お客様は神様ではない。だって、にんげんだもの。
おきゃくさまはお客様。
『お客様は神様だ!』と言う言葉があります。
とはいえ、今の時代、そんな言葉を真っ直ぐ受け止める人の方が少ないですよね。
かく言うわたしも、『お客様は神様ではない』と思っています。
もちろん消費者として買い物をする時も、その気持ちは変わりません。
作られたもの、それを作ってくれた人に、感謝の気持ちを持って買い物しています。
配送してくれた人、店頭に並べてくれた人、レジ打ちしてくれた人…たくさんの人が関わって、自分の手元に商品が届くというのは、よく良く考えたらもの凄く大変な事です。
だから、買うのも感謝。
欲を言うと、買ってもらうのも感謝の気持ちがあって欲しい。
そんなふうに思うのは、エゴなのかもしれないけれど。
*
先日、こんなお客様がいました。
そのお客様に連絡した、配達予定時間は『午前中』
午前11時前に電話をくださり、
『今日の午前中に配達に来ると言ったのにまだ来ない!今きてもらわなきゃ困る!』
と、相当ご立腹!です。
(確かに、家族だけで小さくやっているので、配達も人手が限られています。
出来るだけご希望に沿うように配慮はしていますが、作業がたてこんでしまったりすると、どうしても変更せざるをえないことはあります。)
でも、まだ、約束の午前中です。
「今、配達に回っているので、お昼前には伺うと思うのですが…申し訳ありません。」
と、答えたら、なんとそのお客様!
ガチャン!!!!
何も言わずに電話をお切りになりました。
田舎、都会関わらず、まだ、こういう方がいるんですよ…。
こういう電話をかけてくる方は、年配の方。そして、だいたい大口のお客様ではありません。
正直に言いますが、ドン引きです。
まず、電話を一方的、攻撃的に使う神経にビビります。
きっとこのお客様は、客だから売り手より立場が上だと思い込んでいるのでしょう。
他のお店でも、きっと同じような態度をしているはず。
でも、お客様は、お客様。
それ以上でも、以下でもありません。
年上だろうが、年下だろうが関係ありません。
人としては対等です。
買ってもらって感謝。
作ってもらって感謝。
お互いに感謝しあえて、『お客様』という関係になるのであって、『お客様』だから特別にしなければならないというのは違う気がしています。
少なくとも、わたしはそう思っています。
それに、少なくともわたしは、人としてあるべき言動をされない方と、仲良くするつもりは毛頭ありません。
だって、一緒にいて、嫌な気持ちになる人とは、お付き合いしたく無いじゃないですか〜。
それが、お客様でも、友人であっても同じです。
人を貶める人とは、出来るだけ関わらない。
だからといって、面と向かってそういうのも違うと思っています。
わざわざ、荒波を立てる必要もないので、出来れば、何か問題が起きる前にそっと一線おけば、それでいいじゃないですか。
相手が気付いても、気が付かなくても、それでいい。
もしかしたら、相手の虫のいどころが悪くて八つ当たりしたのかもしれないし、(とはいえ、自分の機嫌を自分で取れない人もどうかと思いますが)
その人が悪いのではなくて、ただ、自分とは合わないだけと受けとった方が自分もラクです。
キライな人は少ない方がいい。
改めて、そんなふうに思う出来ごとでした。
*
因みに、その後電話をくださった、また別のお客様のお陰で、とても優しい気持ちになれました。
『そちらのほうに行く用事があるから、ついでに電話してみたんだけど、麹あるかしら?』
ちょうど在庫切れで、最短で3日後になることを告げると、
『あら〜、残念。でも、いいのよ、気にしないで。また電話してからもらいに行くから。本当に気にしないでね。また、行くわね。』
さて、買いものをする時、あなたはどちらのお客様ですか?
どちらのお客様でありたいですか?
わたしは後者でありたい。
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