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母の背は丸い 土を掘る手も丸い 稲を植え 土を耕し 苗を育て 雨を受ける 母の背は熱い 土に…
命に限りがあるのなら 限りあるまで繋ぎたい 身の内の想いを伝え ありし姿の重さを感じ 儚、美…
窓の外に広がる闇を 群れる鳥の安堵の時を 姿を隠した月の灯を 音のない竹藪の唸りを 水を求め…
個性があってもいいじゃないか 自分が傷つくことが怖いのだから 人と違うことに苦しんでいるこ…
紫陽花を 近くにありし 潤いを 雫慕いて 雨想う君
息をする雨の中に 花が色をつける場所 やがて朝も昼も夜も 境もなく錦は織りなす 足音は雨音…
雨上がりの匂いは 土の湿った香り アスファルトの上を 滑るように流れていく 誰かを待つタクシーのランプに 夜は眠りかけの早い湿気を教えてる 薄く唇を開けて息を吐いて 息を止めずに肺に新しい息をする 踵から伝わるものは つま先から抜け出した自分 そこにいることばかりを 認めて欲しい自分 止まることができずに 揺れる悲しい気分 眠りかけの虚いは 足音が遠ざかるのを聴いている
時間は同じスピードで流れているのに 時を感じると 速いとか 遅いとか ゆったりとか まったり…
股を広げて座るのを 観ているだけでエロスを感じるのは お前だけだ 安っぽい遊びの気品が空を…
小さき頃の花束は 優しく包んだ掌に よもやま話が透り過ぎ 更け行く闇の語り草 冬でもないの…
あの日の朝も あの時の夜も あの陽の夕も 私を守るために 冬の厳しさに耐え 誇らしげな蕾を待…
私を縛っていた言葉は いつかの、あの日の、あなたの言葉 その言葉に縛られたままで 恐怖は永…
君の言葉は空を斬る 何処に向かって悔しさを残すのか すくない声は消されて行き 不誠実が大声…
着飾った街並みをくすぐられるように 溜息が走り出すよ 涙でにじんでしまった気持ちが 踊りだそうとチェンジしている やっと君を忘れられるって 言葉にしたら思い出したよ あんなに楽しかった日々が 悲しの色でにじむように見えるんだね 青い街並みや金色の街並み、緑の深い悲しみが塗り替えられて ようやく息をし始めた 浅い胸の動きに強烈に映りこむ やっと君のこと手放せるって 自分の意識が美しく見えたよ 優しい君の言葉が 突き刺さったままの後ろ姿で 背筋を伸ばすことができ