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新型コロナウイルスが蔓延している最中に東京五輪・パラリンピックを開催するリスク

最後に記事をアップしてから10ヶ月が過ぎました。
記事を書くのが嫌になったわけではありませんが、新型コロナウイルスの影響で収入が無くなり、生きていくためにお金を稼ぐ必要が出てきたのが最大の理由です。
新型コロナウイルスの影響で新たな仕事を探すことになったわけですが、私のような高齢者が職に就くこと自体が容易なことではありませんでした。
紆余曲折しながらも今は夜間警備の仕事に就くことができ、ようやく仕事に慣れてきて記事を書く少しの余裕が出てきたというのが現状です。

さて、noteを再開するにあたって、「何から書いていこうか?」と考えたときに、最初に頭に浮かんだのが新型コロナウイルスのことでした。
新型コロナウイルスは私が経済的な窮地に追い込まれた根本要因というだけでなく、政府や行政が何かするたびに第3波、第4波と感染者数が大きく変動する状況下で不安が膨らむ一方です。
差し迫っている状況としては医療体制のひっ迫、飲食店の営業時間やお酒の提供の制限など、非常に苦しい日が続いていることと思いますが、今ニュースで話題になっていることと言えば、ワクチン接種と東京五輪&パラリンピックの開催ではないでしょうか?
ワクチン接種も64歳以下の人に順番が回ってきたと思ったとたんに数が足りなくなり接種予約を中止するという状況に追い込まれています。

というわけで、とりあえず開催予定日まで1週間を切っている東京五輪の開催について、新型コロナウイルス感染症が蔓延している現状において東京五輪・パラリンピックを開催するリスクについて書いてみたいと思います。

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ワクチンの有効性とは

ワクチンは予防薬であって治療薬ではありません。
新型コロナウイルスワクチンというのは新型コロナウイルスを認識できる抗体を体内で生産できるように促すことで、体内に入ってきた新型コロナウイルスに対する免疫を獲得するための医薬品です。
抗体は抗原である新型コロナウイルスに結合して複合体を形成し、それが目印となって人の免疫システムによって新型コロナウイルスを攻撃するようになります。

現在出回っている新型コロナウイルスワクチンは初期の新型コロナウイルスを用いて臨床試験が行われているわけですが、それでも92%~95%程度の発症予防効果があるように言われています。
すなわち、ワクチンを接種した100人の人の中で92~95人が発症しない、逆に、5~8人の人は最低でも軽度な症状を発症し十分な治療を受けることができなければ重症化するリスクを抱えているということを意味しているということになります。

しかも、90%以上あると言われているワクチンの有効性は初期の新型コロナワクチンに対して検証された数字であって、今や主流となりつつある感染力の強いデルタ株という変異型に対する数字ではありません。

幸いにも、変異型にも効果があるということですが、どのワクチンも有効性が低くなってしまう傾向があるようです。

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PCR検査も完璧ではない!

PCR検査というのは、検体の中に含まれている微量しか存在しない新型コロナウイルス特有の遺伝子を検出できるレベルまで増幅させて測定する方法です。
新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるPCR検査の感度、すなわち、真の感染者が陽性と判定される割合は約70%程度と考えられています。
言い換えるならば、100人の感染者に対してPCR検査を実施した場合に70人は陽性と判定されますが、30人は陰性と判定される可能性があるというわけです。
北海道大学で調査された結果では新型コロナウイルスに対するPCR検査の感度は約90%という話もありますが、それでも100人中10人の感染者が陰性と判定される可能性があるということになります。

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感染力の強い変異型が感染拡大の主力になっているということをかんがえると、オリンピック関係者はワクチン接種が終了しているといえども、安心できる状態では無いと思われます。

むしろ、来日するオリンピック関係者の中には感染力の強い変異型の保菌者がいるのかもしれません。

そういう意味では、五輪関係者と一般人の濃厚接触を避ける施策は大切ですし、自分を守るためにもマスクや手洗い・うがいの励行、三密を避ける行動は重要になってくるのではないでしょうか?

東京五輪の強硬開催によって起こる最悪のシナリオとは?

東京五輪が開催されたときに、実際のところ、どんなことが起こるのかは誰にもわかりません。
さすがに、東京五輪・パラリンピックが終了した時点で状況が良くなっているということは無いのかもしれませんが、終わったときには何も状況は変わっていないということもあるのかもしれません。
しかしながら、感染者の増加を鑑みて多くの会場での無観客が決定される一方で、来日した五輪関係者のPCR検査陽性者が確認されているというのも事実ですし、人の動きを管理するというのは容易なことではありません。

分かっていることだけを考えても、東京五輪・パラリンピックが終わった後に起こることに対しては、ある程度の覚悟をもっておくべきであると思います。
以下に、新型コロナウイルスが蔓延している状況で東京五輪・パラリンピックを開催した時に考えられる最悪のシナリオを示しておきます。

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「変異型の新型コロナウイルスを多少持ち込んだところで急激な感染拡大の要因になることは無いだろう」と考えている人も居られるかもしれませんが、それは危険な考え方です。

今把握されている感染力の強い危険な変異株は8種類とも言われていますが、どれも一つの変異型ウイルスから始まっているということを忘れてはいけません。

感染拡大が治まりかけた国において、感染力の強い変異型の出現が要因の一つになって再び感染が拡大することになったことは記憶に新しいところです。

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