見出し画像

【詩】また会う日まで


君にとっては
突然のことだろう


さよならを言わずに
僕はここを発つ




いつもと同じ笑顔で
いつもと同じ声音で
いつもと同じやりとりで
いつもと変わらぬ一日のまま
僕は君の前から姿を消す




今日君へ送る「またね」は、
明日や明後日会うつもりで告げるものではない。




僕はしばらくの間、
君の前から姿を消す。
その"しばらく"が、
どれくらいの期間なのかは僕も知らないけど、
それでもいつかまた会えることを信じている。




また会う日まで元気でね
そういうつもりの「またね」である。




たとえいつか会えたとき、
君は僕のことを僕だとわからないかもしれない。
むしろ僕のことなど、
そもそも記憶にないかもしれない。




それでも僕は覚えている。
僕は忘れはしない。




いつかと同じ笑顔で
いつかと同じ声音で
いつかと同じやりとりではなくても
いつか確かにあったその日々を振り返り
僕は君とまた会うのを願っている




君にはさよならを言わない
僕はまた 君と会いたいのだから




だから今日一日が平穏無事で、
いつもと同じ僕と君でありますように。



ーーーーーーーー
離職(転職)することを、子どもたちに言えずに去るのを詩にしてみました。

同じ町にはいるから、きっとまた会えるはず。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?