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役立つ喜び

仕事の喜び、働きがいの要素はいろいろあると思いますが、その中でも「役立つ喜び」は誰にとっても大きなやりがいではないでしょうか。私も先日、一年かけて関わらせていただいたある会社の研修の最終日に、参加者の方がやる気になって取り組みをはじめられた姿をみて、本当にうれしくなりました。どんな人でも、自分が全力で取り組んだ仕事で、誰かが喜ぶ姿を目にすると、たいへんだったけど頑張った甲斐があった、やって良かったとしみじみと嬉しさがこみあげてくるのではないでしょうか。
 
太古の昔から集団で生きてきた動物である人間には、仲間に共感し、助け合うことに喜びを感じる本能があると言われています。助け合うことに喜びを感じますし、誰かが喜ぶ姿をみると、逆に自分も、もっと頑張ろうというエネルギーがわいてきます。「人の為」は、自分を殺した犠牲的な行為ではなく、自分の喜びであり、やりがいではないでしょうか。
 
ただ、仕事を機械のようにこなしていると、この喜びを忘れてしまうことがあります。昔から仕事をしっかりと進めていくには、仕事のタスクを書き出し、優先順位をつけてやりきることだと言われています。確かにいい仕事を数多くしていくにはこの能力は不可欠。処理して終了のチェックすることでやりきった感がありますし、効率的になるので生産性も高まります。
ただ、日常的に、こうした仕事をしていると、頭が次のタスク、次のタスクと処理に追われて、何かむなしくなる気持ちになることもあります。喜びを感じる暇もなく、処理することだけが仕事になり、追われるような日々に疲れもたまってきてしまいます。タスクを処理するロボットになったような自分を感じることがあります。
どの商売も、本来は、利益や効率をあげるのが目的ではなく、誰かを喜ばせること、満足していただくことが目的のはず。本来の目的を忘れてしまうと、本当に仕事はむなしいものです。
 
昨日、どんな喜びを感じたか?どんな感動を味わったか?私たちは朝礼でそれぞれが昨日の仕事の喜びや気づきを振り返る時間がありますが、一見無駄なようでも、大事な時間になっています。
 
誰かに役立ちたい。誰にとってもそれは「生きがい」ではないでしょうか。
 

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