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雑誌『255255255』制作うらばなし / その① 「創刊号はだいたいカオス」

ついに明日10月16日(金)、進化し続ける意味の変化を捉える雑誌『255255255』が発売となります。
既にご予約いただいている皆様のお手元にも、もうすぐ届き始めるのではないでしょうか!

今回は、255255255編集部より、制作裏話として、
編集協力いただいたSPBSよりKさん、Sさん、そして255255255編集長 神谷の座談会をお送りします。

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ー今回はじめてWHITEとSPBSの共同プロジェクトとして、雑誌制作を実施しました。お互いの印象はいかがですか?

K:最初にお会いしたのは「雑誌をつくりたい」と訪ねて来られた神谷さんと小林さんでした。色々伺っても、なかなか会社の全容(WHITEについてはこちらをご参照ください)が掴みきれなかったのですが、なんだかおもしろそうな予感がしたので、やってみることに決めました。
進めていくうちにWHITEさんはメンバーが増え4人に。そこですごいなと感じたのが、皆さんの「雑誌をつくるぞ」という気合と熱量でした。
弊社との会議の前にいつも社内でかなり議論されてきたな、というフィードバックを拝見して、SPBSも頑張らなきゃ! と思っていました。
最も印象に残っているのは、組織のフラットさですね。神谷さん(WHITE創業者/255255255編集長)も、他のメンバーの方も自分の意見をしっかり持ってとてもフランクに発言していて、組織の風通しの良さを感じましたね。

S:私も熱量をすごく感じました。WHITEの皆さんは自分たちの手で作ろうという意識がすごく強いと感じました。一人ひとりがとても考えている。
肩書も普段の仕事も違うのに、一人ひとりが頭を使って考えるチームだったのが楽しかったですね。
皆でアイデアを打ち合いながら作っていって、クオリティの高いところに辿り着けたことは、なかなか得難い経験だったと感じました。

神谷:もともと僕はSPBSさんのファンで書店に行ってたんです。あの本店の奥のオフィスに入りたい! とずっと思っていて……。
最初の打ち合わせのとき、オフィスに入れて感動しました(笑)
ようやく一緒に仕事ができてとてもうれしいです。
最初に相談したときは、コンセプトもあやふやだったけど、初めてお会いしたときから、こちらが予想もしなかったようなアイデアがたくさん出てきました。
「雑誌をつくること」自体の意味についての企画が出てきたので、その瞬間に「おもしろいぞこの人達!」と思ったのを覚えています。

自分が聞き手となって取材を進めていくときに、途中でカオスになる予感がしたときもあったのですが、アウトプットを想像しながら追加質問していただいたりして、
編集者の視点で観ていただいたのが本当に助かっていました。アウトプットの質をコントロールしてくれる人がいなかったらすぐにカオスになっていたと思います。

K:創刊号って試行錯誤の連続で、原稿がもっとカオスになってスケジュールが押してしまいがちですが、
今回は最初から完成度の高い入稿ができたので、初稿がカオスにならなかったのが逆にすごいです。藤田さん(本誌のデザインを担当)のデザイン力も合わさって、すごくスムーズに進められましたね。


ー「意味の変化を捉える」という255255255のコンセプトについて、どう感じていますか?

K:最初に聞いたときは、「大きい話だなあ、大丈夫かなあ」と思っていました。
打ち合わせでを重ねる中で、「意味の変化」が捉え直されている具体的な事象について案を持ち寄ったことで、「意味の変化を捉える」ことの輪郭ができてきたので、きっと大変なプロジェクトになるだろうけど、おもしろそうだと思えました。

▼プロジェクト発足当時の編集長神谷による企画案より一部抜粋名称未設定-3


ー「意味の変化を捉える」ことについては神谷さんも前から意識していたんですか?

神谷:はい、WHITEのコアバリュー(コアバリューについての記事はこちら)にある通り、とにかく「変化」が好きで。
昔から「自ら変化を作り出す人になりたい」と思っていました。
特に今は変化が早い時代。その変化に対してわくわくできるようにしたい、というのは常日頃思っていますね。

S:近年やってきた取材の中で、意識的に変化を追ったことは少なかったんですが、今振り返ると自分が面白いと感じた部分は、「変化」の部分だったんだなあ、と今回の『255255255』の取材を通して認識できました。


ーvol.1では「新陳代謝しつづける場所」というテーマで「場所」の意味変化について取り上げています。「場所」については、どのようにお考えですか?

S:最初は「場所」というのは何を指すのだろう? と戸惑いましたが、
編集会議を重ねていくにつれ、地理的な場所だけではなく、オンラインや共同体も人が集まるところ=「場所」と捉える事ができると実感しました。

K:最初にきちんとみんなが疑問をいだいたところを議論した上で進められたので、特集の3箇所はとても良かったですね。

S:担当した「令和の復権:コインランドリー」の取材もとても面白くて、日頃当たり前だと思ってるものって気づかないうちにどんどん変わっていくんだなと。
それを記録していく「場所」として雑誌をつくるっていうのもよいな、と改めて雑誌づくりの意義に気づきました。

神谷:実は「場所」をテーマに選ぶ前、WHITEではいろいろ案が出ましたね。境界線、国境、宗教…

▼初期の特集テーマ案スクリーンショット 2020-10-15 11.44.36

ーなぜ、その中で「場所」を選んだのですか?

神谷:コロナの影響もあったかな、リモートワークになってオフィスの意味が問われるようになったり。
僕自身もエクストリームリモートワークと称して、遠野や長野など国内さまざまな地方を回って仕事をしていました。それが自然とプレ取材になっていて。
特集で取材させていただいたNext Commons Labさんとの出会いがあったりして、帰ってきてから取材先候補として案を出しました。


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次回は、なぜこのデジタルな世の中で、
紙の「雑誌」を作ろうと思ったのか、
「雑誌をつくること」の意味について、座談会が続きます。

更新をお楽しみに!

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(編集部 大本)