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「作業員」百日草の日記/1月14日@動点観測所CCBT

昨日なら、この時間は暗かったと思う。今日は良く晴れた。明るい時間に動点観測所を出発した。16時過ぎのこと。

一緒に歩いたのは、二人の初対面の男性。二人とも単独で参加していた。貸し出された機材を持って出発してくれたAさんと、バッグもなく身軽な様子のBさん。

二人とも年下の世代。初対面でも言うことは言いながら、上手に合わせて動ける教育を受けている人たち。そういう動きが身についていない私は、言いたいことは早めに言って、お任せすれば良さそうだった。安心して出発した。

選ばれたルートはグルグルと、内周・外周で2周になったような設定。
私は、もうその辺りをグルグル歩いてきていたし、まだ明るい時間。
それでも、どこを歩いてるのか全然わからない渋谷の道。
斜めで坂だらけの渋谷は、昔から苦手。

私は、DIG SHIBUYAの回遊式の会場を、12時くらいから探しながら見て回っていた。そのときに見た会場のそばに行くと、「わー。そこに出たのかー」と驚いていた。

途中では、おしゃれな店舗をたくさん見かけた。
Aさんも行った、DIG SHIBUYAの会場があるパルコの近くも通った。
人だらけで、Bさんが「クラブかな」と言っている場所も通った。
観測より前の時間に、治安が気になって私が通らないことにした道も通った。
小学校のそばを通ったときには、Bさんの小学校での竹の話を楽しく聞いた。

DIG SHIBUYAの会場の、雲がたくさんぶら下がっている場所の入口も通った。
Aさんは、限定NFTのQRコードを読み込んでいた。

3人で、いろいろな話をしながら街を眺めて歩いた。
道の横断のために地下駐車場に下りるとき、まだ明るい夕空に細い月を見つけた。

「澁谷藝術」という文字が、赤く光っている良い雰囲気の場所で足を止めた。「ギャラリーと思ったら違うのか」「ビストロって書いてある」など、その赤い文字とメニュー案内のギャップが話題に。

少し歩くと、また澁谷藝術。同じ建物の表側に出た様子。またギャップのある雰囲気に3人で立ち止まった。

北谷公園を2回目に通ったとき、視界と音のコラージュの、VRゴーグル体験をすることになった。そこもDIG SHIBUYAの会場。私は観測所へ行く前に体験したので2人だけ。

少し順番待ちした。すぐ近くで売られていたビールは、LINEお友だち登録で1本どうぞ、ということだった。お店の人が近づいてきて教えてくれた。Aさん、Bさんが受け取っていた。

私は、観測機材を持って動きにくいAさんが、ビールをバッグに入れるのを手伝った。
私が気づいたときには、Bさんは受け取っただけではなく飲み始めていた。

私はお酒に強いし、ほとんど飲まなくなって長くなった。少し飲むだけでも体調が…という発想はなかった。「早速、開けたんですね」と笑った。

でも、VRゴーグルとお酒の組み合わせはNG。

そのことに気づいたのは、機材で動きにくいAさんの、重いゴーグルを外すのを手伝った後のこと。Bさんが「助けて」と口にしたとき。NGを思い出した私は、慌ててBさんに近づいて腕を掴んだ。

スタッフさんがゴーグルを外すと、Bさんは問題ない様子だった。Bさんは、ゴーグルの映像で三半規管が困っていたような話をしていた。そういう影響が出る人は、お酒と関係なくいる。ホッとした。
Aさんは体験を「面白かった」と言っていた。

もうすぐ観測所に戻れる交差点で、ふと見た時計は17:05。外出は30分くらいと聞いていた。そんなに長く歩いたと思わなかった。驚いた。

観測所がある道の街路樹に、青いイルミネーションが点灯していた。
細い月も、少し明るくなって見えていた。

3人で戻った観測所の入口には、岩沢さんがいた。


…ということで。
週末に行った「動点観測所」の壁面に展示されていた、AI日記の雰囲気に寄せて書いてみた。(つもり)
文体を変えるのは難しい。思いつきでやってみただけだが、かなり疲れた。ここからは普段通りに。

地下2階のCCBTへアクセスできる外階段の入口

シビック・クリエイティブ・ベース東京(CCBT)で1月21日まで開催中の、TMPRてんぷらによる観測ワークショップ。面白そうだったので、週末に参加した。

家族で明るい時間に参加したかったが、予定とワークショップの空きに合わせるのは難しかった。家族とは、TMPRの岩沢兄弟の「キメラ遊物園」を2度楽しんだこともあり、興味を持ったのは私だけではなかった。

ワークショップ自体・ワークショップ用の小道具だけではなく、会場内も楽しかった。「キメラ遊物園」で見た雰囲気と似ていた。岩沢兄弟による工作物が多いということだろう。

写真はほぼ撮らなかったが、会場内の一部を撮った2枚だけ写真を載せておく。

TMPRの黄色いサインスタンド。
観測ワークショップ用に貸し出された腕章も、テイストが似ていた。
TMPRの読み方が、細く流れるようなひらがなでTMPRの中に書かれていることを、会場で知った

観測後に会場に戻ると、AIによるレポートを渡される。
出発前に撮った写真からプロファイルされ、設定されたルートをこのチームで歩いたら、という条件で、AIが日記形式でまとめたものらしい。
それを実際に歩いた作業員たちが添削し、赤ペンされた日記が会場壁面に展示される。AIとの協働作業。

渡された日記の一人称は男性だった。参加者の男性2名、どちらかはわからなかった。
その日記もだったが、展示されている他の作業員チームの添削された日記も、どことなく女性を連想する文体だった。

私がAIをプロファイルするなら、セクシャリティがマジョリティで年下の、少しアーティスティックで少しアクティブな、少し知的な雰囲気の女性。

私の文章とは違うので、真似をするのは難しい。真似る技術もない。しかも、その文章の写真は撮影可だったはずだが、撮ってこなかったらしい。

白っぽく写ってしまったが、赤く光る謎ボタンは撮ってきた。
怪しさを醸し出すダンボール箱も含めて、岩沢兄弟の工作のような。
ボタンは押して良かったはずだが押していない。
私は謎ボタンを迷わず押すタイプ。要らない遠慮をしたらしい。
何が起きるかは知ったが、今からでも押したい

記憶の中にしかない、展示された文章の流れの特徴とテイストを真似つつ、実際の作業員の時間を表現してみたが…
全然似ていないという気分が大きくなった。

少しずつ書いていたが、もう少し記憶が残っている段階で、書き終わらないといけなかったのだろう。文体を変えるのは難しく、微修正を重ねているうちに記憶も変質してきている。

下は、AI風?日記の、その後の話。


3人で戻った観測所の入口には、岩沢さんがいた。

「おっせーよ」とは言わないだろうが、そういう方向の何かを言われるかと思った。が、そんな事態は起きず、岩沢さんは無言だった。内心で思っただけで、顔にも出ない大人対応だったのだろう。と、そのときは思っていた。

ただ… 戻った作業員を観察しているだけではない、何かを感じた。

帰宅後に気づいたのは、「飲酒はダメだろー」と気にして、3人で戻る様子を、廊下の奥の会場入口からチェックしていた、という話の可能性。

時間に関しては、途中でコーヒーを買ったりも、トイレに行くのもどうぞ、という話だった。横断歩道がなかった場合は、ルートを外れても良いからテキトーに渡らないように、という話もあったり。余裕を持った運営と思われた。

Bさんがお酒に弱い人だったなら…
見た目でわかるほど酔っ払って戻ったBさんを、会場に入れて良いのか。
対応方法はわからないが、ダメな状況なのは間違いないだろう。
更には…
観測機材の映像はリアルタイムで会場に映されているが、会場から見えていない視野での、Aさんと私の飲酒を疑われた可能性もある。

そのときのBさんの言動には、特に変化を感じなかったので、私は何とも思っていなかった。私の中では、コーヒーを買って飲んでいるのと同じ感覚。

「添削台」と書かれた、レトロさが良い雰囲気の看板が会場にあった。その下のテーブルで、AIが日記形式でまとめたレポートを読んだが…

どこから手をつけるか悩むしかなかった。
直すなら全部が書き直しになる内容だった。
AIと協働というコンセプトのはずだが、3人とも困って止まった。AIにも何かが難しかったのだろう。

Bさんが、簡単に直せるところだけ赤ペンし、足りない話を箇条書きで余白に書き込み、ワークショップを終了した。


何が違ったかというと…

ルートは間違って歩かなかったと思うが、「見えた」と書かれていても見た記憶が誰にもなかったり。見た記憶はあるがスルーした場所について、詳しく書かれていたり。

出発前の写真から生成されたというプロフィールも、何か間違っていた様子が読み取れた。なので、この場所でこんなことをした・思った、というレポート内のストーリーが「?」な内容。

AIは、3人が初対面ではないと判断していた。
更には私を、アーティストかデザイナーのように判断した様子だった。確かに前回の美容師さんは帰りがけに、「デザイナーさんみたいで良いですね」と言っていた。美容師さんの言葉とAIの認識は合っているのかもしれないが、私はそういう職種ではない。

3人で、たくさん話しながら歩いていたが、AIのレポートの中で、3人で話題になった場所は1ヶ所だけだった。澁谷藝術。ギャラリーでもあるようで、飲食店でもあるようで。複合施設なのだろう。周辺の雰囲気も含めて良く、興味をひいた場所だった。

DIG SHIBUYAの週末、という予測の難しさもあったのだろうと思う。普段からあるのだろうと思う景色よりも、明らかに目立っている光景があって印象的だったり、興味をひく会場があったり。

作業員前の昼間に見た印象的な光景「雲がたくさんぶら下がっている場所」

そんなこんなの重なりということなのか…
AIのレポートは、添削では済まないレベルで違っていた。ここまでズレが大きいと思っていなかった。外では3人でスムーズに会話してきたのだが、固まってしまった。

ワークショップの内容や、松尾芭蕉をきっかけに、というクリエイターノートなど、とても面白く感じた。期待通りだったと思う。
が、AIレポートと実際のズレが大き過ぎる、という展開に戸惑ったのも確か。

…事実は小説より奇なり、ということか。
何か文脈を間違えたような。
合っているのか?
AIなら良い感じに直してくれるだろうか…

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