複業時代 人事は何をすべきか
近年、副業ではなく複業と言う考え方も広まっていますね。
複業とは複数の会社で仕事をすること。
サブ的な仕事と言うことではなく、自分の強みを活かして、どの会社とも本業として付き合う、という考え方のようです。
私が驚いたのは、人事の分野でも複業人事として活躍されている方が多くいるということ。
「人事は会社を深く理解していなければならない、ゆえにその会社の社員でなければならない」という考えも変わってきているのかもしれません。
さて、こうした複業人材が増えた時、難しいなと思ったのは給与の設定と離職防止施策です。
複業している人材は、社内ではなく社外の人間とも自分の給与を比べることができます。
多くの会社で給与は能力や成果の評価によってその金額が決まっていますが、忘れてはならないのは、社員に分配できる給与の範囲は会社の利益率(粗利)と社員数によって決まっていると言うことです。
A社
1,000万円売り上げると、100万円の利益が出る、それを社員5人で分ける
B社
1,000万円売り上げると、500万円の利益が出る、それを社員3人で分ける
上記のような違いがある場合、A社でもB社でもリーダー職と評価される人の給与はA社でもB社でも同じ、というわけではないでしょう。
つまり、複業が浸透して時間単価を意識しやすくなり、また1社にキャリアも人間関係も固執していない分、労働者は労働条件のメリットデメリットにシビアに判断するということです。
そしてその結果、今までより一層、利益率の高い業界や企業に優秀な人材が流れやすくなるのではないでしょうか。
もちろん利益率は企業努力により向上していくこともできますが、ビジネスモデルにより限界もあります。
ですから、会社で活躍し続けてくれるために何ができるか、人事は給与面以外で従業員を惹きつける一層の工夫を考えていかなくてはならないのかもしれません。
この辺りはあまり詳しくないので、皆さまのご意見から学びを頂きたいと思っています。
引き続き、よろしくお願いします。
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