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期待が高まるメタバース

メタバースについて、世界一わかりやすい日本語の解説シリーズを心がけています。後発だからそのくらいの心意気でなきゃ。前回は、メタバースのビジネス活用についてのテーマと世界でメタバースを牽引するプロジェクトについてでしたが、この記事では、メタバースに期待できることを説明したいと思います。

メタバースについては、多くの誤解を招く情報が出回っています。
実は現在、いくつかのメタバースが個別に存在するため、断片的な情報しか見ていないと誤った見解になってしまうのです。それぞれは正しい、でも全体像がみえてないから誤解を生む。実はメタバースには共通するものがあります。私は、完全なメタバースがユーザーに同じものを提供すると考えています。

メタバースはイマーシブ・エクスペリエンスである

いきなりのカタカナで申し訳ないです。メタバースでは映像を使った、イマーシブな(没入感のある)経験のできる視覚効果をもたらすということです。現在普及している映像は、肉眼で楽しめる2D映像です。2dimension、すなわち2Dと呼ばれている縦と横の二次元で表現された映像です。これが3dimension、3Dと呼ばれている三次元の映像になると、縦・横の表現に奥行きが加わり立体的な映像となります。ただし、テレビや映画を見るときに、専用の眼鏡を付けて見る必要があります。

3D映像は、奥行きが加わるため映像が飛び出してくるように見えるため、迫力がまし、対応しているテレビや映画館にて専用の眼鏡を付けなければ、三次元を体験することはできませんでした。現在では3Dが搭載されたテレビやゲーム機、ビデオカメラやデジタルカメラなどもあります。単に三次元空間を見るだけでなく、制作することもできるようになりました。とてもリアルにキャラクターを表示でき、2Dのゲームと3Dのゲームの違いは、見た目では区別が付かないほど精巧なものとなっています。

メタバースの空間の中に入ると、映像の中で自分が主演できます。メタバースユーザーは、現実世界と同じように動き回り、あらゆるものを様々な角度から見ることができます。メタバースユーザーは、他のユーザーと交流したり、オブジェクトと交流したりすることができます。
メタバース内には、ユーザーがテレポートで訪れることのできるさまざまな場所があります。ソーシャルルーム、ゲームルーム、ショッピングルームなど、さまざまな「部屋」が用意されています。

デジタルアバターを所有

メタバースユーザーはデジタルアバター(仮想で作成した分身)を所有します。いわば、影武者です。メタバースに入ると、デジタルアバターがあなたを表します。現在、メタバースに登場するアバターは、アニメ調のものが多くなっています。しかし、グラフィックス処理の技術的進歩により、アバターはリアルに見えるようになります。
メタバースユーザーは、自分のアバターを個性的で目立つものにしたいと思うでしょう。
メタバースでは、アバターをカスタマイズすることができ、完全に変更することも可能です。
また、アバターをカスタマイズして、自分らしさやなりたい自分を表現することもできます。

メタバースユーザーが手に入れるもの

メタバースユーザーは、アバターのカスタマイズだけでなく、所有物も欲しくなるはずです。
メタバース内にはNFTマーケットプレイスがあり、ユーザーはユニークな所有物を購入することができます。NFTの取引はすべてブロックチェーンプラットフォーム上で行われ、所有権の証明を提供します。
NFTとして所有物を購入することで、他のメタバースユーザーに所有物を盗まれることはありません。ブロックチェーンの記録は不変であり、変更することはできません。ユーザーが所有物を取引したい場合、所有権の証明はNFTに関連付けられたブロックチェーンの記録で即座に確認することができます。

拡張現実(AR)がメタバースを強化する

拡張現実(AR)は、現在メタバースでは概念的な段階にある。
まもなくメタバースはAR機能を持ち、メタバースユーザーにより良い体験を提供することになるでしょう。
メタバースユーザーは、ARメガネをかけて、現実世界を背景にした ホログラム(実写の3D映像, 5/16誤記訂正) を見ることができます。ARがメタバースにもたらす可能性には、大きな興奮を覚えます。
今後2~3年で、ARによるメタバースが大きく変化することが予想されます。

個々のメタバースが一つの巨大なメタバースになる

現在、いくつかの個別のメタバースが人気を博しています。
問題は、ユーザーが個別のメタバースと別のメタバースの間を移動できないことです。これらのメタバースは、近い将来、すべてつながることが想定されています。つまり、先に紹介した10個のプロジェクトで、個別に開発されている世界が、相互接続され、近い将来は統合化されるだろう、という意味です。これは、メタバースユーザーが望んでいることです。
メタバースユーザーは、「メタバース全体」を自由に移動できることを望んでいます。

つまり、どのメタバースに入っても、同じアバターを使い、同じ持ち物を維持することができるのです。
現在、完全につながったメタバースを実現するために、舞台裏で多くの作業が行われています。

 ■思考は現実になる。ナポレオン・ヒル

解決しなければならない壁はあります。
でも、夢は現実になる日も近いのです。

関連note:
 メタバースのビジネス活用が進む中、我社はどうする?
 メタバースをリードするNFTプロジェクトの数々

表紙画像は、ソエジマケイタ さんにお借りしました。


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