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自殺未遂からの気づき⑬(友達へ伝える④)

言葉を伝える

自分の思いを人に伝える

ただ一言、思いを伝えるのに

緊張したり考えたり言えなかったり

行動だけじゃあ判らないこともある

言葉で騙されることもある

人を信用して

相手からも信用されて

言葉に重みが出てくる

素直に言葉を伝えられる

そんな人間になりたい

     *

時間も24時そろそろ帰る事になった

多分、友達の同級生とは引っ越しするまで

会うことは無いと思うので

別れの挨拶を済ませ、友達と一緒に帰る

帰りの道のりでお互いに酔いも回っていたのか

友達が何度も

寂しくなるなーっと呟いていた

自分はこれと言った反応は出来なかったが

寂しさと嬉しさとが入り混じった感情だったと思う

少しふらつく足元

もっとふらつく友達

昔話をしながら大笑いして帰った記憶がある

そんな事をしているうちに家に着いた

同じ通路の踊り場からお互いにドアを開け

軽く手を振り帰った

家に着くなり

少し寂しさが爆発して涙がこぼれていた

酔いが回っているのか

両親の時は涙が出てこなかったが

今更になって泣けていた

少しばかり友達に伝える事によって

自分は前に進んだのだろう

心なしか不安も少しは和らいでいたと思う

泣きながら布団の中でいつの間にか寝ていた

こんなにも自分の事を思っている友人がいたのに

今でもその友人とは連絡を取り合って

何かにつけて関東まで来て

自分に会いに来てくれる

そんな友人が居たのに

自分は自分のことしか考えていなかった

周りが見えなかった

涙を流して布団にくるまっていた時も

きっと自分のことばかり考えていたのだろう

一方的に伝えただけで

自分が安心しただけ

でもその涙が初めの一歩

前に進めた一歩なんだ

今でも記憶に残り

こうやって文章に出来ていることは

かけがえのない思い出

その時までは過去の事を考えることが多かったが

その日から少しづつ

先の事を考えられる様になった

一方的に伝えただけでも

大きな一歩

これからは前に前に進めるから

#うつ病 #自殺未遂 #メンタル #エッセイ #コラム

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