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最愛なる母へ

私は、母が許せなかった。
三十を過ぎても許せなかった。
私が苦しんできた分
苦しめてやろうと
許さず責め続けた。

それでも
何が 嫌で
何が 憎くて
何が 許せなくて
何が 苦しかったのか
薄れている。

薄れてきた 今
罪悪感が生まれた。

許せない。許さない。
同じように それ以上に
苦しめてやりたい
絶対に許さない。

そんな風に
思ってきた自分は悪だろう。

未熟で 傲慢で 最低な
人間。




お母さん。
私は
あなたに 愛されたかった。
ただ 
それだけだったのに
なぜ
こんな風に
なってしまったのでしょう。

私は あなたに 愛されたかった
ただ
それだけだったのに。


あなたに
甘えていたのでしょうね。
あなたを
責め続けるのは
楽でした。
責めていれば
私は私を守れたから。
あなたには
あなたの
思いがあったのでしょう。
子供を愛する事ができないのは
誰のせいでもない。

私は あなたから
やっと 自立できます。
やっとです。

親不孝な娘で
居続けたことを
お許し下さい。

悲しみも 苦しみも 罪悪感も
傲慢な自分も
全て背負い
生きて行きます。

少女のような母へ

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