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はやぶさ2が帰還 今オーストラリアワインを買って待ちたい2つの理由

はやぶさ2が地球を旅立ったのは2014年12月。6年間闇の中を飛行しつづけついに今日地球に戻ってきた。切り離されたカプセルは6日午前2時半前に大気圏に突入予定。今オーストラリアワインを買って待ちたい2つの理由。

1 投下地点の州はオーストラリアワインの名産地

2 コロナの発生源の調査を要請したために中国の経済報復にさらされているオーストラリアを応援したい

1 投下地点の南オーストラリア州はワインの名産地

 はやぶさのカプセルが投下されるウーメラ砂漠のある南オーストラリア州は、オーストラリアの約半分のワインを生産する名産地。その南オーストラリア州のワインは日本でも手に入る。ジェイコブズ・クリークは、銀座の寿司店と共同開発した和食とあわせるためのワイン「わ」など、日本を意識したワインも販売している。

2 コロナの発生源の調査を要請し、経済報復にさらされても主張を曲げないオーストラリアを応援したい

 今年の春、中国の武漢から突然はじまったコロナウイルスの感染拡大、その原因は各国の関心事だった。オーストラリアは、各国の先頭に立ってコロナウイルスの発生源に関する独立の国際調査を求める声を上げた。
 ところが、この国際調査の要求に中国は強く反発。オーストラリアに報復を開始した。オーストラリア産の牛肉の輸入制限、大麦の追加関税、そして国民にオーストラリアへの渡航自粛を呼びかけた。

 そしてその一環として今月からオーストラリアワインの中国への輸入に高い保証金が課されることになる。
 それでも、オーストラリアのモリソン首相は「どこかに強制されて自分たちの価値観を売り払うことはしない」と発言している。
 モリソン首相は、先月首相会談のために訪日している。このご時世、リアルに渡航すると首相であっても14日間の隔離が必要になってしまうのだが、そこまでして日本を訪れた理由として「日本との関係は特別だ」とコメントしている。

 コロナウイルスの感染対策のために発生源を調査してほしいというまっとうな主張でさえ、経済的な報復の対象になる。
 中国への輸出が減少し、観光客がぱたっと来なくなるというのはどの国にとっても大打撃だ。これは今後、中国の方針に反する発言をしたアジアの全ての国で、そして日本に対しても起こるだろう。そういうときに一国では耐えられない。だからこそ、今経済的な報復に耐えるオーストラリアを、国を越えた消費者の輪に加わり応援したい。
 それならワインでなくステーキでもよかったかもしれないが、近所の酒屋で見つけたオーストラリアワイン、ラベルを見ると2014年!開栓とともにはやぶさ出発の6年前の空気が放たれた。時間を味わえるのはワインならでは。

 2014年、はやぶさ2が飛び立ったときには、戻ってくる2020年は先のことだと思っていた。はやぶさ2が宇宙空間を往復していたこの6年間を振りかえりつつ、オーストラリアの砂漠に落ちてくるカプセルに思いを馳せながら、夜を過ごしたい。


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