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画廊に行くようになって気がついたこと その51

 AIを美術作品の制作に利用する作家も現れてきています。山内康嗣さんは、AIを使用はしていないのですが、AIの学習能力と人の学習能力を比較するような制作実験をして、それを彼の大回顧展で展示していました。
 その時の彼の大回顧展の感想と、その時のAI実験の画像を添付しておきます。


AI実験の説明

 AIで生成された画像が、もっともらしく見えるのは、求めるものにふさわしい<パーツ>のつながりを、ビッグデーターから求めてくるからでしょう。

 そもそも僕らは、いくつかのパーツを、知性の力を借りてつなげ合わせて意味をとらえているところがあります。そのものを、そのものとして受け止めているのでなく、部分的な特徴を捉えながら、そのものとして捉えているところがあります。

 だからこそ、騙されるのであり、そうでないものをそうであるものとして信じてしまうのでしょう。
一種の錯覚ですが、その錯覚というものを芸術は利用しているところはあります。

 写真というものとAIというものは、嘘とも思いたくなる真か、もっともらしい嘘かの違いかもしれません。

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