襾漫 敏彦(アマントシヒコ)

美術作品を見に行って、そこで会った作家さんに、襾漫 敏彦のペンネームで、評論の形式の感…

襾漫 敏彦(アマントシヒコ)

美術作品を見に行って、そこで会った作家さんに、襾漫 敏彦のペンネームで、評論の形式の感想作って渡してます。その一部を紹介していきます。画廊を訪ねて、絵を直接みて、作家さん達と話をすると豊かな世界が広がります。自分の見方を一緒に見つけていきましょう。

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襾漫敏彦と美術評論についてーー付)画廊探訪 索引

 自己紹介の前に、【画廊探訪】の索引をあげておきます。   襾漫敏彦というのは、美術関連の文章を書く時のペンネームです。  美術評論家の鷹見明彦氏は、2011年に震災の後、病で亡くなりました。 わたしは、彼ともうひとりの友人と1980年後半『砂洲』という同人を組みました。襾漫というのは、その頃、書こうとしていた詩の主人公の名前です。 鷹見さんは、画廊を廻り若い作家の話を聞きさまざまなアドバイスをしていました。わたしも一日で、五、六軒、連れ回されたりしました。

    • muni Art Award セレクション展 2024 08/23 - 31 @GALLERY SCENA.

      GALLERY SCENA にて、muni Art Award セレクション展 が開催され、翁素曼さんも参加されてます。 イベント: 8月24日(土)14:00~作家トークショー 8月24日(土)16:00~レセプション開催 展示作家: 石川硝  遠藤仁美 翁素曼 近藤亜美 タイラクルカ 原ナビィ 髙橋綾 藤原彩芽    日時:2024年8月23日(金)~31日(土)※日曜日休廊 イベント: 8月24日(土)14:00~作家トークショー 8月24日(土)16:00~レ

      • 【画廊探訪 No.179】エラン・アール、舞踏する原色――12人のアーティストによるはがきサイズの作品展水村芙季子出品作品に寄せて−―

        エラン・アール、舞踏する原色 ――12人のアーティストによるはがきサイズの作品展(Gallery Face to Face)水村芙季子出品作品に寄せて−― 襾漫敏彦 衝動は、内に生まれて、外へと向かってはじけ、表現をもとめて、ものを纏い、形をなしていく。アンリ・ベルグソンは、創造し、進化していく生物の原動力として、エラン・ヴィタールを語った。それは、生命の飛躍とも、衝動、衝力、そして生命のはずみとも日本語には翻訳される。 水村芙季子氏は、自分の想念を様々な形で表現を

        • 表現再考:処暑、8月22日

          今日から二十四節気は、処暑になります。本朝の処暑の七十二候は、綿柎開(わたのはなしべひらく)、天地始粛(てんちはじめてさむし)、禾乃登(こくものすなわちみのる)となります。 意味で並べ直せば、綿を包む萼(がく)が開き、ようやく暑さが鎮まり、稲が実るとなっていくのです。 初候は、中国の宣明暦由来のものでは、初候は、鷹乃祭鳥、鷹が捕らえた鳥を並べて食べるで、小暑の末候の鷹乃学習、鷹の幼鳥が飛ぶことを覚えたその鷹が自ら獲物を狩っているというふうにも思えます。 本家の七十二候の

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          サマリー画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか【アート・エッセイ】61〜65

          第61回 版画での出会いですが、木版画の方とも多く知り合いになりました。  金巻芳俊さんの個展で、出会ったのが、西山瑠衣さんです。  彼女は、丁度、三件の銀座の画廊で展示をされていました。それから、グループ展や選抜展などで、彼女を尋ねたとき、新しい出会いがあり、そこから木版画家との交わりが増えました。  ある意味、起点となった方です。  もうひとりが、濵田路子さんです。 彼女は、性格なのか、不思議とひとの結びつきを呼び寄せる方のような気がします。 ふたりが参加した小

          サマリー画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか【アート・エッセイ】61〜65

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(65)

           版画の繋がりで、続けています。メゾチント、木版画、コラグラフ、コラージュと続けてきましたが、エッチング、銅版画です。銅版を針のようなもので削って腐食させる凹版のエッチングは、シャープな線が特徴で、ボンヤリとした味わいのメゾチントとも、凸面との段差がつくる荒いグラデーションね木版とも違いキリッとした感じが特徴的です。  清水佳奈さんは、ドローイングもされますが、向こうの世界から訴えてくるなにか、物質感を超えたイデアの現出をエッジの効いたモノトーンで現しています。  久後育

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(65)

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(64)

           コラージュは、写真や印刷物を貼り付けて絵をつくる手法はですが、版画の手法で作成したパーツを、キャンパスなど支持体に貼り付けて画像を製作するアーティストもいます。  ふたり例を挙げますが、北嶋さんは、プレートに油絵具をベースにしたインクをプレスして剥がしてパーツをつくりキャンパスに貼り付けます。 その立体感は、どこか建築物をフンワリと思わせます。  内藤遥子さんは、さまざまなやり方でプリントしたものを貼り付けて画像を製作します。  思いがけない組み合わせが、概念の高低

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(64)

          表現再考:旧暦七月十五日、満月8月18日

           今日は旧暦では、七月の十五日で満月です。夏安居というのは、お坊さんたちが雨季を避けて一ヶ所に止まって一緒に修行することで、四月の十五日の翌日から始まり、七月の十五日、今日まで続くものだそうです。その夏安居の終わった僧たちに、食事を供用するのが盂蘭盆です。これは、お釈迦さまの、お弟子さんの目連が、母親が餓鬼道に落ちて苦しんでいるのを知って、母親を救いたいとお釈迦さまにすがったところ、夏安居の住んだ僧侶に、百味飲食五菜を供えて供養し、その力にすがるとよい、という説話から来ていま

          表現再考:旧暦七月十五日、満月8月18日

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(63)

           版画の手法のひとつにコラグラフというのがあります。版の制作に彫って段差をつくるのでなく、紙や木切れなどを貼り付けて版をつくる手法のようです。  ようですと書くとかなりあいまいですが、定義がよくわかりません。  ただ、プリント・刷る、貼り付ける、そういう形で作品を製作する、そういうことかと思いますが、僕にはコラージュとの境界がわかりにくいです。  コラグラフという言葉に触れるキッカケになった大石照美さんの作品への評論をあげておきます。

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(63)

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(62)

          木版画は、学校の美術で取り上げられやすい手法ですが、黒のインクのモノトーンがみな記憶にあるでしょう。 浮世絵ではないですが、一枚の版木をもとに、何色も重ねる多色刷りもあります。むしろ、それが多いともいえます。 ついつい、ふーん、版画かと、通り過ぎてしまいやすいのですが、さまざまな色をいかに配置し、重ねるか、独自の作業形態があります。 塩田裕二郎さんの熟練の技には、感服しました。 色彩のコラグラフともいえるかもしれません。

          画廊の楽しみ方ーーなんで画廊に足を運ぶのか(62)

          マテ茶の日々、葉月十五日

           世界各地で、戦争状態が止まらぬ中、今日は8月15日、終戦記念日、敗戦記念日です。画像は、最近手に入れたイエルバ・マテのパッケージのイラストです。日本ではまだ流通はあまりないもののようですが、グリーンリーフの香りがガッツリくるものです。    おそらく、このイラストはマテの生産を行う農場の建物なのでしょう。  アルゼンチンの歴史を見ると、第二次世界大戦では、枢軸国に対して中立的な態度のようでしたが、国内の政治的問題や、国外との関係から、動揺し続けたようです。  マテ茶を飲み

          マテ茶の日々、葉月十五日

          表現再考:錦秋

          和菓子という形式の中での表現は、いろいろ考えさせられるものがあります。練り切りや饅頭の皮、羊羹や寒天に色味をつけますが、そこに、別の色彩を加えていく。 それも、掌に乗るような小ささのものにです。 手作業の一点ものでありながら、毎日、幾つも幾つも作られお店に並んでいます。 今日は、お盆の中日ですが、立秋の節気の真ん中でもあります。「錦秋」というのは、木々が紅葉して重なり合い染まった有り様が、艶やかな織物、錦のようであるということですが、色をつけたきんとんを重ねることで、表

          八月十三日、和菓子、はぎ山

           いわゆる今日からお盆です。昨日は山の日の振り替え休日でした。  ひとによれば、10日から、一週間近く休めるのですね。  海の日、山の日と昔はなかった休日がふえたり、ハッピーマンデーという形で、休日が大きく動きました。  歴史や自然との交わりの身体感覚でなく、カレンダーや社会の動きが前提になっているのでしょう。  山の日は、8月12日にしてお盆とつなげたら、という案もあったようですが、8月12日というのは、日本航空のジャンボ機が、御巣鷹山に墜落した日なので、山の日でなく、御

          八月十三日、和菓子、はぎ山

          〈画廊に行くようになって気がついたこと〉まとめ、51ー55

          第51回 AIを美術作品の制作に利用する作家も現れてきています。山内康嗣さんは、AIを使用はしていないのですが、AIの学習能力と人の学習能力を比較するような制作実験をして、それを彼の大回顧展で展示していました。  その時の彼の大回顧展の感想と、その時のAI実験の画像を添付しておきます。  AIで生成された画像が、もっともらしく見えるのは、求めるものにふさわしい<パーツ>のつながりを、ビッグデーターから求めてくるからでしょう。  そもそも僕らは、いくつかのパーツを、知性の

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          展示紹介: The Artcomplex Center of Tokyo ステップオーバーアートブリーカー5 8月8日(木)~8月25日(日)

          浅野井春奈さんと菅井香織さんが、The Artcomplex Center of Tokyo のステップオーバーアートブリーカー5に参加されるそうです。 ステップオーバーアートブリーカー5 2024年8月8日(木)~8月25日(日) 11:00-19:00 ※会期延長しました。 ※最終日17:00まで ※8月14日(水)、19日(月)休館 The Artcomplex Center of Tokyo (ACT) 〒160-0015 東京都新宿区大京町12-9,2F A

          展示紹介: The Artcomplex Center of Tokyo ステップオーバーアートブリーカー5 8月8日(木)~8月25日(日)