12月議会一般質問その②(公共施設の予約と抽選)
12月7日に行った花巻市議会の一般質問の概要の続きになります。
実は、12月2日に行われた岩手県議会の一般質問において、米内紘正議員が自治体DXについて質問をされていました。
花巻市議会では、何を質問するか事前に市当局にお知らせする「質問通告」があり、その締め切りは11月21日であったので、岩手県議会において米内議員が質問するのを全く知りませんでした。
12月3日に、米内議員の質問要旨が新聞に掲載されていたので、私もこのYouTubeを見たのですが、詳細には相違はあるものの、自治体DXの推進については全く同じ考え方なので、参考までにこの記事にも掲載します。(自治体DXについては、1:11:40頃~)
さて、12月7日の質問の2つめは、公共施設の予約についてです。私はこの件に関し2点質問しました。
・はなまきナビの運用実績について
・施設予約における抽選について
花巻市には、「はなまきナビ」というインターネット予約サイトがあります。
このサイトの中に、「花巻市公共施設予約システム」というのがあって、公共施設の予約ができることとなっています。
しかしながら、実際には、はなまきナビを使っての予約を受け付けていない公共施設もたくさんあって、システムと実態が乖離している状況にあります。
また、公共施設の現場では、はなまきナビと別の台帳で管理をしていて、二重台帳のチェックミスによるダブルブッキング等の事例もありました。
結局、システムを入れたものの、それが上手く活用されていない訳です。
そして、これで予約完了となるわけではなく、実際には仮予約であって、公共施設に行って申請を出して初めて予約完了となる・・・。
今では実質「一部の施設の空き状況を検索するだけのためのシステム」となっています。
このサービスは、10年以上前に導入されたものであり、DXの時代にシステムの全面改良が必要だと思います。
私は、はなまきナビのシステムの運用実績を伺いながら、はなまきナビを改善する考えはないかを質問しました。
市当局からは、「現在でも仮予約までしかできないシステムであり、システムで正式予約を完了するには、すべての条例例規を改正しなければならない」「例規の改正には時間がかかる」旨答弁がありました。
その通りだと思うのですが、他市町村では予約システム上で予約が完了しているところも多いです。申請書をもって正式な予約完了とするのであれば、前記事で話した「オンライン申請」をすればよく、わざわざ公共施設に申請書を書きに行くという手間をかけることがなくなります。
文化・スポーツ施設の予約に関しては、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」の中で 地方公共団体が優先的にオンライン化を推進すべき手続きの中にも掲載されているので、ぜひとも花巻市においても積極的に推進すべきと思います。
また、予約抽選に関してですが、これは以前から子育て世代の親の間でも話題になっていました。
ある施設の体育館においては、利用希望日の前々月1日から利用申請を行うことができます。
例えば、この体育館を、2月10日に中学校の部活の父母会練習で使いたい場合、利用申請ができるのは12月1日からとなる訳です。
この地方では、冬季間、外のグラウンドが積雪により使えないことが多いので、秋までは外でやっていたスポーツ(テニス、サッカー、野球等)の冬季間の練習会場として、体育館が利用されることが多いです。
こういった事情から、12月~3月の体育館利用希望者は非常に多く、利用申請が可能となる毎月1日は非常に込み合います。
そのため、予約抽選を取り入れている訳ですが、その方法が、利用申請可能日(毎月1日、土日祝日の場合は次の月曜日)の午前8時30分に利用希望者(花巻市外の団体も含む)を集めて抽選する・・・というもの方法なのです。
公共施設の体育館の利用希望する団体は、一般の社会人の団体とみならず、高齢者の団体、中高生の部活動の父母会、スポーツ少年団など多岐にわたります。
平日の朝に時間的な余裕のある方(高齢者や自営業、専業主婦の方など)であればこの抽選に参加可能かもしれませんが、働き盛り世代やお勤めの方にとって、この抽選に参加するためには、会社やお仕事を休んで参加しなけれればなりません。
抽選会自体は長くとも1時間30分程度で終了するので、このためだけに仕事を休んで参加する・・・このアナログな方法に疑問をもっている方も実際に多いのです。
別に、施設の対応が悪いと言っている訳ではありません。
「今やっている方法が当たり前でこれを継続しなければならない」
という現状維持バイアスは、公共施設のみならずどこの職場でもあることです。
こういったマインドを変えるためには、組織全体が住民サービス向上のためにどうしたらいいか考えていかなければならないと思いますが、業務の多忙化、高度化により、職員がそのマインドをもって仕事をすることができなくなっている現状もわかります。
そうならば、この予約抽選自体をデジタル化して、機械による自動抽選システムにしてしまった方が、職員にとっても、住民にとってもいいと思うのです。
もちろん費用的にはかかるかもしれません。
が、繰り返し言っているように、これからの社会におけるデジタル化は必須であり、働き盛り世代の負担軽減のみならず、若者から選ばれる街になるためにも早急にデジタルインフラを整備する必要があります。
このことは大事なので繰り返し強調しておきたいと思います。
ということで、また長くなってしまいました。
次、その③では、職員のテレワーク、フリーアドレスについて、お話しします。
次も読んでいただけるとありがたいです。
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