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自殺未遂からの気づき⑪(友達へ伝える編②)

思い出は美化される

たとえ苦しい時期だったとしても

過ぎ去って時間が経てば

色付いた思い出に変わる

たとえその時を後悔している事も

たとえ逃げ出してしまった事も

その選択をした自分が居るから今がある

今を感じて今を楽しめれば

その思い出も色付く

   
    *

家から淀川の河川敷は近い

友達とはたわいもない話しから込み入った話まで

色々な話した、ここでは言えない話しも聞いた

しかし自分は友達に話さなければいけない事があった

いつ話しを切り出したらいいかタイミングを伺っていた

淀川の橋を渡った先で自販機が見えたので

少し休憩を提案した

自販機の前に小さな公園が在ったのでベンチに腰掛け

二人で休憩をした、自分は丁度いいタイミングだと思い

唐突に「実は実家に帰ろうと思ってる」と打ち明けた

友達はビックリしていたのを覚えている

 友達とは自分が飲食店で働いている時に

共通の友人の元職場の先輩だった

初めて会った時の事は今でも覚えている、印象的だった

共通の友人と一緒に自分が働いている店に二人で来た

いけない事をしたらしく少しの間

留置所にお世話になっていたらしい

見た目も厳ついので少し警戒していた

共通の友人から紹介されお世話になった先輩との事

注文されたお酒を作り二人に差し出すと

出した瞬間に飲み干してしまった

共通の友人も自分も目が点になっていて

共通の友人は笑いながら「そんなに酒を飲む人でしたっけ?」とツッコミをいれていた

友達は「いつもは全然飲まんよ、やっぱシャバに出てきたら酒やろ!」

と息巻いていた、すかさずお代わりを頼んでまた一気に飲んでいた

そんな事を2~3回続けていたと思う

一時間もしないうちに潰れた

カウンターのど真ん中で顔を机に付けて

すぐさまイビキをかいていた

共通の友人が「おもろい人やねん、今度来たらよろしくね」

と言っていたが、もう来ないで欲しいと思っていた

次に来たときは一人で来た

「この前は悪かったね」と言ってお詫びにと

自分も1杯頂いた

お酒を出し二人で乾杯するとまた一気に飲み干した

「大丈夫ですか」と声を掛けると

「このみたいにならんから安心して」と

次の一杯を出すと前回ほどではないが

普通の人よりペースは速かった

世間話をしていた、唐突に「なんか趣味とかあるん?」と聞かれたので

少し悩んで「最近はアニメとかよく見ますね」と答えた

友達が「俺も結構見るよ!涼宮ハルヒの憂鬱ハマってたわ」

意外だった、アニメ好きとは到底思えない容姿に

「エンドレスエイトを10回見てたわ」と・・・爆笑した

涼宮ハルヒの憂鬱でエンドレスエイトという

ほぼ同じ内容の回を8週続けて放送した(内容的には意味があるのだが)

伝説の回がある

自分はDVDか何かで観ていて

同じ回を間違えて観ていると思い確認したほどだ

友達も不思議に感じたらしいが

一応何かあるかもと全部の回を観ていたらしいが

気付いたら10回も観ていたらしい、自分もループしていたとの事

一気にこの人の事を好きになった

それからは共通の友人を超えて仲良くなり

ある時、部屋を探していると聞いて

自分が住んで居る所は家賃も安いし結構広いからどう?

と言ったらすぐさま引っ越してきた

そんな友達に引っ越す事を伝えることがやっとできた

   

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#うつ病 #自殺未遂 #エッセイ #コラム #メンタル疾患

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