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太陽光発電のエネルギー変換率の3倍 超エコな太陽熱温水器
太陽光発電のエネルギー変換効率の数倍を誇るエコなシステムをご存知だろうか。地方にいくと民家の屋根に載っているのを見かけるあれである。
1 太陽熱温水器のしくみ
太陽光との一番の違いは発電しないこと。黒く塗った屋根のタンク内の水を太陽の熱でお湯にするシンプルなシステム。季節により異なるが夏は60~70度、冬は40~50度になる。お風呂のお湯をわかす電気代が浮き、省エネになる。太陽光発電に比べるとシンプルな仕組みで、自作している方もいる。設置に補助金を出している自治体もある。
太陽光発電との比較(下線部リンク参照)
エネルギー変換効率
太陽光発電 7~18%
太陽熱温水器 40~60%
耐用年数
太陽光発電 20年~30年
(パワーコンディショナーの耐用年数 10年~15年)
太陽熱温水器 20年~30年
(故障が少なく30年を超える利用例も)
設置費用
太陽光発電 129万程度(住宅設置平均積載量4.4~4.5kW)
太陽熱温水器 専用水栓 25万~
給湯器接続 40万~
投資回数年数(条件によって異なる)
太陽光発電 7~8年
太陽熱温水器 補助金利用で11年~13年(東京都資料)
2 隠れた防災機能
太陽熱温水器を思い出したのは昨日が熊本震災から6年目だったためだ。
震災のときに一番必要になるのは水である。給水の場所の情報を集め、長い行列に並び、老若男女、重いタンクを抱えて運ばなければならない。井戸水もにごり、停電で電気もとまる。ところが、太陽熱温水器を利用していた家は断水でも助かったという。屋根の上の大容量タンクに綺麗な水が温められており、シンプルすぎる仕組みゆえに蛇口をひねるだけで水が出てきたからだ。
太陽熱エネルギーを最大に活かし、アナログでシンプル。環境と防災の見直しが求められる時代にもっと注目を浴びてよいシステムである。