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バンス氏が制する大統領選

共和の副大統領候補バンス氏、シリコンバレーに歓迎も-つながり深く

2024/7/16(火) 14:44配信 Bloomberg

(ブルームバーグ): 11月の米大統領選で政権奪還を目指す共和党の全国大会で、党の大統領候補に正式指名されたトランプ前大統領が副大統領候補にバンス上院議員(オハイオ州)を選んだことを受け、シリコンバレーの主要投資家らが歓迎している。バンス氏は元ベンチャーキャピタリストで、トランプ氏が大統領選で勝利すれば、テクノロジー業界がワシントンの中心的なステージに近づくことになる。

実業家のイーロン・マスク氏はX(旧ツイッター)で、今回の人選を「素晴らしい選択」だと評価。トランプ、バンス両氏の顔ぶれで「勝利が鳴り響く」と投稿した。また、共和党全国大会で15日夜に発言予定だった投資家で、トランプ氏支持者のデービッド・サックス氏はXへの投稿で、バンス氏(39)を「米国の愛国者」と呼んだ。

資産家ピーター・ティール氏が支援するベンチャーキャピタル(VC)会社、ファウンダーズ・ファンドでは、パートナーのデリアン・アスパロウホフ氏が自身の周辺の多くのムードを要約し、「J・D・バンスだ。ホワイトハウスに元テクノロジーVCがいる。地球上で最も偉大な国だ」と投稿した。

トランプ氏を共和党の大統領候補に正式指名、副大統領候補にバンス氏

シリコンバレーのテクノロジー業界は、民主党の牙城カリフォルニア州に位置し、極めて進歩的なサンフランシスコに根付くリベラルの地盤となってきた。だが、同業界では最近、共和党の影響力がますます目立っており、マスク氏やサックス氏、セコイア・キャピタルのショーン・マグワイア氏が、バイデン大統領との再戦を控えるトランプ氏への支持を表明し、寄付もしている。

ティール氏とファウンダーズ・ファンドの担当者は、今回の発表についてコメントを控えた。

バンス氏はエール大学ロースクールを卒業後、2016年にはティール氏が支援するミスリル・キャピタル・マネジメントのプリンシパルとなったが、同職を務めた期間は比較的短かった。翌17年には、スティーブ・ケース氏が出資するレボリューションLLCにスタートアップを中心に扱うパートナーとして加わった。
バンス氏は19年にオハイオ州に戻り、ナルヤ・キャピタルを設立。「ロード・オブ・ザ・リング」から社名などを取ることが多いティール氏を見習うように、バンス氏も魔法使いガンダルフが身につけていた指輪にちなんでナルヤと名付けた。ナルヤにはティール氏のほか、エリック・シュミット、マーク・アンドリーセン両氏ら大物投資家も出資していた。


バンス氏のテクノロジー業界との近さは、同業界で民主党を支持してきた人物らも動かしている。ヒラリー・クリントン氏の元献金者で、テック系ポッドキャスト「オールイン」にサックス氏と共に出演するチャマス・パリハピティヤ氏は、トランプ氏が副大統領候補にバンス氏を起用すると発表した後、「親友が副大統領に?!?!?!」とXに投稿した。

バンス氏はシリコンバレーと少々複雑な関係にある。22年の上院選に出馬し、ティール氏から支援を受けた選挙戦では、政治に過度な権力と影響力を行使しているとして大手ハイテク企業を批判。これまでの経歴で、自らは「巨大テックの寡頭制」に対抗する立場にあると主張した。

バンス上院議員はまた、バイデン政権のテクノロジーを中心とする反トラスト法の執行、特に連邦取引委員会(FTC)のカーン委員長を評価している。これは、従来の独占に当てはまらないハイテク企業を提訴するために、既存の反トラスト法を広範に解釈するカーン氏の姿勢を一貫して批判してきた商工会議所タイプの共和党議員とは一線を画す。

「カーン氏については、バイデン政権で実際にかなり良い仕事をしている数少ない人物の一人だと私は考えている」とバンス氏は2月の会合で語った。

大手テック企業に対するバンス氏の批判は、業界の一部をいら立たせる可能性はあるものの、規模が小さめの企業が示す認識に近い部分がある。スタートアップやベンチャーキャピタリストらは、巨大テックの規模や力が小規模企業の競争を難しくしていると長い間訴えてきた。VCのアンドリーセン・ホロウィッツは、スタートアップの世界を「リトルテック」と呼び、規模が小さめの企業と大手の優先順位の違いを指摘した。 

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ウォール街に対しては、バンス氏は民主党のウォーレン上院議員と共に、破綻した場合の銀行幹部の報酬を返還させる法案を支持していた。

また、バンス上院議員は党の反対を押し切る形で、何百万人もの人々にブロードバンド接続の補助金を提供するバイデン政権のプログラム延長の支持を主導。こうした超党派の取り組みは民主党側から称賛を受けたが、立法化には結局至らなかった。

原題:JD Vance’s Deep Tech Ties Draw Cheers From Silicon Valley (1)(抜粋)

--取材協力:Steven T. Dennis、Rachel Metz. (c)2024 Bloomberg L.P.




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「バイデン政権下で治安悪化」 共和、「移民」争点に攻勢―米大統領選

バイデン氏への撤退圧力さらに高まる、オバマ氏も懸念表明との報道7/19(金) 3:35配信 Bloomberg

(ブルームバーグ): 11月の米大統領選で再選を目指すバイデン大統領に対して、選挙戦からの撤退を求める圧力が一段と鮮明になってきた。

バイデン氏のアドバイザーは18日、新型コロナウイルスに感染したものの、大統領は「元気だ」と記者団に語った。だが、民主党幹部議員からの撤退要求は一段と強まっており、バイデン氏の選挙運動は、散々なパフォーマンスとなった討論会以降で最悪の状況に立たされている。共和党の大統領候補指名を受けたトランプ前大統領の受諾演説を前に米政界では、バイデン氏が身を引くのかどうか、撤退の場合はいつどのように行うのかを巡る議論が渦巻いている。

バイデン氏に「肉体的負担」を考慮してほしい-ブラックストーン社長




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