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位置情報データを可視化する

はじめに

みなさん、こんにちは。GEOTRAの代表の陣内です。今回は位置情報データの可視化について記載をさせて頂きます。

位置情報データは地図上に可視化されて初めて示唆が導き出せる

前提として、多くのデータは図表やグラフ、チャートとして可視化することで、データの特徴を読み取りやすくなったり、示唆を抽出し易くなります。一方で、位置情報データについては、これらの割とよく使う図表やチャートに加えて、「地図上にデータを可視化する」事が、データから示唆や特徴を抽出する上で極めて重要となります。

地図上にデータを可視化するためのGIS

地図上にデータを可視化する為に、従来よりGIS(Geographic Information System)と呼ばれる可視化・分析ソフトウェアが用いられてきました。これらのツールでは、複数の位置情報データを読み込み、それらを異なるレイヤーとして扱うことで、データの可視化や分析を可能にしています。
GISは、主に行政や電力会社や鉄道会社等、社会インフラを担う事業者によって広く活用されてきました。

ESRIジャパンHPより(https://www.esrij.com/gis-guide/arcgis-basic/layer-map/)

ビッグデータの登場とWebGLの発達によりGISが身近に

そのような中、インターネットの発達とモバイル化により、人流データを始めとした多様な位置情報ビッグデータが扱えるようになりました。
また、Webブラウザで高速に3Dグラフィックをレンダリングすることが出来るWebGLの発達を受け、ビッグデータをブラウザ上で誰でも簡単に可視化できるツールも次々と公開されてきました。

一方で、従来型のGISは、ビッグデータやクラウド環境を前提として仕様になっていなかったり、と位置情報ビッグデータを扱うには、やや適していない面がありました。

その様な中、「位置情報ビッグデータをブラウザ上で簡単に可視化・分析出来ないの?」すなわち、超使いやすいWebベースのGISソフトって作れないの?との考えの元、Uber社がdeck.glという、WebGLベースの地図描画ライブラリを開発し、2016年にオープンソースとして公開(※)しました。deck.glはその描画性能の高さと、React Friendlyであること等、一般的なWebアプリケーションとの相性も抜群であったことから、急速にユーザーを増やしていきました。 

また、Uberは、deck.glをベースに作られたWeb GISであるKepler.glもオープンソースとして公開(※)しています。Kepler.glはファイルをドラッグアンドドロップするだけで、複雑な位置情報データをブラウザ上で瞬時に可視化でき(しかも可視化が超綺麗)、フィルター機能等により簡単な分析を掛ける事も出来ます。

※2022年12月現在では、deck.gl、Kepler.gl共に、Urban Computing Foundationが管理しています。

Kepler.gl ランディングページより

分析から可視化までがシームレスに繋がる


また、Kepler.glは、Kepler.glをJupyter notebook上で扱うためのパッケージを公開しており、pandas等を用いたデータ分析⇒地図上への可視化をnotebook上で一気通貫で実行する環境を構築することが出来ます。
GEOTRAでは上記環境を構築することで、複雑な位置情報分析と可視化を、高速に実現しています。 また、deck.glを用いたWebダッシュボードを開発し、お客様にご提供しています。 

GEOTRA Webダッシュボード


最後に

これまでは比較的ニッチな領域に閉じていた位置情報分析が、ビッグデータの登場とWeb GISを実現する為のツールの発達により、広く一般的になりつつあります。
GEOTRAでは、位置情報分析やダッシュボード開発にこれらの最新技術スタックを積極的に取り入れる事で、これまでは実現が難しかった複雑な分析・可視化の実現しています。

位置情報データの扱いやWeb上での可視化に課題を抱えている方がいらっしゃいましたら、是非お気軽にGEOTRAまでご連絡ください!


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メール:sales@geotra.jp