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「循環型のスポーツまちづくり」~名実とも『スポーツのまち はなまき』になるために~

花巻東高校硬式野球部、女子硬式野球部の活躍

 第106回全国高校野球選手権岩手大会は25日、盛岡市永井のきたぎんボールパークで決勝を行い、花巻東が4-3で盛岡大付に競り勝ち、12度目の夏の甲子園切符を手にした。
 決勝は春の県大会決勝と同じ顔合わせ。第1シード花巻東は五回、簗田蒼汰の中前適時打で1点を先制した。盛岡大付は七回、1死一、三塁の好機に平野修至の遊ゴロで同点に追い付いたが、花巻東が八回、田崎晴大の右越え適時三塁打で勝ち越し。花巻東は九回にも古城大翔の内野適時打などで2点を追加した。第2シード盛岡大付は九回、2点を返したが及ばなかった。
 花巻東は2回戦で花巻農に5-0、3回戦は釜石商工に11-0(七回コールド)、準々決勝は盛岡中央を6-1、準決勝は昨秋県覇者の一関学院を6-2で下し、2年連続で決勝に進出した。
 盛岡大付は2回戦で宮古に5-1、3回戦は宮古商工に9-2(七回コールド)、準々決勝は花巻北を7-4で破ると、準決勝の盛岡一戦も中軸が勝負強さを発揮して12-5で七回コールド勝ち。3年ぶりの決勝に進んだ。
 両校は夏の決勝でこれまで6度対戦し、花巻東3勝、盛岡大付3勝。今年の対決を制した花巻東が63校55チームの頂点に立った。
 全国選手権大会は8月4日に組み合わせ抽選会が開かれ、同7日に兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕する。

(岩手日報 https://www.iwate-np.co.jp/article/2024/7/25/167026 「花巻東が12度目の夏の甲子園切符 高校野球岩手県大会」より引用

花巻東高校が昨年に引き続き、夏の全国高校野球選手権岩手大会を制しました。

佐々木麟太郎選手をはじめ、好選手が揃い全国ベスト8に輝いた昨年の選手達に比べ、小粒と言われたこの世代。
選抜甲子園を目指す秋の岩手県大会では、初戦で今回の決勝と同じ相手の盛岡大附に敗れ、早々と甲子園の道が絶たれてしまいましたが、佐々木洋監督曰く、3年生が成長し、1,2年生を引っ張ってメキメキと実力をつけ、今回、岩手県の頂点に立ちました。

私も同校のPTA役員なので、本当にうれしいかぎりです。
特に自分の子どもの同級生が頑張っている姿を見ると、自分の子どものように感じられ、ますます応援をしたくなります。
甲子園でも頑張ってほしいです。

また、同校の女子硬式野球部も快進撃を続けています。
第28回全国高校女子硬式野球選手権大会の準々決勝が本日(7月26日)行われ、花巻東高校が埼玉栄高校に5-3で勝ち、準決勝進出を決めたとのことです。

次は、28日(日)の準決勝。
8月3日(土)に甲子園球場で行われる決勝を目指し、東海大静岡翔洋高校と対戦します。勝てば初の決勝進出です。
念願の甲子園の舞台を目指し頑張ってほしいと思います。


「スポーツのまち」花巻の現状

このほかにも、今年の夏は、花巻南高校女子ソフトボール部が北部九州インターハイで全国3位という快挙を成し遂げました。

前にも記事にしましたが、花巻は内外から『スポーツのまち』と認識されています。

ただ、私も10年以上前にスポーツ行政に携わったことがありますが、『スポーツのまち』とは言っても、それぞれの高校、大学の取り組みや各部の指導者の力によるところが大きいです。
行政や体育協会、各競技協会などの各種団体、そして市民のみなさんが、同じ方向性を見据えて「スポーツのまちにしよう!」という機運が見られていないのが実情です。

せっかく花巻市が『スポーツのまち』として注目されているからこそ、その成果を地域に還元するような「循環型のスポーツまちづくり」が必要なのではないでしょうか?

循環型のスポーツまちづくり

花巻市にある個々のスポーツ少年団や中学校の部活動、民間スポーツクラブなどは、それぞれで頑張ってはいますが、全国的に活躍する高校、大学の運動部とのつながりはそれほど深くはありません。

一部の高校や大学が、スポット的に地域の小中学生に指導をしている例も見受けられますが、それはあくまで高校や大学における「地域貢献」という側面であり、アスリートの育成という部分において、小学校、中学校から高校(大学)まで一貫した指導が行われている例は少ないです。

小中学校のそれぞれの競技で頑張っている子どもたちが、直接高校生や大学生から指導を受ける機会を増やす、また、少年団、中学校の部活動の指導者が高校、大学の指導者から指導方法について意見交換する機会をつくるなど、「循環型のスポーツまちづくり」のためには様々な方法が考えられると思います。

しかしながら、そういった「循環型のスポーツのまちづくり」のタクトを振るう人がいない。

花巻市において、中学校の部活動の地域移行がなかなか進んでいかない原因の一つもそのあたりにあると思います。

スポーツに関する話し合いの場をつくる

今後、子どもの数が減っていって、存続できないスポーツ少年団や中学校の運動部も増えていくと思います。
中学校の部活動地域移行も考えながら、5年後、10年後を見据えて、今から将来の「花巻市のスポーツの在り方」について話し合いをしていく必要があるのに、なかなか話が進んで行かない。

こういった部分も含めて、それぞれの団体や保護者などで話し合う機会を増やしていく、そして花巻のスポーツ課題を洗い出し、みんなで考えていく・・・そうやって初めて花巻が名実ともに『スポーツのまち』となるのではないでしょうか。

おそらくこのようなプロセスを経て初めて、花巻市のスポーツの指針が見えてくると思うのです。

スポーツ推進計画の見直しを

こちらでも記事にしましたが、花巻市には「スポーツ推進計画」という計画があります。

一応、令和7年度までの計画なのですが、以前の記事で何度も述べた通り、計画の土台となる現状認識が花巻市のスポーツの状況と乖離しているほか、「DXの推進」や「スポーツの産業化」といった国が示す方向性を無視した時代錯誤の方向性の計画となっています。
そしてこの計画の中には、先に述べた「循環型のスポーツまちづくり」の視点はもちろん取り入れられていません。

そういった意味で計画期間の途中であっても早急に見直しを図るべきだと思いますが、無理であれば、令和8年度からの新計画策定のために、今からスポーツに関わる方々の話し合いを進めていくべきだと思います。

スポーツ推進計画が、本来の意味での『スポーツのまち はなまき』の指針となるよう、私も総合型地域スポーツクラブに関わるものとして、もちろん市議会議員の立場からも取り組んでいきたいと思います。

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