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THINK 104/ゲスト:松尾大さん


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THINK BOOK は,読む "THINK" です."THINK" とは Suppose Design Office の谷尻誠が毎月魅力的なゲストを招き「"考える"を考える場所」として開催しているイベントです.100回を超える過去のビデオアーカイブからの掘り起こしを含め,THINKに参加した人も,参加できなかった人も,この,読む"THINK" によってエッセンスを追体験できるように各回のダイジェストを月に2回程度掲載していきます.
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THINK 104/ゲスト:松尾大さん

日時:2019年8月23日(金)19:30 - 22:00
場所:Suppose Design Office 広島事務所

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暑い夏の夕暮れ.汗ばむ身体が会場のエアコンで冷やされた空気でクールダウンされていく.当たり前かもしれないが,身体の状態は心の状態といつも繋がっている.1日の疲れをリフレッシュする手段を教えてと問えば,多くの人がお風呂やシャワーと答えるだろう.今日のゲストは,松尾大さん.いま巷で話題のサウナの魅力を多くの人に伝える活動でよく知られている.松尾さんは,地元の北海道で福祉施設やフィットネスクラブなどを経営しながら,サウナ好きが高じていつのころからか「ととのえ親方」という愛称で呼ばれ,今では「TTNE」というサウナ・ブランドをプロデュースして全国各地はたまた本場の北欧はじめいろんな国々のサウナを渡り歩いているサウナの達人.

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現在40代半ばの松尾さんは,20歳ごろにはサウナの魅力にハマり,現在は年間500回,多い日には一日に6回もサウナに入るという.いい食事の前には必ずサウナ.大事なプレゼンの前にも必ずサウナ.生活の節目節目にサウナ.そこには,サウナの体験を通して身体と精神がフレッシュになり「ととのう(整う)」ことで得られる極上の感覚があるのだという.

そんな自分を「プロサウナー」と名付け,サウナを愛する人を「サウナー」と呼び,サウナがもたらすその極上のリフレッシュのすばらしさを「ととのう」という言葉で表現し,サウナの魅力を世に普及すべく尽力している.しかも,素晴らしいのは,松尾さん自身の話からは「楽しさ」しか感じないのだ.苦労や努力や,上から目線な啓蒙の欠片も感じない.本気で好きなことを極めるというのは,こういうことなのかなと感じさせる.しかも2時間半笑いっぱなしだった.

まずは,最初のセッションは,いつものようにゲストである松尾さんがスライドを見せながらのトーク.

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谷尻さん「松尾さんは昨日から広島入りされてて,もうすでに,広島のサウナをいくつも体験されたみたいで」(会場笑)「とにかく松尾さんとのサウナ体験がすごすぎて,僕もあれからサウナのことがいつも頭にあるんですけど,松尾さんのすごい楽しそうな雰囲気が周りの人を引き込むんでしょうね」

松尾さん「ありがとうございます.サウナの魅力をとにかく伝えながら生活している感じですね.元々は北海道で福祉施設などを運営していて,サウナ好きが高じて今やサウナのブランドを立ち上げてそれをCSRとして活用していたりするんです」

谷尻さん「自分が楽しみながら,すごい良いことをしてるじゃないですか!すきなことをうまく循環させてますね」

松尾さん「でもね,以前こんなことがあって.スタッフの一人が,辞めます,と言ってきた.どうやら以前から精神科の先生のカウンセリングを長く受けているらしく,仕事をやめたほうが良いとアドバイスされたって(笑)」

笑いに包まれていた会場も,意外な話の展開に自然と引き込まれていく.

「うつ病の人はうつ病に似合う生活をしていると思いませんか?」

松尾さんによると,うつ病の人はうつ病に似合う生活をしている,と.

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