「修羅雪姫」(1973)/「修羅雪姫 怨み恋歌」(1974年)

タランティーノが「キル・ビル」でオマージュを捧げていなければ見る気がしなかっただろうし、血にまみれすぎて面白く感じなかったかもしれない1973年の「修羅雪姫」と1974年の「修羅雪姫 怨み恋歌」。二本しかないシリーズをアメリカのクライテリオンがセットで発売。

一作目は母親の復讐のために殺し屋に育てられた娘が四人ほどを順々に殺すシンプルな構成。殺気みなぎる梶芽衣子がきれい。声もきれいだし、主題歌の「修羅の花」もいい。

二作目は秘密警察(岸田森)と反政府主義の兄弟(伊丹十三と原田芳雄)との戦いが中心で、修羅雪姫はワキに回った感じ。監督は両方とも藤田敏八。二作目の開巻、山の小道を下りながら平然とチンピラ10人ほどを斬るワンショットが素晴らしい。

2016年1月26日

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