金曜日の散歩＠建築祭
東京建築祭の金曜日の午後。有楽町３ヶ所の特別公開へ行ってきた。皇居のお濠に隣接する辺り。丸の内と表現するエリアかもしれない。
新東京ビルヂング・国際ビルヂング・明治生命館の順。見出し画像は、国際ビルヂング。
特別公開ではなくガイドツアー会場の東京會舘は、その３ヶ所の間。写真は撮っていないが、外観を素敵だなと思いながら眺めたりもした。
建築祭に参加した火曜日・金曜日・土日、全て湿度の低い良いお天気だった。日向での時間が長いと暑かっただろうが、日影を少し選んで歩けば問題ない日ばかり。日傘も持たず涼しい服装で出ていた。
心地良い日ばかりで幸せだった。気楽に散歩できた。
上の写真は、花のような天井照明、それから、レトロなきれいさのある手すりを写した。その奥の壁面デザインや柱のデザインにも、古い時代の新しさを感じた。新東京ビルヂング１階から眺めた写真。
ビル内の十字路のような場所の天井照明。事前に写真で知ってから見ても驚く大きさだった。
図面全体の写真は撮ったが、ここで公開して良いのか悩むので、図枠的な部分だけ切り抜いた。実物でもなく小さく縮小され、建築祭の解説パネル内にあったもの。
古い図面。折りじわの影響なのか、真ん中に穴も開いていたり。
図枠と書いたが、よくある図面下部や右下に、工事名などがまとめられた図枠でもない。
手書き図面だけでもすごいことだと思うが、その整ったタイトルなどの手書き文字にも驚く。
「Ａ第１号 第21号館新築図 第１階平面図 縮尺100分ノ１ 大正2季6月21日」と書いてありそうだ。
大正２年ではなく「大正２季」という書き方。「季」でも意味合いは同じだろうが、そう書くものだったのか？と不思議に思いながら眺めた。
建築祭のパネルはどこも小さなパネル。情報量が多いとは言わない。が、古い写真も展示されていたり、近隣の古地図のある会場もあったり、今の建築になるまでの様子が伝わる内容。とても興味深く眺めた。
思い思いそれぞれな写真を楽しく眺めた。
ギャラリーのある回廊からも、天井照明は近くに眺められた
スターバックス コーヒー丸の内新東京ビル店を含め、１階は店舗フロア。どこか店舗が開いていること前提のように思うが、いつでも入れる場所。スタバは、その花のような照明の真下に近い、十字路のコーナーにあった。
散歩スタートしたばかりで、スタバで一休みにはならなかった。が、良い場所にあるんだな、また来よう、と思ったりした。
外観からもレトロさと当時の新しさ、両方を感じた
こちらからも昔のおしゃれさを感じた
上の写真もパネル展示の中から、図枠付近のみの切り抜き。工事名の訂正からも経緯が伝わる。取り消し線の下には「帝劇改築工事」。帝国劇場を内包した国際ビルヂングの新築へ、方針変更されている。
この断面図には、事務室や貸店舗などに囲まれた劇場が描かれていた。最上階には稽古場や美術室と読み取れる室名も。舞台として見える部分だけではない、アート空間を内包する楽しい設計だと思った。
天井にも繋がっている
カラフルな壁面ではない側も、
とても丁寧さを感じる凹凸と滑らかさ
天井の奥はアールで壁面に繋がっていく
正確に動いていたのだろう時刻表示
レトロな２階の柵も
明治生命館へ向かった。皇居に面した側には日影がなかったが、この道沿いは、もっと暑い日でスルーしたことが多い。この日は、のんびり歩いた。この辺りのビルは、皇居側が正面なのだろう。
イチョウ並木も一緒に
なぜ、街路樹がそんな形になったのかは不明らしい？ 先月の平日休みでの講座で、そんな話を聴いた。受講したそのエリアでは見かけるお名前の、緑地に関わる企業に講師が尋ねてみたことがあるらしい。わからないと言われた、と講師は言っていたと思う。
明治安田ヴィレッジ アトリウムに入り、明るいベンチでのんびりしたり。
パサージュ沿いの明治安田ギャラリーの動画を見たり。
そのギャラリー出入口にあった建築祭のパネルを興味深く見たり。
明治生命館の内部へは行かなかった。
パサージュを抜けて広い通りに出ると、壁面に星が散らばっているような微かな反射光がたくさん。きれいだなと見上げて、この日の一人での散歩は幸せに終了した。
※ 写真は全て東京建築祭の特別公開会場にて撮影。