在庫管理の話と、それをサポートするデータベースをNotionでつくってみた話
ピアノの修理に使う様々な部品。
今はネット注文ですぐ届くので、部品の劣化の観点からも手元にあまり在庫を置かないようにしています。
それでも必要な時に足りなくなる事態は避けたいし、かと言ってあんまり頻繁に注文するのも業者さんの手間を考えると気が引けます。
きちんとリアルタイムな在庫の管理をしようと、紙での管理から始まり…エクセル、データベースソフト、Evernoteなどこれまで色々と試してきましたがなかなか難しくて。
在庫管理がなかなか進まない理由を考えてみると…
・うちは妻と二人で業務をおこなっているので、それぞれが持っている在庫を同じデータで管理しないといけない。(お互い「それ持ってたんかい!」または、「あれ持って行ったんかい!」がある)
・使う部品の量がそのときによってかなりバラツキがある。(1年間その部品をつかう修理がないこともあれば、急に数台分必要になることも)
・ピアノの部品には、使ったことを忘れるくらいの金額的にもサイズ的にも細かい部品も多い(小さいネジやボタンなど)
それに加え、多くが販売用ではなく修理につかう「部品」のため、必要になってから実際に使用するまでの期間に余裕がある事が多い(一時的な欠品でのデメリットが少ない)ため、きちんとした在庫管理の緊急性が低いという事情もあります。
結果、必要になったり少なくなってきたら現物を確認して、他の足りないものもまとめて注文する。と言う方法に落ち着いていました。
常に大量の部品を使うようなピアノの修理がメイン業務というわけでは無いので、そのくらいのアバウトさがしっくりきます。そしてNotionでそれをサポートするデーターベースを作ってみたら管理がだいぶ楽になりました。
エクセル管理と専用の在庫管理ソフトの中間のような感じです。小規模なビジネス用の限定的な使い方かもしれませんが、せっかくなので公開しておきたいと思います。
テンプレートはリンクから無料で閲覧可能です。もし良さそうであればページ右上の「ページを複製する」から自身のNotionに追加して自由に使って頂けます。ピアノ調律師の方も、それ以外の業種の方でも、もし参考になれば嬉しいです。
※テンプレート内の部品や個数は、公開用に抜粋•調整したものとなっています。
基本の使い方
1.まずは品名を入力する
表の下部の「新規」をクリックして「ポップアップで開く」と入力欄が現れます。
タイトルに品名を入力します。必要であれば備考欄も。これで新しく部品をデータベースに追加できます。
2.つぎに必要数を入力する
在庫として確保しておきたい数を決めて、【必要数】に数値を入力します。うちの場合は1ヶ月分を必要在庫としたので、「1ヶ月間足りる量+安全在庫」として、1.2ヶ月分の数量を入力しています。
3.さいごに場所別の在庫数を数えて入力する
各担当者が持っている数、各場所に保管してある現在の在庫数を数えてそれぞれ入力します。
→合計が計算されて【在庫合計】に表示されます。
→必要数に対して足りない数が【不足数】に、何%の在庫が残っているかが【在庫割合】に表示されます。
→在庫割合が100%を下回っている場合、【注文判定】に要注文と表示されます。
基本の使い方はこれだけです。
決めたサイクル(僕の場合は月1回)で棚卸しをして在庫数を入力すると、自動的に足りない部品と個数が洗い出せるので、それを発注をするという流れです。
ただ、これだけだったら紙やエクセルで事足りるので、次はもう少し応用的な使い方です。
もっと便利に使う方法
在庫を確認した日を入力する
【在庫確認】ボタンを押すと、当日の日付が【確認日】に自動的に入力されます。(後から編集も可能)
購入先を入力する
ここを入力しておくと購入先ごとに分けた表示ができるので、まとめて注文する際などに便利です。
購入ページを入力する
【URL】に注文ページのURLを入力しておくと、【購入ページ】欄がクリックして直接ページに飛べるリンクになります。
これが思った以上に便利で、注文の際に検索したり履歴から探す手間が減ってだいぶ時短です。
写真を登録する
部品ごとに写真を登録することができます。写真一覧表示(ギャラリービュー)をした際に真価を発揮すると思います。
在庫金額を入力する
【単価】に金額を入力しておくと、部品ごとの在庫金額が計算されます。さらに一覧表示にした際には全ての合計棚卸金額もわかります。
このデータベースの使い方はこんな感じです。
現時点では自身の業務ではこんな感じのアバウトな在庫管理で問題なさそうですが、今後もこれでいけるのか?は少し心配しています。
在庫管理の今後
材料や燃料の高騰で価格が跳ね上がるものもあれば、最悪なのが急に廃番になってしまう部品も出てきたり。物流の問題もあって、今までのようにすぐ届くのが当たり前のまま続くとも限りません。
在庫管理は勉強してみるとかなり奥深いですね。状況を見ながら柔軟に対応していこうと考えています。
ここから先は有料記事となりますが、便利な表示のさせ方の工夫や、注文判定のパーセンテージの変更など、カスタマイズする場合の方法を記載しています。使いやすくするためにはいくつか数式の工夫も必要だったので、それらの数式も解説しています。
個人的に「データベースをつくるときにこれを知っていればもっとスムーズだった〜」と言う内容です。もしテンプレートが役に立ちましたら投げ銭的な記事のご購入も大歓迎です!
カスタマイズして柔軟に使う
おすすめの表示方法
Notionにはいろいろな表示のさせ方がある中、このデータベースでは一番しっくりきます。
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