑の再開発の見直しを求める手紙を送っていた。
明治神宮外苑で伐採・移植される樹木は、新宿区内だけで3000本を超えるが小池知事は2月に事業を認可。3月22日からは神宮第二球場の解体工事が始まっている。
多くの樹木がなくなるこの再開発には、反対運動が1年以上続いており、経営コンサルタントのロッシェル・カップさんが立ち上げた計画見直しを求める署名には、4月2日現在で約12万人が賛同している。
部分引用

https://www.huffingtonpost.jp/entry/ryuichi-sakamoto_jp_6429823ee4b02a8d518f3470
ハフポスト 安藤健二(Kenji Ando)023年04月02日 23時19分 JST


ロッシェル・カップの履歴


画像 代々木公園 (公園にいこう)


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