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読書

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2018年9月の記事一覧

冷泉彰彦  "自動運転「戦場」ルポ"

主にアメリカの自動運転の状況について述べられている。
実際のテクノロジーの部分だけでなく、社会的な部分に細かく言及されていた。政治的な面についての取材も多く、初めて知ることも多かった。

botかどうかを判別するためのシステムとして、車や店舗を選択する方式が最近見られる。これは実はgoogleが買収した企業のシステムで、自動運転や店舗に広告営業をするために、活用されているとの記載があれこれには驚い

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伊坂幸太郎 「バイバイ、ブラックバード」を読んで

テイストは、「死神の精度」に似ています。
伊坂さんのユーモア全開の作品です。

主人公の星野は、5股できるのも納得の、イイ男。

最後のインタビューに、本人が、「これが一番好きっていわれたら、『そうですよね!』と胸を張って言えるような作品になりました」と言っています。 私も、一番好きでした。

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有川浩 「植物図鑑」

大学時代に後輩2人に勧められて読んでみました。

映画化されましたね。観てないです。

付き合ってからの、イチャイチャが最高。
sexの匂いの表現と、そこへ向かう二人のやり取りが微笑ましい。

そして、最後の短編が秀逸。子供を描くのが、上手い。

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宇野常寛 「原子爆弾とジョーカーなき世界」を読んで

宇野さんが、realistであることが、よく分かります。
これだけ、その物語の背景を感じることが出来たら、作品の鑑賞の質が変わってくるのだなと、勉強不足を強く感じました。
個人的には、ここ数年感じていた、もやもやが解消され、今後、何度も読み返すに違いない、作品になりました。 吸血鬼信者です。

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綿矢りさ 「勝手にふるえてろ」を読んで

松岡茉優が主演で映画化されましたね。
綿矢りさ が描く女性にとてもあっている女優だと思います。

4年前に読んだ時の感想。

イッちゃってる文学女子の話。
普通の女の子の恋愛模様がしっかり書かれていると思った。
やっぱり、才能があると感心してしまう。
ユーモアのセンスもある。
男が読んだら、勉強になるかも。

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山田詠美 「A2Z」を読んで

話としては軽いけど、結婚という制度について考えさせられる。
リベラル過ぎる夫婦のダブル不倫。ただし、一切エロくない。
山田詠美の描く女性は大抵そうだけど、この作品の夏美もindependentで格好良い。

物語の導入からとてもcool
本文引用

「私が、今、感じているこの思い。それは、たった二十六文字で表記出来る程度のものなのだと、ただ溜息をついてしまいたい。」

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村上 春樹 「女のいない男たち」を読んで (ドライブ・マイ・カーの感想を含む)

村上 春樹 「女のいない男たち」を読んで (ドライブ・マイ・カーの感想を含む)

恋愛でない男女の関係が描かれている。

・ドライブ・マイ・カー
妻に不倫をされていた男性が、運転手をすることになった若い女に過去を語る話。
慣れたことで生まれた2人の間の空気を感じることができる。
言葉でなく、仕草・行動で登場人物を強く感じる。

・イエスタデイ
なんといっても、歌詞が削れているのが惜しい。
ご本人は序文で本文に影響しないとの趣旨のことを書いているが、「言い訳するな!!」
村上春樹

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西加奈子 「舞台」を読んで

# 何度も読んで行きたい作品

西加奈子に特有のスピード感。200ページに満たず、1日で完読できる。
まず、表紙が最高。
そして、「地球の歩き方」が効いている。
西加奈子の熱のこもった文章と、「地球の歩き方」の冷たく無機質な情報を伝えるための文章。
自意識を題材にして、ここまでまとめてくるとは大御所の域ですね。
"なんとかdinner"のオチは嫌です。

文庫本も買ってスピード感に流されず、ゆっく

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佐久間裕美子 「ピンヒールははかない」を読んで

「ヒップな生活革命」を読んで、とても感銘を受けてのでこれも読んでみました。こっちは、エッセイです。

独身女性はパワーが貰えると思います。

慣れない環境に飛び込んでいく時のツラかった気持ちを思い出しました。
Social networkがしっかりしてると結婚に価値が見出せないんだろうなと思いました。

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金原ひとみ 「持たざる者」を読んで

震災に影響を受けた人々の話が短編集となっている。

感想としてはやっぱり上手い。
そして、社会とうまく付き合うことができない人が丁寧に描かれている。

家族や恋人といった、近い関係の人々を受け入れようと、もがいている様子はとても新鮮で、他人の人生を生きた心地がして発見が多かった。

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上記のQRコードでラインbotで友達になって頂くと、金原ひとみ新作の文庫本が

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原田 マハ 「アノニム」を読んで

現代アートの素晴らしさを分かりやすく伝えてくれた。
ポロックの絵のために、話の筋が書かれていました。
映画化を希望します。
雨傘革命について書かれていて、当時の雰囲気を感じれます。

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日高裕介 「組織の毒薬 サイバーエージェント副社長の社員にあてたコラム」を読んで

組織マネジメントについての本である。
副社長がここまで組織のマネジメントをやっていることに驚いた。
サイバーエージェントは組織の会社ということだろう。

言っていることは正しい。これを自分の組織外の人に言われても響かない。
仮に組織をマネジメントする側の人間がこれを実践したとして、それを受けいれる土壌はそこにないと思われる。

サイバーエージェントの企業体質を知るには良い本。

書影にアマゾンへの

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J・D・ヴァンス 「ヒルビリー・エレジー」

白人貧困層を知るのに良い本。
海兵隊のことも分かります。
そして、アイビーリーグを卒業するメリットもよくわかる。
現在の大きなムーブメントを起こしている、欧米の白人貧困層のメンタリティーが描かれている。

ケーススタディとして色々学びがある作品。

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ジェイク・ナップ 「SPRINT 最速仕事術」

実際にsprintを取り入れた企業が紹介されており、実際の導入過程をリアルにイメージすることができた。
アイディア出しの手法としては、是非実践されるべき。

ブルーボトルコーヒーでの導入事例が紹介されています。

スタートアップで働いているひとには是非ともオススメ。

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