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読むTHINK_THINK#117:ゲストは大日方久美子さん(パーソナルスタイリスト)

今回は、最新のTHINK(2022年5月27日)のダイジェストをお届けします。

ーー定期購読マガジン THINK BOOK について
THINK BOOK は,読む "THINK" です.Suppose Design Office の谷尻誠が毎月魅力的なゲストを招き「"考える"ことを考える場所」として開催しているイベント"THINK"を読み物として再構成してまとめています. 多彩なゲストとの間で繰り広げられる本音のトークはここでしか聞けないヒントがたくさん詰まっています.過去100回以上に及ぶ記録資料などの掘り起こしを含め,月に2回程度,定期購読マガジンとして掲載します.ぜひ定期購読していただいて,皆さんの日常をTHINK するきっかけにしていただければ幸いです.(谷尻誠,西尾通哲:共同編集)

告知資料より

今回のゲストは“シンプルでエレガントなスタイリング”が大人気のパーソナルスタイリスト 大日方久美子さん。ブランドとのコラボ商品など即完売するほど人気で、「商品を紹介してほしい!」「商品を一緒に作りたい!」というブランドさんが後を立ちません。

大日方さんが新卒で入社した会社はアパレル業界ではなく、旅行会社でした。そこで接客が好きなことに気づいた大日方さんは、好きなファッションを極めたいと思い、アパレルに転向します。意外にも「自分はあかぬけない」というコンプレックスがあり、街で見かけた素敵だと思う着こなしを集め、それをできるだけまねるようにしていたという時期も。ご自身が接客するお客様には常に誠実に、似合わないものは似合わないとお伝えしたり、自分がいるお店のものを無理にお勧めするのではなく、別のブランドでその人に合うものがあれば、そちらをお勧めするという誠実さで信頼関係を築いてきたそうです。「お一人ずつにベストなものを提案したい」という想いが強く、女優さんや俳優さんのスタイリストではなく、一般の方へご提案するパーソナルスタイリストとして独立。「“自分はあかぬけないから”とあきらめていたら可能性はないけれど、“どうにかしたい”と思ったら、きっとどうにかなる。とにかくやってみた人には、ご褒美が待っているはず」と日々パーソナルスタイリストとしてエールを送られています。

また、犬の保護活動にも従事。犬は昔から大好きだったという大日方さんは、旦那様とご自身のお仕事が落ち着いてきた頃、犬を迎え入れることを決意し、繁殖犬から迎え入れられた際、施設の状況を知りボランティア活動もスタート。現在4匹の犬と5匹目は里親が決まるまでに一定期間だけ預かる「一時預かり」のために枠を空けていらっしゃるそうです。お客様のライフスタイルから紐解き、その方の個性に寄せた提案をしながら、犬のボランティアにも精力的に活動され、また、社会貢献の一環としてアーティストのサポートも行い、どんなことにも考える前に行動しているという大日方さん。そのアグレッシブな生き方の原動力と人気の秘密を語っていただける貴重な機会になります。ぜひ、たくさんのご来場お待ちしております。
THINK 117
日時:5月27日(金)
開場 19:00~
開演 19:30~21:30
会場:広島市中区舟入本町15-1 サポーズデザインオフィス3階
Profile
大日方久美子 / KUMIKO OBINATA
アパレル販売の経験を経て2013年よりパーソナルスタイリストとして独立。独立後に始めたインスタグラムでは、服の値段にかかわらずエレガントでスタイリッシュな着こなしを提案し9.5万人のフォロアーを持つ。
現在はアパレルブランドのWEBページでスタイリングやモデル、イベント企画などもおこなっている。
2016年4月には初となる著書『“エレガント”から作る大人シンプルスタイル』を発売。
Life Workとして野犬の一時預かりボランティアを中心に犬や猫の保護活動をしている。

谷尻誠さん(以下、谷尻):
今日は、パーソナルスタイリストの大日方久美子さんをお迎えしました。
よろしくお願いします。

(会場拍手)

パーソナルスタイリストって?

谷尻:
そもそも、普段はどんな仕事をしているかあらためて簡単に教えてください。自分の事を何て紹介しています?

大日方久美子さん(以下、大日方):
そうですね、パーソナルスタイリストをやってます、って言いますね。

谷尻:
そのパーソナルスタイリストっていうのが具体的にどんなことをするのかがいまいちわかっていない人もいる気もしますけど。そもそも、何でそういう仕事をしたいと思ったんですか?

大日方:
アパレルでずっと仕事をしてきて、お客さんに服を選んだり勧めたりしてきて、いわゆるスタイリストっていうのは、テレビや芸能人などの洋服のコーディネートをする仕事として認知はされているんだけど、それを一般のひとにやってあげたいなと思ったときに、そんなことやっている人がいなかったんですよね。

谷尻:
パーソナルスタイリストっていう名前は?

大日方:
だから、これ、自分で付けた名前なんですよ。他にはいなかったので。当時、インターネットで調べたりして「パーソナルコーディネーター」っていうのは存在したんですよ。でも、それを名乗るためには認定とか受けなくてはならなくて。さっきの話したように、一般の人に対してスタイリストをしてあげたかったので、それで、パーソナルスタイリストって自分で名乗って。

谷尻:
なるほどね、でも、多くの人は起業するときには、自分がキャリアで築いてきたことを元に独立するけど、いきなり初めてのことにチャレンジしたわけだよね?

大日方:
私の場合は、アパレルで仕事していたわけだから、まあ、築いたこととは言えると思うんだけど。

谷尻:
でも、そのブランドで服を売るわけではないでしょう?アパレルで店員さんだったら、服を売るためにスタイルを提案することは当たり前だし、それは服を売るからでしょう?久美ちゃんの場合は、服を買うお金とは別に、スタイリストをする対価をもらうわけだよね?

独立してすぐInstagramを営業ツールに

大日方:
そうね、当然最初は「誰でもない私」だったわけですよ。それで、8年前に独立して直ぐに自分でインスタを始めたんです。それで毎日ひたすら好きなスタイリングをアップし続けたんです。フリーランスになったと同時にまずはインスタ。でね、最初はすごい恥ずかしかったんですよ、自分はそれまで自分の写真を公に晒すとかやったことなかったので。でも、インスタもまだ新しいプラットフォームだったし、とにかく恥ずかしいけど自分でアップしていました。ただ、恥ずかしさは、一瞬自分でサラリーマンの脳みそが働いたときに、インスタのフォロワーを目標設定して、それをやると決めた瞬間恥ずかしさが消えましたね。その目標というのは、

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