今年も小さな家族にサンタが来た
「ねぇ、今年は何サンタさんにもらうの?」
そんな会話から始まった2022年の12月だった。気づけばすっかり12月、あっという間の12月。転職して家にいる時間がより一層グッと増え、仕事もより一層ドッと忙しくなって、クリスマスの事ももう完全に頭から吹っ飛んでいたのだ。
いつもなら、お気に入りのケーキ屋さんでクリスマスケーキを予約し、デパ地下に入るようなちょっと小洒落た惣菜屋さんでワインに合うつまみ料理と、チキンレッグを買う、そんなのが我が家の定番クリスマスだ。
でも今年は完全に出遅れた。ケーキを予約しなければと思い出したのが3週間前の12月4日の夜。休日にしかオープンしていないケーキ屋さんだから、予約は翌週だな、なんて悠長に考えていたら、案の定予約はもう終了していたというのが事のつまりだ。
「ケーキもう予約一杯になっちゃったみたい。。。」
7歳の息子にそう声をかけながらケーキ屋を後にする。せめてクリスマスらいし何かをって思って思いついたのがケンタッキー。
って竹内まりやの曲が頭に流れる。
「この曲知ってる?」
いやいや、なんでやねん。知る訳ないやろ、って自己ツッコミを入れながらも、ケンタッキーの予約サイトを検索。
おぉマジか。。。こっちもいっぱい。。_| ̄|○
クリスマスを完全に舐めていた。世間の行動は早い。12月24日のイベントに、日本標準はその約2ヶ月も前から動いているのだ。
「あー、こっちもダメだ。。」
そんな会話を妻ともする。
今年は全く予定がたちそうにもない。
何があるわけではないけど、なんとなく特別なことがしたくなるクリスマス。昔はクリスマスなんて一切楽しくなかったが、妻と同棲を始めた頃からどこか特別な時間を感じる日になった気がする。
いつもはビール党なのに、この日だけはワインを買って、それに合うつまみを買って、小さいけれどホールケーキ(またはブッシュドノエル)を豪快に家族でつつく。それが我が家のクリスマスだ。それを彩るはずのケーキと料理。そして子供にとってはサンタクロース。
何も決まらず、ただただ時が過ぎていった。
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「まぁ、星のカービィかな?」
そう息子が言い出したのはいつだっただろうか?はっきりとは覚えていないが、やはり彼の頭はゲームのことでいっぱいだ。
2022年は、7歳になった誕生日に初のゲーム機を買い与えた年だった。
今の子達は小学生にもなれば結構な数の子がテレビゲームにハマっている。息子も友達にプレイさせてもらったのがきっかけで、誕生日の数ヶ月前から、「誕生日にはNintendo」と言い続けていた。
気づけばその日から一切ゲームブームは去ることなく、こうして2022年も終りを迎えようとしている。
息子はちょっと変わっている気がする。
昨今、一番人気ゲームといえば「スプラトゥーン3」。誰も彼もがスプラトゥーン。絵の具の塗り合いに夢中なのだ。(いや、もう世間はポケモンに動きつつあるのかも?いずれにしても最新タイトルは強い。)
そんな中、彼のチョイスは「カービィ」。
彼には独特な流行がある。これまでも、お友達が全く違うタイトルに夢中の中、1人もくもくと「ピクミン3デラックス」をやり続けていた。お友達に流される事もなく、自分がやりたいものを貫ける姿勢、それが彼の"いいところ"なのかもしれない。
「えぇ〜やっぱりSwitchなの?サンタさんそんなのくれるかな?」
私は子供だった頃にゲームソフトをサンタさんにもらったことはなかった。その当時からゲームは小学生の中では流行っていたけれど、まだまだそれをサンタさんにお願いするのは"主流"ではなかった気がする。
でも今やみんなゲームはやっている。Switchしかり、PSしかり、スマホだって子供のアプリに一角を支配されている。ゲームは日常に完全に溶けいったものとなってしまった。
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今年はコロナに振り回された1年となった。
4月にコロナに感染した時には、息子を始業式に送り出すことができず、自宅待機からの新年度スタートとなった。そして皮肉なことに、2学期の終わりを迎えたこの季節、私は家族と共に延々と続く終わりのない時間を過ごしている。まるで我々夫婦が、ケーキの予約を忘れていたことの"おしおき"だと言わんばかりに…。
コロナとの向き合い方も、この1年で大きく変わった。2021年までは水際対策、感染拡大阻止に焦点が向けられていた。一方2022年は、真の意味でのwithコロナ、ウイルスとの共存に動きがシフトしてきた1年でもあった。
気づけばコロナ感染は日常茶飯事となった。あっちもコロナ、こっちもコロナ。どこへいってもコロナ、コロナ、コロナ。コロナは日常の風景へと化した。
マスク着用の緩和、入国制限の解除、療養期間の考え方。感染者が増え続ける状況の中、人々は徐々にそれを受け入れつつ、次なる時代のための準備をしつつあるように思う。我々はコロナに対して、何かちょっとした抵抗ができたような気もするが、でも結果的にはほとんど何もできなかった中で、「もうしゃーない」と半ば諦めた形で、今の状況に収束していったようにも思える。でも、ある意味で、これこそが"進化"なのかもしれない。
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「でさぁ、欲しいならちゃんと紙に書いとかないと、サンタさんも困っちゃうんじゃないのかなぁ?」
息子にそんなことを伝える。息子は手紙を書くのが苦手だ。それはうまく書けないからなのか、親から言われるからなのかわからないが、とにかくものを書くことはやりたがらない。
思い返せば夏休みのトマトの観察日記も大変だった。
「葉っぱ、どんな形をしてる?1つの茎から何枚伸びてる?」
そんな会話を繰り返しながら、iPadに撮った写真を見せつつ、やっとの思いで書かせたっけな?
でも、自分も子供の頃、そうだったなって思う。何から書けばいいか、どこから書けばいいか、そして全体としてどう構成すればいいか、全くイメージがつかず、結果1つも描き出せない・書き出せない。
そんな息子が、ようやく重い腰を上げたのは、聖なる夜の数時間前。いよいよサンタが来るぞって頃になって、急に手紙を書き出した。
「前日に頼んでさぁ、サンタさん、ちゃんと届けてくれるかなぁ?」
不安を口に出しつつも、彼の純真な心にホッとする。"きっと明日の朝にはいいことあるよ。"そう心の中で呟きながら彼をベッドに送る。
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進化なのか、あるいは単なる変化なのか、なんとも言い難いが、今年は個人的にも変化が大きい年だった。仕事はもちろんのこと、家庭生活においても、変化が激しかった年といえるだろう。
2月、5月、6月、7月、8月、10月、11月。
こんなに家族で旅行に出かけた年はなかった。それだけ自分自身の心が旅を求めていたのかもしれない。家族と過ごす時間の大切さを純粋に欲していたのかもしれない。
これに限らず、家族と過ごした時間が今まで以上に長かった年だったように思う。家族での外食、自宅での夕食、子供とゲームをやった時間、一緒に空手教室に通い始めたりもした。そしてこれらの時間に浸る度に、時折ではあったが幸せを感じる瞬間もあったように思う。
日々月日の移り変わりが早く感じる今日この頃ではあるが、1年を振り返ってみてこう感じられたことにこの上ない喜びを感じずにはいられない。改めてこの2022年が私の人生にとって、いろいろあったけれど、これはこれで素晴らしい1年であったと胸を張って言えるだろう。
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2022年12月25日、日曜日。朝6時半。天気快晴。
ベランダから見える美しい朝日を眺めたところで、今日もいつも通りの1日が始まる。部屋の掃除、洗濯、昨日洗い終わった食洗機の中の食器類の片付け。そして、ハンドドリップで淹れる格別の朝の一杯。誰にも邪魔されないこの瞬間がたまらない。
思い返せば、こんな生活を何気なくあたかも当たり前のようにできるようになったのはいつからだろうか。
平日は仕事に追われ、土日は疲れを癒すためにただグダグダと過ごしていた20代。仕事に、家事に、子育てにと、常に追われ続けてきた感覚のある30代。自分のために時間を使えてきたとは到底言えない状況が続いてきたように感じる。
それがなぜか40代に入り、急に自分らしい時間を過ごしせている感覚に感じられているのは、一体どういった変化から来るのだろうか?
実際にやっていることは正直変わらない。あえて言えば、少しばかり早く起きるようになったこと、少しばかり家事がよりスムーズにこなせるようになったこと、それと少しばかり自分のための時間を取り入れることができるようになったことだろうか?
今、「限りある時間の使い方」という本を読んでいる。
副題はFour Thousand Weeks。人生には4,000週間しかない。そのために我々はどう生きるべきか?について書かれている。
まだ途中なので、最後がどうなるかはわからないのだが、要するにこの本が伝えたいことは、人間の人生なんて一瞬で終わるし、それがいつ終わるかなんて誰にもわからない。だから、過去や未来に囚われすぎるのではなく、今を最高に、最幸に生きる方が良い、というものだ。
そういった面から考えてみると、今の自分は最高とは言えないまでも、ある程度の幸福感を実感しつつ、今この瞬間も、このnoteに向かい、家族がそばにいる環境でこうして想いを綴れているのは、ある意味幸せなことなのだろう。
もうあと1時間もすれば息子は起きてくるだろう、そして私にこういうだろう。
「やっぱりサンタさんは、わかってる。パパとは違うね!」
って。
そうだ、そうやって君は君の人生を生きればいい。親の言うことなんて半ば半分くらいしか聞かなくっていいから、自分が思うように、行きたいように、でも今・その瞬間を大切に生きていってほしい。
ありがとう2022年。そしてサンタさん。幸せな日々が来年も、さらに来年も続いていきますように!
(締まりの悪い終わり方でスミマセン^^;)
読者の皆様にとっても、また次の1年が、良い1年でありますように✨
メリークリスマス🎄
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