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PENTAX P50とKodak Colorplus 200の36枚

  先日購入したP50で撮ってきましたよ。
 前半は大阪の町中、後半は八尾のあたりです。

 レンズは大体smc PENTAX-A 35-70mmF4でした。
 2倍ズームとはいえF4通し、柄も少々大きめというあたりは、ローエンド機よりちょい上っていうP50とは格がぴったりな気がしますね。

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 緑橋の商店街。しかし都心部から遠いわけでもなく人口も少ないとは思えないんだけど、ちょっと生活に使うにも苦しそうな賑わい。うーん?

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 フィルムはColorplus 200で、値上げになるということで滑り込みで3本買っておきました。
 しっかしフジカラー100なんか、反転するだけでほぼきれいな絵になるんですけど、Colorplus 200が思ったよりセルフデジタイズが難しい。
 前回こんな難しかったっけな……。いや、多分前回はまだフィルムのデジタイズに慣れてないから、許容範囲が定められてなかったか。

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 今回は全般的にちょっと癖のある色になってると思います。というかこれ空が緑で水面がマゼンタかかってるな……。
 ベース色が赤すぎて全体的に青転びするのもあるんですが、青を下げると今度は緑が立ってくる。いくら調整してもなかなかこれという色にならない。

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 ただ、空が入ってない写真に関してはそこまで極端な色にはならないみたい。空が入ると一気にややこしい。空とバランスを取れない。
 あれこれいじってどうにか観れるかなあ、くらいのパラメータを作って今回は現像してます。

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 南鴫野商店街。この商店街は妙に曲がりくねった道沿いにあるんだけど、古い街道に沿ってるのか、そうでなけりゃ川を埋め立てた跡っぽくも見える。どういう由来だろう。

 そういえばA35-70mmF4、APS-Cのデジタルで使うとやけに良いレンズなんだけれど、フィルム、というかライカ判だとズームレンズなりの歪曲収差が目立って来ちゃうかな。でもまあいいの。

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 リコーイメージングスクエアで写真展を見てから一枚。

 A35-70mmは、デジタルだと色収差が目立つレンズでもあるけど、フィルムだとそれほどでもない。
 というか、P50の風景プログラムラインが「1/125秒を越えない程度に絞り、ある程度絞ったら1/60秒で限界まで粘る」みたいな感じで、多分開放で撮ってるシーンがほとんどない。ゆえに目立たない。
 使ってると大体1/60秒か1/125秒しか示さないから絞りすぎにも思えてたけど、この頃のズームレンズを想定するとそれくらいがいいかも。

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 ブレとるけど気にしない。
 今回の現像パラメータ、考え込んでたら色別のトーンカーブが蛇行しちゃったので、アンダー・硬調にすると緑に、軟調にすると黄色く転ぶ感じになってます。
 フィルム自体も色ごとの感光特性が真っ直ぐだともかぎらんのですが。

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 うちのP50は時々シャッターボタンが怪しくなって、半押しで露出計が作動してないことがある。そしてシャッターも切れないこともあるし、なんかシャッターだけ切れちゃう場合もある。
 切れちゃったら、多分メカシャッターとして1/100秒くらいで切れてると思う。で、PENTAXの絞りA位置は、F22より更に深絞りになってる。
 で、このように超アンダーになっちゃう。無理矢理現像してみると、まあザラザラだけどこれはこれでひとつの特殊撮影……?

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 さすがに歪曲収差が目立ったので現像で補正。素直な樽型だから、補正はそんな難しくはない。

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 A35-70mmF4、寄れるのはやっぱり便利ね。寄れない28-200mmより寄れる35-70mm。

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 これはクリーチャーだろうか。

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 露出変えた時の色転びがかなりあからさまに出るカットでした。

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 ロマネスコ。

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 カリフラワーもよく見ると実際結構幾何学的なのではないか。

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 空の入った写真になると、色とトーンとキーのバランスが途端に難しくなるな……。地上物をちょうどよくすると空がサイケデリックになんの。

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 こっちは地上物優先で現像。空は禍々しい。

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 これは手ブレが怖いので、プログラムラインを速度優先(スポーツアイコンのほう)にしてみました。開放かどうかはわからない。

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 P50のファインダースクリーンって、スプリットの周りにマイクロプリズム部があるんだけど、そのマイクロプリズムがかなりでっかくて四角い。
 しかし意外に、そのマイクロプリズム部でピントを合わせていくと気持ち良い。ざわざわしたのがすっと一枚の絵になったところでピントが合う。

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 一眼レフで太陽を画面に入れるのは未だに怖いけれど。

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 梅が咲き始めてるな。ちょうどペンタックスリコーファミリークラブの更新に行かなきゃならんし、大阪城公園通っていこう。

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 久宝寺駅近くの許麻神社にある秋葉宮。この日は八尾の顕証寺を訪ねた。

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 でっかいホコリついたままになっちった。どうしても取り切れないな。

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 顕証寺の南側に残る土塁。顕証寺は戦国時代、蓮淳という浄土真宗の実権握ってるひとが入っていて、寺内町を二重の堀と土塁で囲んで城みたいに仕立ててた。

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 顕証寺の北側(正門は東側)から入ってみると、まるで城の桝形虎口みたいになってる。これ昔からそういう構えだったのかな。

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 河内国で一番の寺院だったし、いまでもかなり格が高いそうで、お堂は実に立派なもの。

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 本堂。世が乱れたときにはここに厭離穢土欣求浄土と唱える一向宗が一揆のために集結……という時代ではないか。悪政は未だあるけれど。

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 ぶらぶら歩いて、八尾御坊大信寺へ。
 石山合戦の敗戦を受け、法主の顕如や顕証寺の蓮淳が信長と講和を決めたにもかかわらず、顕如の子・教如や多くの寺院が和睦に反対して継戦。この大信寺も、そのときに久宝寺寺内町から飛び出して北東に移った継戦派のお寺だった。
 今、あるいは今後、大阪に悪政が敷かれたときには、ここに一向門徒が集結して厭離穢土欣求浄土と唱えながら一揆を起こすに違いない。東本願寺派を舐めたらあかん。

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 それにしてもコンクリ作りの不思議な建物だ。
 もともと1767年に建立した木造の本堂があったんだけれど、1953年にシロアリにやられて倒壊するという事態になって、それに凝りたのか、棚橋諒氏(京都タワーとか明石市立天文科学館を設計した)の設計によって1967年に鉄筋コンクリートで建てられた。

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 八尾御坊すぐ北の八尾天満宮の牛。すぐ隣なんだけど、八尾御坊からは南に出て大きく回って東に来ないとたどり着けず、ちょっと隣感が薄い。

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 八尾本町の商店街、ファミリーロード直結。

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 ファミリーロードを行くと、まだ八尾御坊の寺内町だった頃からあったのかなあってな古い建物も。

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 ファミリーロードを東へと、駅の近くの方まで歩いてくると、八尾地蔵尊・常光寺。ここは本願寺と関係なく、行基が開いて後に臨済宗になった。
 河内音頭発祥の地を名乗ってたり、大坂の陣で藤堂高虎が首実検をやったとか、色々エピソードもある。

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 マニ車だ。なんかお経が合理化されてるというのがちょっと面白くて好き。

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 また露出計作動不良で何がなんだか。
 半押しの時点でちゃんとシャッタースピードが表示されてるの確認すればいいんだけどな。

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 それから結構離れるけど、南東の矢作神社というところにある古い大銀杏。乳が垂れてる。真冬だから葉が落ちてて見やすいな。

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 イチョウの乳は、実はなんなのかはっきりとはよくわかってないらしい。根とも枝とも幹とも違うものだとかで。

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 イチョウ以外の樹木も高くて立派だった。あんまり密度高く植えてないからすっきり高い。


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