若く万能だった「私」という蜃気楼が晴れた日のこと
人生n度目の断捨離をして、またも封印してきた闇の引き出しを開けることとなった。中高時代に書き溜めていた詩やら日記やら論文やらに、大学時代の小説とその設定資料の山々。この頃の私が、何者にもなれず何者かを目指すことすら放棄した今の私を見たら激怒するだろうな、なんて笑いながらパラパラと思い返してみた。感想文を書けば教員から褒められ、小説だって何作でも書いてみせたあの頃の私はすごかった。今は何一つ、作品すらまともに仕上げられない。途中で書くこともなくなり、筋もつなげられず、そしてそ