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アイスホッケー好きの長い独り言

70年目のFACE OFF〜クレインズの軌跡〜
北海道エリアのみの放送で諦めてたんだけど、友達がDVDに焼いてくれると!(Cーちゃん、ありがとう……)

あれからもう1年以上が経って、ひがし北海道クレインズとしてアジアリーグ参入が正式に決まってからも1年が経とうとしていて、20-21シーズンに向けた登録選手の発表もあって、"ひがし北海道クレインズとして"本当に動いてるんだなっていう実感が1年経ってやっと湧いてきたというか。

2019年2月16日に行われたプレーオフファーストラウンド、王子イーグルス戦を観るために私は釧路にいた。
釧路の本気の冬を味わうのが初めてで、まず寒さで死んでしまうのではないかと思った。

そのときはプレーオフとかなんか良く分からないで行ったけど、リンクの熱気がすごくて圧倒されたのはすごく覚えてる。

選手が入場すると、氷上からも観客席からも伝わる緊張で空気も凍ってるように感じて、でもそれはクレインズだけじゃなくて王子イーグルスからも同じものが伝わってきた。
そんな中で始まった試合に、何も分からない私まで緊張で吐きそうになった。


試合は負けた。
明日勝たないとそこで日本製紙クレインズは"終わる"。


確か試合後、友達と一緒にリンク裏に行って選手の出待ちについていったっけな。
「明日で終わらせないでほしい」「絶対勝ってね」と声をかける友達。私も同じ気持ちだった。
「1日でも長く日本製紙クレインズが見たい」と。
でもそれは選手も同じ気持ちだろうし、余計にプレッシャーを与えるようでなんか言いづらいなって思ってたんだけど……


その選手はね、
笑顔で「大丈夫。勝つから。」って言ったんだよ。

もし私が選手だったら気が気でない。
明日負けたらそこで終わるというプレッシャーに押し潰されそうで、ファンの期待に応えられるか分からないし、ましてやファン誰しもが思ってる言葉には重みがあって笑顔で対応できるかどうか自信がない。ファンを避けて帰ってしまうかもしれない。

それなのに、その選手の「大丈夫」という言葉にはホッとした。笑顔には言葉以上に説得力があった。

運命の17日、私はなぜか帰る選択をしていたので飛行機の中で吐きそうになりながら試合を見守った。
そのときの試合をまたこうやって懐かしく思いながら落ち着いて笑って見れる日がくるなんてね。

プレーオフファイナルでサハリンに負けてしまったとはいえ2位という成績で帰ってきてくれた日本製紙クレインズには本当に感動したけど、廃部は廃部。何も変わることはなくそのまま歴史は閉じられた。


そのあと存続のための活動を行っていて、私は何度も何度も「釧路が羨ましい」って思った。
アイスホッケーが好きになるたびに、クレインズというチームが釧路にあることを当たり前だと思わないでほしいと。本当に無くなってしまってから後悔したら遅いと。

"ひがし北海道クレインズ"を初めて見たのは王子イーグルスとの定期戦。
開幕戦まで待てなくてちょっと釧路まで。

そのときにちゃんと思ったよ。
この状況は当たり前じゃないんだってこと。

このリンクでこのチームがホッケーをしている
あの応援団の応援が響き渡る
ファンの人たちと顔を合わせたときの一言目、なんだと思う?
「久しぶり!」「元気だった?」とかじゃなくて
「本当に良かったね」だった。

"ひがし北海道クレインズ"として変化も必要かもしれないけど、変わらないものがずっとあってもいい。
それがこうやって今を繋いでくれたから。

1年目
存続出来て良かった。ここまでこれて良かった。という気持ちでいっぱいだった。

2年目
いつまでもそういうわけにはいかない。それで良いはずがない。ってみんなが思うようになった。

ファンとして何をしたらいいんだろう。ましてや道外にいる人にとって何が出来るんだろう。


とりあえず、開幕が遅れることでどれだけ観に行けるか分からないけど今シーズンも行ける限り行けたらいいな。


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