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恋愛コラムに踊らされる私たちへ

「こんな女の子が愛される♡モテる秘訣はコレ!」だの「彼に飽きられない女子がやってること○選!」だの。

いつから私の指は、恋愛コラムのタイトルを押してしまう仕様になっただろうか。


目の前に表れるありきたりな恋愛コラムの記事をタップし、サラサラと流し読みしては「私は大丈夫だ」なんて安心したり、「気をつけよ」とか思ってしまう。

誰が書いたのかもわからない、誰に向けての記事なのかもわからない。

そんな恋愛コラムが、ありとあらゆる所に出てくるのは、私のiPhoneがおかしいのだろうか。

ついつい読んでしまうから、「これを読んだ方はこちらもオススメ!」的な感じで新たなコラムを紹介される。やり口はAmazonや楽天と同じだ。そして私はうっかり他の記事も読んでしまうのだ。

うっかり読んでは、その度に思う。



「この手を止めたい。」



無意識に、流されるように恋愛コラムを読むのをやめたい。



コラムやエッセイを読むのは私の趣味のひとつだ。

好きなライターさんが書く記事は格別。読む時間は癒しであり、この人が言っているなら参考にしよう、とか、この人の考え方が好きだから真似よう、と思える存在があるのはとても素敵な事に思う。

経験で人は形成されていくものだけど、それだけでなく「気に入った文章や何故か頭に残る知識、考え方」も、気付かないうちに自分の一部になっていく。

だからこそ読むものは選びたい。

書く人らしさが出ているような、ちゃんと心に刺さるような、参考にさせようとするよりも励まされるようなコラムを選びたい。

それなのに、気づけば私は、アテにしてはいけないような内容の、広告みたいな恋愛コラムまで開いてしまうのだ。


どうして開いてしまうんだろう。

自分の胸に手を当てて考えてみる。
その理由とは、

①もはやクセ。タイトルにうっかり惹かれる。
②自分に自信が無いから。

 恐らくこの2つな気がしている。


①は、もはや釣り

「〈彼をメロメロにするには〉…?参考になるのかも…ポチッ!」は、

「あ、なんか餌…?美味しいのかも…パクッ!」と同じだ。

私は魚。狙い通りにちゃんと罠にハマる、魚なのだ。

これはもう、「開かない!!タップしない!!絶対に!!!!!!」という強い意志を持つ以外に策が無い。人間として意思を持ち、バカな魚にならないように努めたい。


そして深刻なのは②だ。

「自分に絶対的な自信が無いから。」

自分に絶対的な自信がある人なんて多分いない。

「自分が好きな自分でいれたら良い。はなまる!」と頭で理解しているつもりでも、恋愛は1人では出来ないから、

自分の根っこにある自信の無さが

「彼は私のことを心から好きだろうか?」
「もっと愛されるにはどうしたらいいんだろう?」

なんて不安な気持ちを抱えてしまう瞬間がある。

相手の本心全てを知る方法がないからこそ、その不安を取り除くことなんて恐らく不可能だ。

どこか自信の無い人間にとっては、こういう恋愛コラムは、時に「手っ取り早くてお手軽な参考書」みたいな存在になってしまう。

しかもアイツら、なぜか凄く良いタイミングでヘッダーに出てきたりする。

「最近連絡頻度減ったかもな〜」って思ってる時に限って〈彼からLINEの返事が来ない!男の子のホンネとは☆〉みたいな記事が現れる。

彼氏と知り合いなんか???と私の中のノブがツッコむほどだ。

そうやって気づけば沼のように、目の前にあるコラムを手当たり次第漁って時間が過ぎていくのだ。

そんな女の子って、意外と多いんじゃないだろうか。


恋愛コラムを、時には不安を消す材料にしてたやすく読んでしまう。

よくよく考えたら「そんなの当たり前じゃん」って分かる内容なのに、

なんとなく納得して、インプットしたつもりになってしまう。

少し時間が過ぎれば内容なんてすっかり忘れて、また同じようなタイトルの記事を無意識に読んでいるというのに。

結局のところ、手当たり次第に恋愛コラムを読む意味なんて無い。

だって全てを解決するのはコラムではなく、当事者ふたりだからだ。


「こんな女の子が愛される♡モテる秘訣はコレ!」なんて読んだって、彼のことが好きなら彼以外からモテたってどうしようもない。

「彼に飽きられない女子がやってること○選!」なんて読んだって、長く一緒にいようと思うならば飽きる飽きないなんて気にせずに自分らしくいなきゃやってられない。

「彼からLINEの返事が来ない!男の子のホンネとは☆」だって、100人いたら100通りの考え方と答えがあるのだから、彼に聞いてみなければ分からない。


自分の自信の無さは、通りすがりのコラムを読んだところで解決しない。

彼が私を本当に好きかなんて、いくら聞いてもわかりようがない。

愛情表現だって、100人いれば100通りあるって知っている。

LINEの返事が遅かろうとも早かろうとも、そんなことで不安になる必要は全く無くて、会った時に優しい彼を信じるだけだ。

どれだけ自分に自信が無くたって、自分では気づけないような、他人のみぞ知る自分の魅力を信じて磨くだけだ。

だからやっぱり、恋愛コラムに正解は無い。
どれだけ読んでも解決はしてくれない。

正解は、当事者2人にしか導けない。



ここまでわかっていても、うっかり開いてしまう恋愛コラム。

役に立つ時だってたまにはある。

それでも、手当たり次第に読む時間をもっと価値のあるものに変えれないだろうか。

その中身に、恋愛コラムに踊らされないように、

私は今日も強く生きたい。

\続編書きました/



#エッセイ #日記 #コラム #恋愛コラム #恋愛

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