サムネ_新_

【第86回】わかったから、誰か助けてくれ〜〜〜〜!!!!!!!!(韓国旅行記 Vol.4)

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この韓国旅行記は連載です。【第83回】まったく才能が無い男たち。(韓国旅行記 Vol.1)から読むと一層楽しめます!

独立記念館を後にした僕らは、帰りのバスの中で、とんでもない目にあっていた。

いや、それはもはやバスなんかじゃない。形容するなら暴走列車。

急加速急発進は当たり前。前の車両との車間距離が狭すぎて怖い。あおり運転してるみたいになってる。

乗り込んだ最後の客が入り口に足をかけた瞬間に出発し、後からドアが閉まる。危ない。降りる時も、前もって出口に待機し止まった瞬間に出ないと間に合わないだろう。降りるのにまごつき運転手に向かって(たぶん)「待ってくれ!」と言っている現地の人もいたくらいだ。

そんな状態なので、とてもじゃないけれども立ってはいられない。吊り革を両手で持っても厳しい。いや、無理。

日本だったら、こんな光景は絶対にありえない。クレームの嵐に違いない。

どうにも韓国にはパリパリ文化という早ければ早いほど良いという文化があるらしい。タクシーの運転が荒いのは聞いていたけど、まさか公共バスもとは…。

最初韓国に来たとき、全然外国に来た感じがしなかったけれども、これまでの旅でよーーくわかった。よく似た国だけれども、全然違う国だ。

わかった。わかったから、誰か助けてくれ〜〜〜〜!!!!!!!!

見習いたい韓国の電車文化

暴走列車のようなバスからやっと解放され天安駅に。

韓国語が読めないので天安駅に帰ることができるか不安だったのだけれども、帰ってこれてよかった。バスの速度が早かったおかげで、体感的には早く帰ってこれた気がする。

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駅前の屋台で買った韓国のおでん。
鶏皮みたいな見た目だけど魚のすり身。
2本で1000ウォン(当時のレートで約100円)

行きに散々な目にあったので帰りは絶対特急に乗ろうと思っていたけど、タイミングが合わず結局また普通列車で帰ることに。

行きは2時間立ちっぱなしだったけれども、天安市はベットタウンと聞いていたので、夕方となった今、ソウル方面に行く場合は座れるでしょう。

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無理でした。甘かった。

結局、到着駅まで座れず、ずっと立ちっぱなしだった。本当に、ここまでの旅で疲れ果てていて立ちながら寝ていたほどだ。満員電車が日本だけだと思っている人!認識を改めよう。

さて、満員電車は辛かったけれども、その中で僕がいいなあと思った韓国の電車での文化をご紹介しよう。

①極力優先席には座らない。

僕ら日本人にとって馴染み深い電車の優先席。韓国にも存在する。そして、その席は電車がどんなに混んでいようともだいたいガラガラなのだ。優先席はあくまで優先であって座ってはいけないわけではないけれども、お年寄りや体の不自由の人が来たら譲ったほうが良い席。そういった人たちのために席を開けておこうという配慮は素敵だ。

②席を頻繁に譲る。

優先席には座らないことに加え、韓国人は頻繁に席を(特にお年寄りに)譲る。日本人は基本的にシャイなので黙って席を立つことも多い気がするが、ちゃんと声をかけて席を譲っているのが素敵だった。

こういった文化は、きっと韓国の生活に根付く儒教の教によるものなんだろう。ときに権力者に都合のいいと批判されることもあるけれども、純粋に年上の人を敬う姿勢が素敵だった。見習いたい。

チャッカントェジ(착한돼지)で食べ放題。

やっとの思いでソウルに帰ってきた僕らは、一度別れ新村(シンチョン)駅で再度合流した

別れた理由は今夜の宿にチェックインするためだ。ご飯を食べた後でもよかったのだけれども、宿側にチェックイン時刻を伝えてしまっていたので、荷物を置くことも兼ねて先に寄ることに。

新村はソウルの学生街。若者の集う街だ。

弘大(ホンデ)や梨大(イデ)といった他の有名な学生街も隣接していてとっても活気のある雰囲気。

学生街ということもあって、安くていっぱい食べられるお店がたくさんあるのも特徴。僕らは、この街で夕飯を食べることにした。

今夜向かった店は「チャッカンテジ(착한돼지)」というチェーン店。

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画像出典元:http://www.chakhanpig.com/data/file/franchise_ex01/990928617_pWIJsmeK_BEC8BBEAC1A101.jpg

日本語に訳すと“優しい豚”という意味なのだとか。その名の通りサムギョプサルを始めとして、様々なメニューが食べ放題の人気のお店だ。

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画像出典元:http://www.chakhanpig.com/images/about/food1.jpg

日本では見たこと無いお肉もある。

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充実のサイドメニュー。
画像にはないがたこやきとかもあった。

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画像出典元:http://www.chakhanpig.com/images/about/food2.jpg

サラダ&デザートも食べ放題。
ジュースも飲み放題だ!

これだけのメニューが食べ放題で、13400ウォン(当時のレートで約1260円)。安すぎる。

料理の味は舌がとろけるほどではないのだけれども、十分美味しい。値段も考えるとコスパ最強だ。

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食べるのに夢中になりすぎて写真撮り忘れた。

さて、ここでも日本と違うなと思うことがあった。

なんと閉店30分前に食べ放題の場所を閉めてしまったのだ。これだけなら日本でもラストオーダーの時間があるのだけれども、さらに、その上で片付けを始め、最終的にレジにいる人以外、皆帰ってしまった。日本だったら、閉店時間を過ぎてから、やっと片付けをし始めるに違いない。たぶん同じことを日本でやればクレームものだろう。

よくよく考えるとラストオーダー以降は片付けを待つ時間。ならばさっさと片付けをしてしまえば仕事がなくなった状態従業員は早く帰ることができる。その分、店側も人件費が減らすことができるわけだし、ある意味、合理的じゃないかな?とさえ思う。まあ客としては、少し慌ただしいけれども。

こういったことを認める客のおおらかさが、もうちょっと日本にあればいいのになと思ってしまう。

そういうわけで「日本もこの仕組みでやればいいのにね」と、デザートにライチを大量に食べていたざわけんと話しをしたというわけだ。

このときの僕は思いもしなかった。

店を出た後、僕らは別れた。ざわけんはシルロアムサウナで一泊した後、釜山(プサン)に向かって22日に金海(キメ)国際空港から帰国するらしい。

ここからいつもの旅行のように一人旅となった。やっぱり誰か一緒に旅行するってのはいいなぁと振り返ってみて思う。体験の共有ができるのは、非常にいい。結局、この旅行記も、体験を共有したいという思いで書いている節があるので。

しかし、一人旅になったとはいえ、この時点で23時を回っていたので僕は、もう宿に戻ることにした。

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道中で見つけた韓国のポスト。
ツバメをあしらったデザインがおしゃれ。

今回の宿。実は韓国に行く前から泊まることを楽しみにしていた。

その理由はオンドル付きの宿だからだ。オンドルとは韓国の床暖房のことである。緯度の割に寒い韓国では必需品だ。昔は暖炉の窯から出る煙を床下に通すことで暖を取る設備だったものの現代では温水を利用した床暖房に切り替わったらしい。物によっては電気やガスを利用したものもあるのだとか。

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実際に体験してみると確かに暖かくて気持ちがいい。布団のすぐ下に熱源があるものだから、薄い毛布でも快適そのものだ。

床の上でゴロゴロできるのもいい。ビジネスホテルや海外のホテルは、靴で過ごすこと前提で設計されているので、そういったことができないからだ。

…などと呑気に思っていたのだけれども、このオンドルによって後々、苦しめられることになろうとは、このときの僕は思いもせずコンビニで買ったビールを飲みながら(言葉が全くわからないけれども)ぼんやりテレビを見ていた。

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韓国のビール。
正直、あんまり美味しくなかった。
噂では北朝鮮のビールの方が美味しいのだとか。

そして、疲れていたのもあって、ビール1缶であっという間に酔っ払い眠りについてしまったのだ。

最後に

韓国旅行も2日目が終わり半分が過ぎてしまいました。残り半分お付き合いください。

>>前の話はこちら:【第85回】韓国の独立記念館で歴史を考える。(韓国旅行記 Vol.3)

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