三角とダンゴムシ
特に何もないが、右手に珍しくケガが続いたので書いてみることにした。小さなケガの話。図形の話でも虫の話でもない。
ちなみに小さなケガは多い。私が該当するのだろう発達障害の特徴と、どこかで読んだような気もする。いつの間にかアザということもあるし、小さなケガの多さで、Sサイズの絆創膏はよく使う。
今は、エレクトーンのおかげと思われるが、体のコントロールが良くなったらしく、絆創膏を使うこと自体が珍しい。それでも数日前に気づいた、どこでぶつけたのか不明な意外と大きなアザが右膝の下にある。
何日前だったか、朝食後のシンクの片付けをしていたとき。
見えにくい奥に手を入れたところ、何か三角のものが刺さったような感触が中指の指先にあった。痛くはなかったが、切れたのは間違いなかった。
朝から使っていないと思っていたが、細切りができるスライサーになら三角のトゲトゲがある。それをうっかり触ってしまったような感触だった。
ただ…
今の三角は、もっと大きくないか?
と、見えにくい場所を覗いた瞬間。
他の何かに挟まって、刃を上に向けた包丁を見つけた。
三角は包丁のあご、とすぐに理解したので、すぐに全てを中断し止血に集中した。
無事に止血できたらしく、傷の治りが悪い私でも順調に治っていった。絆創膏は、あまり使わないMサイズをたくさん使った。足りなくなるのかと買い足しもした。昨日の朝までは、日に何度も貼り替えたり消毒したり。
指先とはいえ、普段、力をかける場所からは少しずれていた。生活に大きな影響はなかった。
ケガ当日の夜に弾く時間ができたエレクトーンでは、弾いていない隣の鍵盤に軽く当たるだけでも、痛くて気が散る感じだった。それでも、順調な上達を感じながら機嫌良く弾いていた。
ようやく治った昨日。
仕事が少な目だったのを良いことに、自室のベッドを解体し、何もなくなった場所をキレイにし、新しく届いたベッドを組み立てた。絆創膏は解体の途中で剥がれてしまったが、貼り直す必要はなかった。
マットレスの劣化が限度を超えた感じだった。マットレスもベッドも、以前から考えていた、もう少しコンパクトなものを注文してあった。
解体は、自分や部屋が傷つかないなら雑でも良いから早く。
新しい方は、寝る時間までにフレームが組めれば充分。
あとは、自分や家族がケガしない程度の片付け具合がキープできていれば良い。
そんな割り切りで、平日の昼過ぎから動き始めた。
珍しく力仕事。冷房を強めに効かせながら、集中してさっさと進めた。
途中で仕事時間があったりで、仕事を一旦終了とした夕方の時点では、自室に新しいベッドの部材を広げただけ。夕食後にまた集中して開始した。
力仕事といっても…
貧弱な力しかない私が締めるネジは、とても緩い。
ベッド崩壊は困る。
そんな私はいつも、自分の体重を利用するように力をかける。
その結果。
力が必要な全てのネジを締め終えた頃、手のひらにダンゴムシが1匹いることに、ふと気づいた。色はダンゴムシに似つかないものの、何度、見てもダンゴムシに見える血豆。
どうにも固定が上手くいかなかった場所を、帰宅した夫に修正してもらったが、寝ようと思う時間には、寝られる場所ができていた。
ダンゴムシが潰れるのではないかと気にしつつ、あとは寝るだけになった頃。小さく穴を開けて中を抜き、Sサイズの絆創膏を貼って寝た。
今朝、絆創膏は、あっさりと剥がれてしまった。が、貼り直すこともなく無事に過ごした。普段、力をかける場所からは少しずれている。
今は、痛みも軽くなり膨らみもない。
が、今もどことなくダンゴムシに見えている。
※ 見出し画像:Adobe Fireflyにて作成