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はじめまして、つぐみBooks&Coffeeです。

みなさん、こんにちは。
つぐみBooks&Coffeeの店主シノと申します。

西上州――群馬県西部地域を(地元の人だけかもしれませんが)「西上州」と呼んでいます。個人的に群馬県のことを「上州」と表現するのがとてもすきで、「西上州」も気に入っているため、今後もそう表記します――でブックカフェを開業すべく、現在準備中です。準備中の悲喜こもごもはtwitter(@293BooksCoffee)やinstagram(@293bc)で発信中です。お時間ありましたら、ちょこっと覗いてみてください。

つぐみBooks&Coffee(以後、「つぐみ」と表記。みなさんにもお店のことは「つぐみ」と呼んでいただけると嬉しいです。)は、ひとまずブックカフェです。珈琲と軽食、心地よく本を読んでいただける空間を提供することを目指しています。それというのも、この度の未曾有の事態により、当初は「単なる前提」であった「開業」が第一の目標になってしまいました。想定外の事態ではありましたが、おかげ様でいろいろなことを考え直す機会を得たなぁと、日々認識を改めています。

つぐみで提供したいもの

しいてまとめるなら、大きく3つ「空間」・「本」・「健康」です。

【空間】

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実店舗を持つ一番の意義だと考えています。
自分にとっても、お客さんにとっても。

実店舗がある、ということは、その場所に根付く意志でもあると考えています。

「根付く」という言葉の捉え方は人それぞれだと思うのですが、私は、実店舗を構えたということ自体が「ここにずっといる。だから、いつでも来てね。」というメッセージになると信じています。お店が「いつでも来てね」というスタンスでいることで、来てくれる人にとっては「場所・空間」に対する安心感につながり、その人にとっての「つぐみ」がどんな場所――珈琲を飲むための場所、一息つく場所、ひとりになりたい時に行く場所、誰かと会うための場所など――にもなれるということではないでしょうか。

そう、つぐみはどんな場所にもなれる空間をつくりたいのです。

前述で「ひとまずブックカフェ」と書いたとおり、形式的にはブックカフェというテンプレートに倣って作られている空間ですが、そこをどう捉えるか、どう利用するかに正解はありません。ブックカフェ形式だからといって「珈琲を飲みながら静かに本を読む」以外の行動を許容しない空間にはしたくないと考えています。
だからといって、「自分の部屋」ではありませんから、なんでもしていいと言っている訳ではありません。迷惑行為は論外です。

カフェってとても不思議で、気楽でありつつ難しい空間だと思っています。

一緒に来店したグループに限らず、同じ空間をともにする人――まったくの他人であったり、実は知り合いであったりすると思うのですが、どちらにせよ意識しすぎる必要はないものの、完全に無視することはできない――によって成立している。

つまり、同じ空間をともにする人を無視していては、空間が成立しないのです。

この「空間の成立」にはお客さんの協力が必要不可欠であり、たくさんのお客さんにご協力いただくための舵取りこそ、店主の役割だと自負しています。

メンバーが異なれば「成立」の条件も状態も異なるのは当然のこととして、その時点での「快適」はどこに着地させると成立するかを、店主として一生懸命感じて、考えたいと思っています。

お店はバリアフリーを意識して設計してもらいました。ですので、車椅子でも、ベビーカーでも、気兼ねなくお立ち寄りください。車から店舗までのお手伝い等が必要であれば、事前にご連絡ください。本棚の高い棚から本を取るなど、必要であればいつでもお声がけください。赤ちゃんが泣いてしまうからと遠慮なさらないでください。最初のうちはご不便をおかけしてしまうこともあるかもしれませんが、たくさんの方にご利用いただくことで、至らない点に気づき、足りない部分を工夫し、より良い空間に成長していきたいと考えています。

そしてまだ先の話ですが、ワークショップやイベントを実施するにあたっても、拠点となる実店舗があるのは大きな強みになるだろうと考えています。

しばらく開店はおあずけですが、この「空間」がある意義を、最大限に発揮できるよう、準備に努めてまいります。

【本】

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ブックカフェの「ブック」。言わずもがなですが、カフェが「ブックカフェ」と名乗るために必要不可欠な要素です。

つぐみには書庫(トップの写真正面の入り口から入れます)があり、カフェの客席フロアに隣接しています。時々入れ替えたり、新しい本を増やしたりする予定ですが、約8,000〜10,000冊(正直、正確にはわかりません)の本が置いてあります。蔵書の大半は父が蒐集したもので、個人所蔵の本棚ではあるものの、眠っているばかりでは本が悲しむし、なんと言ってももったいないので、ご興味ある方にご覧いただこうというスタンスです。

ジャンルは日本十進分類法でいうところの0〜9類まで幅広くありますが、特に多いのは5〜7類でしょうか。建築、工芸、美術、芸術。もちろんそれ以外にも、文庫や新書、雑誌、絵本に児童書もありますので、どなたであっても一冊は読みたい本に出会えるのではないかなと思います。

ちなみに、棚にある本を販売する予定はありませんが、棚に入りきっていない本、副本など、一部を(今後開催できたら)一箱古本市などのイベント時にお出ししたいと思っています。

ですので、もしも「手放したい・売りたい」と思う本が手元にある方は、そのイベントの時まで取っておいてください。この状況が落ち着きましたら、きっと開催します。皆様のご参加、お待ちしています!

【健康】

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ブックカフェの「カフェ」部分です。

飲み物は、珈琲、お茶、ストレートジュースなど、つぐみが美味しいと自信をもっておすすめできるものを揃えます。珈琲はハンドドリップで、お茶は急須でお出しする予定です。また、自家製ジンジャエールなど(自家製のシロップ)もご用意できるよう、試行錯誤中です。

お菓子(つぐみでは「おやつ」と呼びたい)は私、シノが担当しています。……先に白状しておきますが、私はつい最近まで、お菓子づくりの経験が皆無と言っても過言ではないほど、何もしたことがありませんでした。小学生の時に「混ぜて冷蔵庫に入れておけば完成するチョコレートババロア」が固まらず、ババロアの代わりに「お菓子は自分でつくるものじゃない」という意思を固めてしまい、つい最近までその意思を貫いてきました。

では、そんな私がなぜ、突然お菓子づくりに目覚めたのか。

それは、つぐみのごはん担当ゆうこさん(母です)が、土鍋で玄米を炊き始めたことに端を発します。それというのも、父が糖尿病の診断を受け、お医者さんから「まず体重を落とすように」と指導がありました。そこから家族全員での食生活改善が始まりました。そして、ダイエットや食餌療法について調べるうちに、

これを食べれば医者はいらない』(若杉友子/著 祥伝社)
※他にも著書はたくさんあり、コミカライズもされているのでご興味あれば。

母が、「若杉ばあちゃん」にハマりました。新しいことにハマると飽きるまでのめり込むところがあるのですが、けっこう早い段階で土鍋を買っていました。言わずもがな、玄米ご飯を炊くためです。「炊飯器でも玄米炊けるじゃん……まだ玄米が続くかもわからないのに……」と言った(当時の)私に、「わたし、形から入るタイプだから!」と言い切った母でした。しかし、そうは言いつつ、我が家のご飯はそこからずっと今でも土鍋の玄米ご飯です。これ、とても面白くて、ごはんが白ご飯から玄米ご飯になるだけで、濃い味のおかずがいらなくなり、よく噛むのでご飯そのものの量も少なくて済むのでした。これは我が家の構成員だからなのかもしれませんが、そこからあれよあれよと健康志向になり、玄米と野菜をメインにした食生活にシフトしていきました。

特にお菓子に関係ある部分としては、菓子パンが選択肢から無くなったことが、かなり大きかったと思っています。今まで、それこそ極端な日には、朝ごはん菓子パン、昼ごはん菓子パン、帰宅後のおやつに菓子パンを食べていた私でしたが、健康志向な思考回路になった途端に原材料チェックが日常になりました。「砂糖(白砂糖のことでしょう)」「マーガリン」「ショートニング」「人工甘味料」等々の文字を美味しいものとして認識しなくなっていました。そうなるともう、ほとんどの菓子パンが手に取れなくなります。それでも最初の頃は比較的よさそうなもの(マーガリンでなくバター、人工甘味料なし、など)を選んで食べていましたが、じきに菓子パンコーナー自体に立ち寄らなくなりました。

そうなってみて初めて気づいたのですが、私はもともと、菓子パン以外のおやつをそんなに食べていなかったようで、「菓子パンを食べない=おやつがない」ということになってしまったのです。チョコレートやおせんべいは食べるのですが、どちらもひとつ食べればもういいかなという感じで、それでは菓子パンで満たしていた部分の「おやつ欲」は満たされません。

こうなったら、自分で作るしかない。自分で作れば、添加物なしであることはもちろん、白砂糖・小麦粉・卵・乳製品なしのおやつが食べられる。

と、こんな流れでした(詳細は後日※最近の修行の成果はtwitter/instagramで)。

ただ、菓子パンやケーキ屋さんのケーキを否定したい訳ではないのです。この話になるとどうしても、あちらを立てればこちらが……となってしまうのですが、「手軽で美味しい菓子パン(惣菜パン)」は(特に山登りに行く時、早朝というより未明の)コンビニでさっと買ってすぐ食べられることの、なんとありがたいことか……。また、ケーキ屋さんのケーキの「特別な楽しみ感」はやはり格別です。仕上がりも美しいし、美味しさが完成されている。私の「おやつ」はそれらに取って代わろうとするものではないと思っています。

オーガニック、有機、ヴィーガン、マクロビオティック……いろんな言葉が使われるようになり、それらが社会に浸透すると、今度は「意識高い系」と揶揄されるようにまで。添加物や各食材についても、良し悪しの対立にまで見えるような本がたくさん出版されています。

私は医師ではありませんし、研究者でも科学者でもないので、どの本が“正しい”とか、つぐみの提供する食べ物によって“必ず体質改善できる”とか、効果を保証することはできません。そもそも、薬剤師さんやお医者さんが処方してくれた薬でさえも、効き方には個人差があり、場合によっては副作用まであるのですから。

さらに、生活の中でも色々なことを試しているので、どれがどのように変化に繋がったのか、正直自分でもわかりません。食生活以外に、父母は散歩、私はボルダリングといった運動を始めたり、漢方や、カッサ(東洋的なマッサージ?)などなど……。それでも、実際に自分や家族の体が変わったのは事実ですし、答えでなくともヒントくらいにはなると思うので、同じことで悩んでいる方は試してみる価値があるのではないでしょうか。人間やっぱり体が資本です。ふだんから「体調が良い」状態でいられることは、幸せなことだと思います。ですので、みなさんが少しでも幸せでいられるようお手伝いができるのであれば、つぐみの幸せとしてはこれに勝るものはないと思っています。

つぐみの考え方、取り扱うもの、おすすめするものについて、下記の成功体験?を根拠に取捨選択をしています。これは同じ効果を約束するものではなく、「我が家では最終的にこうなった、だから信じてる」という、CMで言うところの「個人の感想です」。

・ダイエット成功(父)
・糖尿病の数値改善(父)
・軟便の改善(父)
・体温の上昇(母)平熱が35.4度→36.2度
・冷え性の改善(母・私)
・花粉アレルギーの軽減(私)
・むくみの軽減(私)
・胃痛・腹痛の減少(私)
・風邪をひかない(全員)

などなど。このあたりについては、別記事でもう少ししっかり経緯等書きたいと思っています。でもホントに、体調がいいって、気持ちがいいですよ。

……ちょっとだけ

まだちょっとおこがましすぎて書けないのですが、つぐみでやりたいことが山のようにあります。もちろん全部手を出したいのですが、全部成し遂げようとすると何年あっても足りないかもしれないので、優先順位を考えます。考えますが、できそうなこと、どうしても今やりたいことなど、見切り発車で手をつけてしまうかもしれません。その時はどうか、「また何か始めたな」とあたたかく見守っていただけると嬉しいです。

余談ですが、この「つぐみ」という名前を、自分のブックカフェの名前にしたいと決めたのは、今から約7年前。まだ社会人2,3年目くらいで、しかも就職先は市役所。就職氷河期(まだ突入していなかったかな?)に公務員になっておきながら、ブックカフェをやりたいな、やるならこういうお店にしたいなぁという構想を手書きのノートに書き綴っていました。

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【写真】最近、お店の庭に遊びに来ていた2羽。つぐみ(右)とすずめ(左)。

この話は、山のようにあるやりたいことに大きく関わってくるのと、由来(というか語呂合わせ)だけでも長くなるので、詳細はまた後日。簡潔にまとめられなくて、なんでも後日、後日とすみません……。

その人にとってどんな場所にもなれる、十人十色のひとびとが、それぞれに、いっしょに、心地よく過ごせる場所を目指したい。鳥のように身軽に、猫のように柔軟に、塵も積もれば山となるように試行錯誤し、山のように大きな懐で受け入れられるよう、一緒に成長していきたい。

文字どおり、このお店はまだ「白紙」です。建物はありますが、「つぐみ」はまだ私の頭の中にしかないのです。

これからこの白紙を、色とりどりに満たしたい。

そのためにも、たくさんのひと、こと、もの、と関わりたい。

みなさま、ふつつかものではございますが、つぐみBooks&Coffeeともども、
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。


つぐみBooks&Coffee店主(仮) シノ拝

追記:当店を設計してくださった工作舎の久保田和人さん
   施工に携わってくださった大勢の職人さんたち   皆さんへ感謝を込めて
   本記事の写真を撮影してくださった竹沢佳紀さん 
   そして、ずっと応援してくれた家族・親族・友人知人
     


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