読書記録「モノマネ芸人、死体を埋める/藤崎翔」
タイトル買いしたミステリー小説。
コミカルな感じかな〜と手に取ったけど、
伏線や謎解きはピシッと決まっていた。
芸人舞台裏のフフフな要素があるので、
普段ミステリーを読まない人でも
読みやすそうな物語だった。
あらすじ
名投手・竹下のモノマネ1本で
生計を立てている"マネ下"が主人公。
竹下本人にも気に入られ順風満帆だったが、
竹下から「人を殺してしまった」と連絡が入る。
竹下が逮捕されてしまえば、
廃業してしまうマネ下は完全犯罪を提案する。
感想
「モノマネ芸人」のコミカル感と
「死体を埋める」のシリアス感による
バランスがちょうどいい。
死体を埋めて完全犯罪を目指す、という
シリアスなシーン展開が続くが
悲しい気分に浸りすぎず謎解きを楽しめた。
作者がもともと芸人だったそうなので、
舞台裏の描写が細かかったことにも納得。
作品の設定も面白い。
リアリティを出すのが難しそうな設定が、
元芸人の経歴で丁寧に描かれている。
人間味でどんでん返しをしてくるところが、
他のミステリーとは少し違ってくるところ。
くるくると展開されていくので
飽きずに楽しめました。
同じ作者の「逆転美人」も
紙の本ならではのミステリーらしいので
気になっている。
設定を見つけるのが上手い人なんだろうな~。
表紙の死体目線のイラストも、
視点が変われば物語が変わることを
表しているようで面白い構図。
▼そのた読書記録
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