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#42 人間として当たり前の姿


昨日の雨で、気温が一けた台になったら、急に寒く感じたな。
人間って勝手なもんで、つい1か月前ぐらいはマイナス気温でも頑張ってたのに、ここ一週間ほど10度越えてくると、もう7度とかで「さみっ!」ってなるんだよな(笑)

彼岸だから、明日実家の墓参りに行ってくる予定。
明日は休みなんで、今日店やってんだ。

で、来る客と思ったら、やっぱお前か(笑)

墓参りとかしてるか?


もっとも日本人にとっての、よくある墓石で立っている一般的な「お墓」っていうのは、そんなに歴史深いものではないらしい。
明治ぐらいから、お寺などを役所のように住民の帳簿を管理するような場所にして、その一環として同じような「お墓」を立てるようになって今に至るようだ。

だから、そこには、「葬式仏教」と揶揄されるような実態もあることはある。
石原慎太郎なんかは、そういう坊さんや墓石業者に儲けさせるようなことより、自分で仏教をしてるなんてことを、本に書いていたかな。


ま、でも、実際、オレも実家の墓を建てたんだが、自分で建てた墓に手を合わせるのは悪くないもんだぞ。

もちろん墓石があって、全部なわけでもなく、亡くなった先祖の骨がわずかあるだけなんで、そこに「先祖の霊」がやってくるとか、いるとか考えているわけではない。
でもさ、墓石をきれいに拭いてやり、手を合わせると心が落ち着く。
先祖のためでもあるが、自分のためでもあるんだな。

オレの先祖も多少たどると、もちろん、後妻に入ったばあちゃんなんかもいる。ただ、いろんな人間がつながって、今の自分がいるのは事実なんだ。

オレが今いることは必然でなくて、数えきれない偶然(笑)の積み重ねなんだ。

突然お迎えが来ても、偶然の動物が死ぬ、それだけなんだろうなって、オレは思ってる。

だから、今生きている時間を、精いっぱい生きればよいって開き直れる。


・・・
死への恐怖をもっているのは、人間だけなんだそうだ。
動物、生物は生きようとしているだけで、死ぬときに恐怖を感じることはない。

最近、なんか世の中変だなーって思うことがあるけど、世の中の混乱のもとだなって思うことの1つは、

■ 人の命が一番大事

っていうフレーズだと思う。

「お墓」以前の日本では、死への恐怖を書く古典が見当たらない。
むしろ、死んでもいいからあなたが好きみたいな和歌があったり、そもそも戦国時代で切り合い、殺し合いの武士がいたりするじゃん。

「人の命が大事」ってフレーズ自体、そんなに古いものでなく、また、それよりもっと大事なものがあるんじゃないかって、最近考えてるな。

それは「好きだ」という気持ちであったり、「命がけで武功をなす」ことであったり、先の大戦での「日本の国体を守る」ということであったり。
命を安いものだとは言わないが、命より大事なものを分かっていたのが、オレたちの祖先だったんじゃないかな。

もちろん、痛いの嫌だけど(笑)


・・・
「人の命が大事」ってフレーズはどこから来たか?
欧米かな。

彼らは、個人の権利からすべて論理的に積み上げて考えているから、「人の命が大事」が大きなウエイトを占める。

彼らには「先祖」という概念がないから、死は恐怖でしかない。
戦争で見た日本兵の姿勢が理解できなかっただろう。

「人の命が大事」は、人間の本質ではなく、理屈の1つでしかない。

オレたちの祖先、昔の日本人は、個人の権利といった理屈からものを考えない。
目の前にある事実、現実をまず見てたんだと思う。
その事実、現実から考えたことを大事にしてきた。


古事記に、イザナキ、イザナミの話ってあっただろ?

■ この漂える国を修(おさ)め理(つく)り、固め成せ

お前ら二人、男と女で国作って来い!って地上に送り込まれるんだ。
現代人からすると、この突然の設定にわけがわからなくなる。

何かの寓意、つまり、何かのことをたとえているんだろう。
「クニ」っていうのは、人が集まるところだ。
だから、男と女がいて、子どもを作っていかないといけない。

当然だよな。事実であり、現実だ。
個人の権利があって、国が作られているわけではない。
そもそも、男と女がいて、人間が生まれなければ、国は存在しない。

日本人は、事実や現実からものを考えたんだ。


でさ、有名な話が続く。
「女から迫っちゃいけない、男から」って話。

イザナミって女から先に言った。

■ あなにやし、えをとこを  (ああ、あなたっていい男)

男のイザナギが答えた。

■ あなにやし、えをとめを  (ああ、お前っていい女)

そしたら、「ひるこ」、「あわしま」っていう、良くない子どもが生まれてしまった。

天にいる神様に聞いたら、「女から先に言うのが良くない、男から言わなくては」とアドバイスを受け、逆に「えをとめを」「えをとこを」ってやったら、次々と国が生まれたって話。


実際、女が先、男が先で、妊娠出産に影響が出るわけではないんじゃないかな。
だから、この有名な部分は、「男尊女卑」だって文句つけられたりする部分。


・・・
たださ、「男尊女卑」っていうフレーズだって、そんなに歴史の深い言葉ではないよな。
この有名な話をどう解釈するかは、人それぞれだろう。

ある人は、男尊女卑というのでなく、女性から男性を誘えば、選択権は男性になる。女性という母体こそが大事で、男はそんなに大事じゃない。
よって、男性が申し込んで、女性が選ぶという関係の方が、子作りには安全なのだということを古代人は考えたのでは・・・なーんて解釈もある。

この解釈は、結構気に入ってるんだけど(笑)


男と女の違いは歴然とあり、それぞれに生物学的に、社会的にも役割がある。
その中で、国作り、人作りするには、一定のやり方があるんだろう。


ともかく、オレは、男が先が正しいかどうかより、古事記の中で、事実や現実を見て、話し合って、やり直してみたとありのままに書いているだけなんだと思ってる。

ありのままに見る、これがオレたちの祖先、古代日本人の基本だったと思うんだ。

・・
LGBTってフレーズも、ヨーロッパからの言葉だよ。
多様性を認めろって動きが、いつの間にか、規制であり人間の基本的な生き方を壊す強制力になりつつある。

個々の、「自分は男か女か」という思いは自由でいいし、社会的に不公平があるなら直せばいい。
でも、男と女は、生物としては違いがあるし、そこから、「男らしい」「女らしい」行動様式や生き方が自然と生まれるに決まってるんだ。

それが嫌な人はしなければいいだけ。
でも、それを全体に強制しつつあるのが今だ。

論理としては間違ってないけど、出発点が「個人の権利」だから、おかしな強制が生まれるというおかしな結論になってる。

男と女がいて、子どもを作らなければ、今のお前も、他の人も存在しない。
国だってできてこない。
当たり前だよな。

ヨーロッパに学ぶと、国は亡ぶよ。


・・・
まあ、固い話はこのぐらいにしてさ、ちょっと冗談めいて、気になる女子に

「えをとめを~」

って言ってみるといいかも。
「え? なに?」って言う女子に、にっこり笑ってもう一回言って、

「古事記の言葉さ。『いい女だなー』って意味」

あ、ごめん、オジサンのさぶい口説き文句か(笑)
古事記ハラスメントだな(爆笑)

あ、「ハラスメント」も、ヨーロッパからのポリコレ攻撃だからな(笑)


・・・
オレの思い出の曲かけようか。
ゴスペラーズの「永遠に」

■ 二人をつなぐ糸が 見えたらいいねと
  目を閉じた微笑みを 今も覚えてる

  形の無いものなら 壊れはしないと
  抱きしめた温もりが残るよ

  あなたの風になって すべてを包んであげたい
  遥か時を越えて それは永遠にここから


  あなたの風になって すべてを包んであげたい
  いつもいつの日にも それは僕の答えさ


男が女を求める、女のためになりたい。
それが人間として当たり前の姿だと思うな。

女を口説くシミュレーションしながら(笑)
オシャレにカクテルで飲もうか。

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