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離れよう。なるべく休もう。

 悲しいニュースが入りましたので忘れないうちに書き留めておこうと思います。ふと、思うことでいつも同じことです。
 私の元職場の上司が休職された、とのこと。自分が一緒に働いていた人が休職されたということを聞くと、いつも本当に悲しくなります。辞めておいて何ですが、何か自分にできることはあったのだろうか、とかそういう思いが巡ります。
 現在は世の中、心療内科なども半年以上予約さえ取れないとか、そういう話をよく聞きます。明らかに異常な社会だなと、つくづく思います。
 とはいえ、私自身も外資系コンサルを経験した際に精神的に崩しかけた経験があります。心を崩すことは自分自身にも周りにとっても本当によくないことです。自己防衛策をいち早くとって、予防していただくことを推奨します。
 私個人の感覚ですが、逃げの転職というのは「アリ」です。そもそも「逃げ」というのは表現に主観が入り込んでいます。色々な会社の法則がありますが、仕事のできない人間というのは私の中ではそれほど多くはなく、ほとんどが適材適所の問題だと思っています。思っているというか確信しています。日本はマネジメントが得意ではない方が多く、また色々な方が現状パフォーマンスが発揮できないことを「気合が足りない」とかそういう漠然とした理由に落としてしまいがちです。
 ただ、基本的にはそこは目利きのある上司などに見ていただいたり、素直に相談したりすることにより、人間関係も含めて、より自分が適材である場所に移ることが正解のように私は思います。というか適材の場所に配属されると不思議と人間関係は改善されます。結局人間関係も結果なのかもしれません。
 少し話がそれてしまいましたが、日々必死に業務をこなしている方が心を壊してしまわないために、私の実体験や見聞をもとに危険信号や予防方法を記します。ただし、専門家ではないので、あくまでもそういうこともあるのだというケースとして頭の片隅に留めていただければ幸いです。

1.メールが打てなくなる
 マルチタスクが当たり前の時代なのですが、仕事をし始めるとオーバーフローで頭が回らなくなることがあります。多少の瞬間最大風速は偶にあるとは思いますが、これらが常態化すると、メールが打てなくなることがあります。これは危険信号です。人間は何かしら単純な文章を打ったりする時も脳みそを使っていて、脳が疲れているのか、もはやキャパシティが全くないのか、そういう状態になると、単純なメールさえ打てなくなる、と勝手に思っています。非常に分かりやすい事象だとは思いますので、自分を守る意味でも、こういう状態になったことがある、なる可能性がある場合は、上司に相談するなど、何かしら負担を軽くすることをお勧め致します。ちなみになっている方は緊急回避して下さい。

2.寝れない
 今回とは別の上司が休職し復職されたときに聞いた話ですが、ずっと寝れなかったそうです。常に脳が覚醒している状態で考えもしっかりしている状態だったが、ある日突然電源が落ちたような感覚だったそうです。私は寝たまま環状線を一周できるぐらいの寝付きの良さなのですが、確かに精神状態がおかしくなってくると寝れなくなります。寝る時間を使って仕事をしよう、少しでも追いつこうと思っていました。
 仕事は1日8時間です。8時間で終わらない場合は能力が足りないのではありません。やり方が間違っていて教えてもらっていないのです。それかもともと8時間で終わらない仕事が改善されないまま常態化されているのです。ちなみに投資を削る日本企業には後者はありがちです。
 個人的には人間はフル稼働で8時間働くことさえちょっとキツいと思っています。せいぜい本気出せるのは長くて3時間ぐらいです。私の場合は朝です。そのぐらいの感覚で無理せず、仕事を振り分けて行くことをお勧めします。寝れなくなったら危険信号です。素直に自分の状態を認識し、どうにかリフレッシュしましょう。

3.体重が激減する
 私がコンサル時代に経験したことですが、決して食べなかったわけではないのですが、なぜか体重が一ヶ月で4キロ近く落ちました。ちなみに、食べないと元気が出ない、ということは常に意識しており、その時も朝食も夕食もしっかり取っていました。昼はちょっと抜いてました。恐らく過剰なストレスや業務に晒されていると、人間は生きる力を蓄えることができないのか、めっちゃ痩せるようです。いつもどおり過ごして体重が激減していることがありましたら要注意です。

4.プライベートを整える
 仕事とプライベートは分けて考えるという方も多くいらっしゃいます。ただ、アメリカで過ごしていたときは、私が出向者だからであったからか、家族の様子など頻りにきかれましたし、私もなるべくシェアするようにしました。外国は仕事とプライベートをきっちり分けて考える、というイメージを持ちがちですが、私の受けた印象は全く真逆でした。これは結構日本でも使える姿勢だとは思います。
 というのは私が会社を休みがちな方を支援した時に、休職者の家に訪問してヒアリングをするということがありました。其の方の家はややプライベートに問題を抱えている状況で、かつ仕事も新しい職場で周りの助力を受けられていなかったのか、そこまでうまく行っていない状態でした。結果としてその方は異動することにより体調を整えましたが、プライベートの状態がまずいというのは、多くの場合、仕事に影響を及ぼします。それは恥ずかしいことではないとは思います。プライベートだって職場と同じように人生なので、コントロールできないこともあります。ですので職場の方に少なりとも相談できれば、やりようはありますし、抱え込んでしまっては健康によくありません。日本ではご家庭やご家族の話をする人は非常に少なく、やはり抵抗はあるようですが。
 ちなみにですが、今まであった方々で仕事をご一緒させていただいて楽しかった方は、大概休みの時をアクティブに過ごされていました。プライベートだけを楽しむのではなく、仕事も楽しんで、心を整えることは、必須であり理想だと思っています。

 何だかんだ書いてしまいましたが、こんなにメンタルと呼ばれるものが蔓延している世の中を子供に負の遺産として残したくはないなぁ、と漠然と思っています。何ができるかは分かりません。ただ、職場が厳しければ避ける、という手段を皆が取り続けることで、結果として総合的に職場全体がいい方向に向かっていけば、とそう思っています。
 仕事は一人ではできないです。非常に難しいのですが、できれば誰を傷つけることもなく、楽しくやれたらいいといつも思います。
 楽しい人には楽しい人が集まります。怒号が飛び交う職場には怒号を飛ばす人が集まります。そういうものですので、もし今の職場が合わなく、心が傷んでしまうのであれば、いち早く脱出することをお勧めします。昨今、何となく寂しい気もしますが、世の中には確かに楽しい職場は存在しますし、自分の人生、皆様、本当に大切にしていただければと思います。
 そして、今休まれている方は、どうか回復に向かうことを心から願っています。

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