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軽自動車のリスクについて


軽自動車が巻き込まれた玉突き事故

事故概要

本日午前11時過ぎ、神戸市東灘区の阪神高速湾岸線の下り線、深江浜IC付近で事故が発生した。
追い越し車線で渋滞のため停車していたトレーラーや軽乗用車の車列に、大型トラックが突っ込んだ、車4台が絡んだ玉突き事故である。
この事故で、軽自動車が前に停まっていたタンクローリーとの間に挟まれ大破した。
軽自動車は厚さ30㎝まで押し潰され、乗っていた大阪府和泉市に住む76歳の男性と73歳の女性は約3時間後に助け出されるも、現場で死亡が確認された。
警察は大型トラックを運転していた高知県高知市の49歳の男を過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕した。
男は「前を見ていていなくて、追突した」と話しているとのこと。

恐らく普通車でも耐えきれないだろう、が…

まず驚いたのは、軽自動車が挟まれて厚さ30㎝まで押し潰された、というところだ。
恐らく、今回のケースであれば普通車でも事故の衝撃には到底耐えられないであろう。
今回気になったのは、よく言われる『軽自動車は事故に弱い』ということについて。
何となく普通車に比べ軽くて脆いイメージはあり、そりゃ普通車と比べたら事故に弱いだろう…と思っていたが、この際どういったところが『事故に弱い』と言われる所以なのか、少し調べてみた。

普通車と軽自動車の比較

車設計からみるリスク

そもそも、どういう車が事故にあった時に比較的安全かということだが、一つの考え方として『外から衝撃があった時、内部の人間がどの程度離れているか』というものがある。
室内空間を広くとる軽自動車は、外部との距離が近く、衝撃が伝わってきやすいのだ。

衝突実験にみる安全性

最近はCMなどでもよく見かける『衝突実験』だが、普通車と軽自動車の平均評価は普通車に軍配が上がっている。
また、衝突実験は正面事故を想定しており、今回の事故のような前後の挟まり、横からの追突は考えられていない。

事故件数と死亡率からみるリスク

4輪車対普通車、4輪車対軽自動車の事故で、それぞれ第1当事者(事故において最も過失が大きかった人、最も受傷の程度が大きかった人)の死亡率を比較してみた。

データは下記サイトより確認した。

比較すると、普通車の事故件数の方が多いが、死亡率は軽自動車の方が高い傾向にあるのが見て取れる。
つまり、軽自動車の方が事故により死亡に至るリスクが高いということである。

まとめ

まだまだデータはあるが、結局『安全重視なら普通車』という判断は覆りそうにない。
事故を起こさないのが何よりだが、万が一起こった場合のリスク回避として、最悪の事態を避けれらる可能性がより高い方を選んでいきたい。
一方、小回りや維持費の安さは軽自動車の方が優れている。
近所のスーパー、コンビニ程度しか車を乗らない、という方であれば軽自動車でよいのかもしれない。
交通量が多い地域に住んでいる、遠出をする、高速道路に乗るといった、重大な事故に繋がりやすいリスクを抱えている人は、普通車をオススメしたい。

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