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いつも行くあのコンビニの下は遺跡だよ

実はいつも行くあのコンビニの下が遺跡だったなんてもこともある。
いや、それどころか住んでいる場所、よく歩いている道、今いる場所も、もしかしたらそこは遺跡の可能性がある。
でもよく考えてみれば当たり前の話だ。僕たちの暮らしている場所はかつて誰かの暮らしていた場所で、僕たちが「いいな」と思う場所はかつての誰かにとっても「いいな」と思える場所だった可能性だってある。

先日、Twitterで井の頭公園の周辺は遺跡だよと呟いたら、かなりの人が反応してくれた。

身近な場所や、思い出のある場所が遺跡だったということに新鮮な驚きを感じている人たちが多かったと思う。

それもそのはずで、ほとんどの遺跡は遺跡の顔をしていない。有名な遺跡ですら立て札一つない場合だってある。遺跡は遺跡であることを主張しない。ここが遺跡なのかどこが遺跡なのかなんて、普通はわからない、のだけど、

そんな時にこんな便利なサイトがある。「東京都遺跡地図情報インターネット提供サービス」だ。このページ下部の「同意します」を押せば東京都の埋蔵文化財の場所の記された地図が表示される。
赤く区画された場所が遺跡として登録されている場所だということがわかる。

件の井の頭公園のあたりを見てみると、

このように井の頭公園から流れる神田川沿いに遺跡が点在していることがわかる(ちなみに神田川の源泉は井の頭公園にある。ということもあんまり知られていない)。
赤い部分をクリックして詳細を見ると、どの時代のどういった遺跡なのかが表示される。

東京の西側はかなり縄文遺跡が多いことがわかる。まずは自分の住んでいる場所や職場あたりを調べてみると新しい発見があるかもしれない。
ちなみに僕も職場の近くを調べたところ、二番目に近いコンビニの下が遺跡だとわかり、なるべく遺跡コンビニを利用している。

縄文時代の遺跡を見ているといくつかの特徴があることがわかる。遺跡(集落)のある場所は、井の頭公園のように湧水のある場所や、川の両岸。それも大きな河川ではなく、大きな河川の支流のような川、そして段丘のヘリの部分、いわゆる「ハケ」にあることが多いことがわかる。

これは多摩川の支流、野川という川沿いに遺跡が密集している様子。
ここは散歩すると気持ちの良い場所だ。

春の野川
散歩していたら縄文のレリーフがあった
旧石器時代のレリーフも

実は東京だけではなく、全国の自治体でさまざまな形で埋蔵文化財地図は公開されている。自分の住んでいる場所の遺跡がどこにあるのか調べてみよう。
ちなみに僕の友達も何人かは遺跡の上に住んでいる。

そして、近くに遺跡があれば少し散歩でもしてみよう。足元のアスファルトの下に縄文人の歩いた道や暮らした場所があることを感じて。

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