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中国旅行 Day15 さらば中国

今日は旅行最終日だ。朝は早めに起きる予定だったのだが、携帯の充電ができていなかったようで電源が切れており、目覚ましが鳴らなかった。おかげでスタートが少し遅れてしまった。宿のコンセントが悪いのか、自分の充電器が悪いのかどちらだろう。

フランス租界

今日は雲ひとつない快晴だ。そして暑い。最高気温は38度だそうだ。暴力的な暑さだ。まずは旧フランス租界地区へ。武庫大厦という三角形の古いビルがこの地区のシンボルになっている。近くに行くと観光客が交差点にごった返していた。ニューヨークにも似たようなビルがあったな、と思いながらビルを眺める。確かに美しい建築物だが、何がそこまで特別なのかはわからなかった。近くには西洋風の庭園付きの大きなお屋敷やアパートが並んでいる。フランスの郊外はこんな感じなのだろうか、と想像しながら歩いてみる。並木道になっているのでそこまで暑くはない。高級住宅街の雰囲気があり、芦屋に似ている。しかし、アパートはどれも生活感満載である。洗濯物が道から見えるところにたくさん干してある。古い建物が現役で使われており、地元の人がたくさん住んでいるのだな、と感心した。

フランスの雰囲気がある

時間が微妙に余ったので豫園駅で地下鉄を降りる。豫園で食べていなかった焼き小籠包を食べる。想像以上の大きさでかなりの食べ応えがあった。上海の小籠包は南京のものよりも汁が少ないようだ。個人的には汁だくの南京の小籠包が好きだった。自分用のマグネットのお土産を買って、豫園の外れにある店で上海焼きそばを食べた。残念ながら近所の中国料理店の上海焼きそばの方が美味しいと感じた。

外灘沿いに歩きながら宿に戻る。何度も見た景色だが、また来たいな、と思いながら歩く。しかし何よりも暑い。暑すぎて、地面が熱くなっており足の裏がどんどん熱くなってくる。猛暑の中宿に帰り、Tシャツを着替え、荷物をピックアップする。浦東空港へ向かう。

上海リニア

浦東空港へは地下鉄2号線で一本で行けるのだが、リニアに乗ってみたかったため途中の龍陽路駅でリニアに乗り換える。当日のフライトチケットがあればチケットは40元だ。(定価は50元)乗っている人はまばら。地下鉄だと7元なので、地下鉄に軍配が上がるのだろう。乗り込んでドアが閉まると、リニア走行に移行する。かなりの揺れである。そのままスピードをぐんぐん上げて時速300キロに到達する。以前は430キロ出たらしいが、あまり採算が良くないらしく今は300キロに抑えられているそうだ。残念である。300キロだと日本の新幹線と変わらないし、散々乗った中国の高鉄より遅い。しかし、リニアはまた別物である。確かに浮いている感じがするのだ。リニアの揺れは中々で乗り心地がいいとはお世辞にも言えない。カーブの時にかなりの角度で車両が傾くので、アトラクション気分だ。途中でリニア同士ですれ違ったが本当に一瞬だった。何か通ったかな、くらいの感じで、最初はすれ違っだとわからなかった。すれ違った時の衝撃はかなりのもので中々面白かった。駅間は30キロほどの距離があるらしいが、10分足らずで到着。本当に一瞬だった。途中で見えたお城の塔のようなものは上海ディズニーランドのお城のようだ。

上海リニア 揺れがすごい

帰国

浦東空港は以前一度だけトランジットで利用したことがあるが、乗るのは初めてである。空港に入る時にもセキュリティチェックがあった。警備はかなり厳しい。中国なので一応早めに空港に来たが、そこまで人は多くなかった。保安検査場は少し並んだが、大したことはなかった。無事出国し、後は飛行機の出発を待つだけだ。余った現金を使うためにシールのお土産を買ったら店員さんが日本語ペラペラで驚いた。以前は多くの日本人が来ていたのだろう。隣にある経済大国同士なのだから、両国の往来が再び自由で活発になればいいと思う。結局この旅行で日本人は1回しか見ていない。蘇州駅で旅行客らしい男性2人がスーツケースを転がしながら日本語で話しているのを見かけただけだ。上海でも日本人は見ていない。今中国にいる日本人は中国に住んでいる人がほとんどなのだろう。まあ、実際には日本人とすれ違っていたのに中国人だと思っていた、というのはありそうだが。空港まで来ると流石に日本行きのゲートの前にはちらほらと日本人がいるが、それでもごくわずかだ。

空港の画面には何も表示されていなかったが、搭乗口まで行くとdelayの表示が。どれくらい遅れるか聞いてみたが、機材が到着していないからまだわからない、とのこと。2時間以上遅れられると終電が怪しくなってくるので早く飛んでほしい。

出発予定時刻の30分後に搭乗開始になった。1時間程度の遅れで帰れそうだ。飛行機は行きと同じ中国東方航空。機材も同じA321。機内食は魚の煮込みと海老の酢の物。行きの機内食よりだいぶ美味しかった。飲み物はビールは注文できず、水かお湯かコーヒーだけ。飛ぶ時間によってサービスも変わるのだろう。50分遅れで関西空港に到着。2時間少しのフライトだった。本当に近い。まずは無事帰国できてよかった。

2週間の中国旅行で、中国という国が少し身近になった。イメージ通りの部分もあったし、イメージと全く異なる部分もあった。やはり中国は古代からの文化先進国であっただけあって、歴史や文化は凄まじい。そして何よりご飯が美味しい。技術も進んでいる。一方で、北京なんかは少し寂しい雰囲気すらあった。警官が多く、街の至る所に共産党のプロパガンダがある。外国人は旅行がしにくい。多分生活も、西側に比べるとしやすくはないはずだ。しかし、また行きたいと思う国だ。こんな国政情勢だが、中国に自由が訪れて、将来は日中両国が友好的であるよう願う。また、一人旅の寂しさを紛らわすために書いたこんな稚拙な旅行記を読んでくださった方にも感謝したい。謝謝!

中国はなんとも不思議な国だった



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