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梅.6 梅雨に出会い、梅雨に去った子(その1)

 今日は 7月9日、昨晩から 激しい雨や雷が 断続的に続いている。

ちょうど 一年前の深夜も 豪雨は断続的だった

雨が止んだので 近所のスーパーに向かったところ、大村市を貫く幹線道路、国道34号線脇から 必死に助けを求める猫の鳴き声が聴こえた。

当時、私には 後期高齢な親が3人、老猫が 2匹おり、とても救出出来る家庭状態ではなかった。

こんな事をしている場合じゃない、聴かなかった。見なかった。一度は通り過ぎようとした

しかし、5年前まで 首都圏にて勤務して 10匹程の路上猫を救出した経験があり、その声は、仔猫であり、まださほど消耗していない事は推測できた。

今迄、路上猫を助け際、健康体にして 里親募集・お届けのプロセスは 最短で1カ月あれば 遂行出来てきた。

今回も、何の問題も無く 遂行出来るだろう。たった一カ月の負担だ。

深夜、引っ切り無しに車が水しぶきを上げている幹線道路、次の雨雲が迫っていた。

一晩耐えるのも厳しい状況。自分以外 人影はない、居たとしても、警戒心の強い仔猫を助けるのは、そんなに簡単な事ではない。それなりの経験と戦略が必要、自分が立去れば、この子の命は 雨に流れ 人知れず終わる事。

何故だか「一期一会」と言う言葉が 頭に浮かんだ。

これは 神様が 私に託したミッションかと 苦笑したが 覚悟は決めた。

※救出及びその後の詳細は 下記のページにて

 梅.1 九州豪雨の一夜、排水口で耐えた命(前編)

 梅.2 九州豪雨の一夜、排水口で耐えた命(後編)

 梅.3 九州豪雨の一夜、排水口で耐えた命(救出後当日の経過)

 梅.4 九州豪雨の一夜、排水口で耐えた命(その後の経過1)

 梅.5 九州豪雨の一夜、排水口で耐えた命(その後の経過2)

 

 

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 奇跡的に救出し、その後の育成も順調に進んだ 20日後、血液検査を受けたところ 猫白血病陽性だった。

 しばらく頭の中が真っ白になった。

いままで、とても幸いなことに 身近なものの生命に係る シリアスな場面に あまり立ち会う機会は ほとんど無かった。

歳を取り、両親のガン発見、認知症の発覚、愛猫の腎不全の診断等、ショックを受ける場面は増えてきた。

自宅の二匹は 老猫で抵抗力も落ちており これ以上、ストレスや感染リスクに晒すわけにはいかなかった。

幸いなことに 70キロ離れた実家は 広い古民家で 食事以外は外で遊んでいる猫が一匹。

しかし、後期高齢な父は もう自力で 外に出る事は出来ないし、母は元気ではあるが、俊敏な仔猫の逃走に対応するのは無理だし、転倒などの事故が発生する危険性もあったが その他の選択肢は無かった。

即時救出、短期回復、即里親募集のはずが 9月の やはり豪雨の日、自宅から実家への移動となった。  


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梅は やんちゃではあったが とても賢い子で 特にドライブ中、鳴くことがなかった。

山間部のワイディングロード、時速100キロの高速道路、平気で毛繕いしていた。

梅が下半身不随となった最期の 15日間、24時間常に世話をするため、一緒に事務所に出勤し、夕方動物病院に通院した。

お互い耐える、苦しい期間だったが、ドライブ中に助手席の梅のお腹をさすると いつもグルグル言ってくれ、これ以上、最高のドライブを 経験した事が無いと思った。


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去年の7月9日(土)に出会ったから、本年6月15日(火)に虹の橋を渡るまで、一年にもならないが。

想い出を記録するには まだまだ掛るため 続く


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保護猫の食費・治療費に使用させていただきます。