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多頭飼い要注意(=^..^=)ミャー💖

社会で考えるべきことかな


保護猫たちは家の中で、いつもの様に、いつもの時間が流れています・・💖
さて、クリスマスには、相応しくない内容の記事紹介になりますが、こちらに来る相談内容をも考えあわせてみると、矢張り重要な事で皆様にも知っておいていただきたい事なので、少し長い文章にはなりますが、今年の夏に行われた、動物基金さん支援による、北海道での多頭崩壊救済のその後をお伝えしようと思います。

多頭崩壊その後ー動物基金さんの報告

暖冬と言われながら最強寒波襲来中の日本列島。
激しい寒暖差が辛いのは、人間だけではなく犬も猫も他の動物も同じです。
屋外で厳しい寒さに耐えている子たちに思いを馳せて、
どうか少しでも暖かい日差しが降り注ぎますようにと願わざるをえません。

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さて本日は、2023年6月にどうぶつ基金が支援した北海道佐呂間町の犬多頭飼育崩壊の救済支援に関する続報をお届けします。
12月11日、動物虐待防止に取り組む兵庫県のNPO法人「どうぶつ弁護団」が、長期間にわたり劣悪な環境で多数の犬を飼養していたとして当事者である牧場主の70代の男性を動物愛護法違反の罪で刑事告発し、受理されました。
<どうぶつ弁護団・活動報告>
北海道佐呂間町、犬多頭飼育崩壊につき告発状が受理されました
▼多くのメディアで取り上げられました(以下はHTB北海道ニュース)
 多頭飼育崩壊で70代牧場主の男性を刑事告発「イヌ100匹以上を不適切飼育で虐待」

支援当時、どうぶつ基金理事長の佐上もメディアの取材に対して本件が「動物虐待に当たるだろう」と答えています。
北海道新聞デジタル(2023年6月27日)

どうぶつ基金提供

動物愛護法と狂犬病予防法違反の疑いで捜査が行われていますが、救済支援に関わったものとして、今後の推移を見守っていきたいと思います。

-多頭飼育崩壊は「動物虐待」であるということ-


多頭飼育崩壊の支援において、よく耳にすることがあります。
それは「飼い主には(対象の動物に対する)愛情がある」という言葉です。
では、目を背けたくなるような劣悪な環境で動物を飼育しても、愛情があれば許されるのか答えは「NO」です。
動物虐待は、殴る・蹴る等の暴力や心理的抑圧、恐怖で支配する等の積極的虐待だけではなく、
・健康管理をしない
・必要な世話を怠る
・ケガや病気の治療をせずに放置する
・劣悪な環境に動物をおく
など、やらなければいけない行為をやらないこと=ネグレクト(消極的虐待)も含まれると、環境省は明確に定義しています。
環境省HP:虐待や遺棄の禁止
動物虐待かどうかの判断は、飼い主に愛情があるかどうかは関係なくその動物が置かれた環境によってのみ判断されるべきなのです。

動物虐待かどうかの判断は、飼い主に愛情があるかどうかは関係なくその動物が置かれた環境によってのみ判断されるべきなのです。

どうぶつ基金提供

-「救済」と「責任」は分けて考える!-


多頭飼育崩壊=ネグレクト=動物虐待であるということ。
そして、動物虐待は動物愛護法違反で罰を受けるべき犯罪であるということ。動物愛護団体、自治体の職員、警察など多頭飼育崩壊の救済に関わる人間はこの点を決して忘れてはいけないと強く思います。

飼い主と動物たちを救う「救済」は迅速に進めなければいけません。
しかし、飼い主の「責任」は問われなければいけません。

公務員には告発義務があり(刑事訴訟法239条2項)、「その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは告発をしなければならない」と定められています。
つまり、多頭飼育崩壊に関わった自治体の職員は、「動物虐待」という犯罪を告発しなければならないことになります。

実際に告発に至るかどうかは、その重大性や悪質性、支援や指導等の行政運営に与える影響が考慮されると思いますが、多頭飼育崩壊が虐待にあたるという認識がなければ、適正飼養に向けた指導や継続した見守りなどできっこありません。

-未来に向けて「多頭飼育崩壊」をなくすために-


今回の「どうぶつ弁護団」の告発は、多頭飼育崩壊が動物虐待であり
動物愛護法違反にあたることを知らしめてくれました。

多頭飼育崩壊の現場は、その多くが目を覆いたくなるような環境です。
十分な餌も水もない、ケガや病気の治療もしてもらえない、
糞尿だらけの環境でただただ、その日を懸命に生きながらえる犬や猫たち。
場合によっては、死んでなお放置される…

そのような環境に彼らを置くことが「犯罪」に値する行為なのだということを再認識するよい機会になったと思います。

「飼い主のいる犬や猫にお金を使うな」というご意見をいただきながらも、
どうぶつ基金が多頭飼育崩壊の救済支援を行っているのは、全頭不妊手術のみが解決するための大きな第一歩だからです。

実際に現場に入って活動する自治体職員の皆様やボランティアの皆様の
ご苦労は計り知れないものがあります。
さまざまな状況によって、今回のような告発はしないと判断することもあるでしょう。

しかし、飼い主には起こしてしまったことの「責任」を問うべきです。
「救済」だけではなく、しっかりと「責任」を問うていくことが、まだ発見されていない多頭飼育崩壊が表面化して救済の道が開けるきっかけとなり、
未来に起こりうる多頭飼育崩壊を防ぐ抑止力にもなります。

今ある多頭飼育崩壊をどのように救済していくか、そして、起こりうる多頭飼育崩壊をどのように防いでいくか、どうぶつ基金も、よりよい支援のかたちを模索し続けていきたいー。
そんなことをあらためて考えさせられた今回の告発でした。
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想う事は・・


多頭崩壊へとつながる前に何らかの手を打つことは大切な事、然し、膨大な費用の掛かる事も事実です。
最初から多頭崩壊になる事を考えて動物を飼っているような方は何処にもいないでしょう。途中何らかの事情や経済環境の変化、又知識の不足などによって崩壊へとつながる事が大半ではないでしょうか。
崩壊の一歩前で留められるようにするには常日頃からの啓蒙活動と誰でも気軽に相談のできる公的な窓口が必要なのではと思います。
此れは、一個人や、一団体だけで簡単に出来る「救済」ではありませんね。矢張り、公的機関も含め、社会全体で考えていく必要があると思います。
そろそろ、日本も動物愛護先進国の仲間入りしたいものですね~(=^・^=)


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