安倍総理辞任について考える

病状が悪化したための辞任で世間の同情を買いたいのでしょうが、この人は何が目的で総理大臣という要職を勤め上げてきたのでしょうか?

「戦後レジュームからの脱却(いつまでのWW2の敗戦国の立場にとどまらない)」、「憲法改正」を旗印に登場しましたが、憲法のけの字もないままに政権を放り出してしまいました。今では「総理在任期間の新記録樹立」が目的で、このタイミングまで引き延ばしたのではとさえ思ってしまいます。

体調が良くなかったのは事実なのでしょうが、コロナによる世界中の大混乱は、日本だけの問題ではありません。世界中の首脳が苦労しているのでタイミングが悪いときに総理になったは通用しないでしょう。タイミングの悪さでは菅直人総理大臣の「東日本大震災」、「福島原発爆発」の方が上でしょう。まさに不眠不休で事に当たるしかなかったからです。

日本の景気を良くするための3本の矢、アベノミクスは見事にこけました。全く成長戦略が機能しなかったため、先進国の中でトップクラスだった国民一人あたりのGDPは、今や最下位クラスです。日本をここまで貧乏にした罪は、万死に値すると思います。死者にむち打つようで気持ちの良いものではありませんが、結局やったことは日本経済の没落です。皆さんも自分が貧乏になったことで恨みも大きいでしょう。

森かけ問題で「私や妻が関与しているのなら、総理大臣だけではなく議員辞職する」と言い切ったあたりから政権が迷走し出しました。だって実際に関与していたのだから、総理を辞めさせまいと周りが忖度しまくり、重要案件の議事録は出てこないは、隠蔽の罪悪感に耐えきれなくなった官僚の自殺者が出るはで、政治を大混乱に陥れ機能不全にしてしまいました。挙げ句の果てには、混乱のどさくさを利用して「国家安全維持法」や「特定秘密保護法」など十分な審議が必要な重要法案を簡単に成立させてしまう。腐りきった政権運営で、とても褒められたものではありません。

外交面では一定の成果を上げてはいますが、特筆すべきはトランプ大統領と個人的に仲良くなれた世界でも希に見る政権リーダーと言うことでしょうか? 悪の独裁政党、中国共産党の指導者、習近平を国賓として招く愚挙がコロナのおかげで無くなったのは、単なる幸運でしかありません。米中2大国の間を走り回っていた犬のような存在です。外国での知名度の低さは目を覆うばかりです。インド旅行に行ったときにインド人から「日本の首相は習近平だよな?」と言われ「安倍晋三だ。最近インドに来てモディ首相と会見しただろ」と言っても「誰それ?」の反応でした。全くもって存在感が無い証拠です。金正恩の方が遙かに有名でした。

誰も辞めさせることができない安倍政権でしたが、まさかコロナ問題が辞めさせてくれるとは思いも寄りませんでした。「アベノマスク」やら昭恵夫人の「コロナストレス発散旅行」すらコントロールできない無能ぶりに国民はあきれかえり、支持率は最悪の水準に低下。彼にとって支持率だけが体調を維持する薬だっただけに、まさか自分で自分の首を絞めるとは思ってもいなかったでしょう。

まあ、やっといなくなってくれた安倍総理ですが、後任にも期待が持てる人物はいませんね。賢い人は誰も政治家になんかなろうとも思わないし、この国の未来はどうなるのでしょうか? もう国家には頼れないことを国民は見抜いています。だから、支持政党なしが最多だし、投票率も低い。自分の身は自分で守るしかなさそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?