何もしない、をあえて、選ぶ。
うだるような暑さの夏の日の午後。錦糸町の喫茶店を出たあとすぐに銭湯へ向かおうとしたがやめた。喫茶店の窓から見えた公園で涼むことにしたのだ。
公園で何かするわけでもない、ただぼさっとベンチに座り込んで前の噴水の周りにたかる人間を観察する。
考えてみれば、地元にいたときなんか、行きたいところに行けなかった。もちろん子供だから親の許しを得ないとものを買ってもらえない、学生だったから校則の決まりでアルバイトはしてはいけないという理由があった。東京で大都会だkらやりたいこと、自分の