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音が出なけりゃピアノじゃない

ピアノで一番メジャーかつシンプルに最も困る故障。それは、音が出ない。

弾く方からすると、ひとつでも音が出なければピアノとして使えないわけで、一大事です。

  1. 鍵盤が下がらない

  2. 鍵盤が戻ってこない

  3. 鍵盤は動くけど音が出ない

基本的に弾き手側で感じるは症状としてはこの3つのどれか。

でも実は、音が出ない原因となる故障はもっと多岐にわたっています。
パッと思いついただけでも。。。(ここは読み飛ばしてOK)

  1. 鍵盤が口棒に引っかかっている

  2. 鍵盤のスティック(フロント側)

  3. 鍵盤に物が挟まっている

  4. 鍵盤のスティック(バランス側)

  5. 鍵盤が鍵盤おさえを支えるネジに引っかかっている

  6. キャプスタン同士がひっかかっている

  7. ウイペンのスティック

  8. ジャックのスティック

  9. ジャックの接着はがれ

  10. ハンマーのスティック

  11. ハンマーのセンターピン抜け

  12. フレンジコード切れ

  13. ダンパーレバークロスの破れ

  14. ハンマーがマフラーフェルトに引っかかっている

  15. 弦の断線

…これだけあって、すべてが別々の症状です。

この中のどれかが起こっていたり、複数同時に起こっていたり。
そしてそれらは割とカジュアルに発生します。

内部を見てもらうとわかる通り、ピアノってギリギリのバランスで動いています。鍵盤から弦までたくさんある部品の、どこかひとつでも力が伝わらないとアウト。

メンテナンスをしていると未だに、こんな繊細なものが全部ちゃんと音が出てることが奇跡的だな...とさえ思います。中には初めて音が出なくなると「このピアノもう終わりなのかも...」と思ってしまう方もいるようですが、ニキビや口内炎ができるくらい良くあることなのでご安心を!


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