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あいうえお作文「てをださずわかれた」

手を出して欲しかった。なんで何もしてこなかったの?
2人目の彼女はそうやって別れ話を告げ出した。

お日様が照り返るような暑さを出していた大学3年生の8月。
僕はそれまでガムシャラにやっていた部活を辞めた。
大学生なのに遊ぶ時間がないことに嫌気がさしたからだ。
しかし、いざ部活を辞めたはいいものの、特にやりたいこともなかった。
そして夏休みに入った。

ダラダラ過ごすのが嫌いだった僕は同じ学部で仲のよかった子の紹介で
料理サークルに入ることにした。
そこではみんなで楽しく料理を作るというなんとも平和なサークルだった。
しかし、途中から入った僕はなかなかサークルの雰囲気に馴染めず、
普段の活動には参加しなかった。そして暇な時間はひたすら
アルバイトをしてお金を稼ぎ、稼いだ金は風俗に使うという日々だった。

散財ばかりしてた僕に呆れたのか、サークルに誘ってくれた友人により
僕はサークルの旅行に行くことになった。
旅行では海に行ったのだが、その最終日の飲み会、
のちに僕にとって2人目の彼女になる女性と僕はそこで出会った。

ずっと喋っていられる心地よさが彼女にはあった。この時、僕は初めての彼女に近い雰囲気を感じていたのかもしれない。気づけば2人でずっと喋っていた。
あとで友人にからかわれた。そしてその人とスカイツリーに行くことになった。

分からなかった。正直僕は女の子と喋るのが苦手なのに気づいたらデートすることになってたのだ。そしてスカイツリーのデートから2週間後、吉祥寺でデートし、
そこで告白し付き合った。しかし、彼女は女子校出身かつ彼氏ができたのが初めてだったのだ。もちろんそういう経験もしたことがなかったらしい。

彼女を大事にしたい。そんな気持ちから僕はゆっくりと彼女との愛を育もうと決めた。要するに彼女にあまり手を出さなかったのだ。その後のデートも手を繋ぐか、帰り際に軽いハグをする程度だった。それがまさかあんなことになろうとは。

連絡が急にきた。しかも電話でだ。
彼女とはLINEでやりとりしていたが、電話が急に来るのは初めてだった。
バイト終わり、僕は電話にでた。

「もう限界、別れて欲しい」

彼女の第一声はこれだった。話を聞くと彼女は自分が全く手を出さないことに対してストレスを感じていたらしい。自分にはそんな魅力がないのかとそう感じていたようだった。
要するに彼女てきにはもっとキスしたり、Hしたりしたかったらしい。

ただ愕然とした。自分の考えが間違っていたのか、そんな悲しみを覚えた。
そしてそこで彼女とはもめ、わずか3ヶ月で別れることになった。
彼女には申し訳ないことをしたと感じてはいる。
しかし、そこで自分の成長に繋がったと思うと彼女には感謝している。
そこから僕は数々の女性に手を出すことになる。
それについては今度書こうと思う。






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