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竹職人になりたくて #12 竹割り最終回

学校生活にやっと慣れてきたのか、昨夜10時頃すっと意識がなくなり気がついたら朝の6時でした。ちょっと焦りました。緊張感も抜けてきて、溜まっていた疲れが出てきたのですかね。どこかの温泉に1人で泊まりに行こうかな。

DAY 12

今日は竹割りの最終工程うらすきを習いました。うらすきは竹の薄さを決める工程です。皮を表だとすると、裏側をぎゃーって削って厚さを揃える工程です。

いきなり最終回開いちゃったよ!って人は、最初から目を通していただけると幸いです。

てなわけで、くどいようだけどまずは工程をおさらい!

  1.竹の方向を揃える

  1.5節くり(節がある場合に行う)

  2.スミ付け

  3.割り込み

  4.半割り

  5.荒割り

  6.荒剥ぎ

  7.うす剥ぎ

  8.幅取り

  9.面取り

 10.うらすき

やっと最後ですね。説明だけだったら多分1日で終わるのですが、実際やってみて質問しながら正しい方法を覚えるとなるとこれぐらい日数かかるんですよね。しかし、今回は竹割りの工程の中ではラスボス級の難しさを誇るうらすきです。経験者は語るです。これ、難しいんです。慣れれば大丈夫って先生方は言いますが、本当に難しいです。

何をするかと言うと専用の台に専用の刃物を取り付けて厚さを揃えるんです。こうやって文字にすると簡単ですね。でも厚さを決めるのが難しい。大分県立竹工芸訓練センターでは刃物と台の間に欲しい厚さの竹を挟んで厚さを決めています。

ということで、まずは材料探し!

まずは、ゴミ箱(端材をみんなが捨てるところ)からいい感じの竹を掘り出し、ノギスで測る。今回は0.6mmにしたいので0.7mmぐらいの物を探します。もちろん、そんないい感じのはないので、近い物を見つけたら小刀でちょっと削っていい感じにします。これを刃の下に入れてネジを閉めて固定。一旦作ってあるひごを通してみます。通したひごをノギスで測って刃を調整する。これを数回繰り返して0.6mmに近づけます。

この調整がなかなか難しい。第一関門といった感じです。刃が寝すぎていると竹が削れないし、立ちすぎていると刃が食い込んで竹が切れます。ちょうどいい角度を見つけて、さらにいい感じの高さにしないといけない。頭がおかしくなりそう!高さ自体は近い厚さの竹を差し込んでいるので、それにちょっとずつ刃を食い込ませながら調整です。後ろから挟んだ竹をくいくい引っ張ってわざと刃に食い込ませます。だいたいの人が調整だけで30分ぐらい使っていました。

実際ひごを引き出すと第二関門が現れます。ひごの節の部分です。ここは出っ張りがあるので、普通に刃と台の間は通りません。どうするかというと横の隙間からひごをそっと取り出し、刃の部分でグッと引っ張って無理やり飛ばす感じです。これが本当に難しい。ここ2週間ほどで作ってきたひごの半分ぐらいが切れて吹っ飛びました。全てはこの日のために大量にひごを作っていたんだなと悟りました。


こ れ は や ば い 。


みんな軽くパニックですよ。厚さが決まらん、刃が食い込む、節が越えられない。私は比較的ラッキーだったのから厚さはすぐ決まりました。が、節が越えられずブッチブチと切れまくるひご、焦る私、過ぎる時間、無情にも感覚をつかめず本日が終わってしまいました。ちーん。

明日も1日うらすきの練習日ですが、午前中でひごがなくなる気がする・・・。本日いくつか追加で作ったので明日は幅取り面取りからスタートする予定ですが、それにしても多分今あるひごは午前中に全て消費してしまう気がする。

このまま課題に入ってしまって大丈夫なのだろうか。スピード無視すれば節の部分だけあえてうらすきをちゃんとせずにとっておいて、あとからほじくるのもアリ。でもそれを授業中やってたらちゃんとうらすきしろ!って言われそうですね。

先が思いやられるなぁ。とりあえず家にあるうらすきのやつでゴールデンウィーク中練習しまくるしかない。幸いコロナもあって帰省できないし。時間だけは無駄にある。

え?同級生とどっか遊びに行ったりしないのかって?そこまでみんな仲良くないので大丈夫です(何が。

ということで、前回も書いたと思いますが、ゴールデンウィーク中に写真撮りまくって今まで工程の総集編を作ろうと思います。1つの記事にするか分けるかは書いてみてから考えますが、とりあえず気合いでまとめます。応援よろしくお願いします。

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